蔵の街・栃木市の観光なら「横山郷土館」へ!貴重な展示や美しい庭を見に行こう
栃木県|【更新日】2024年2月6日

栃木市の中心部、蔵の街大通りから巴波川に向けて歩いていると、左右対称の立派な建築物が見えてきます。
明治時代に栄えた豪商、横山家の店舗兼住宅を展示した「横山郷土館」です。
当時の様子を偲ばせる展示や美しく手入れされた庭園は、じっくり見学する価値がありますよ。
目次
明治時代に名を馳せた豪商「横山家」の店舗兼住居
建物の右半分は麻問屋、左半分は銀行を営んでいた
横山郷土館には、明治時代の豪商「横山家」の貴重な資料が展示されています。正面からみて右半分で麻問屋を、左半分で銀行を営んでいました。
建築に使われている木材が場所によって違うのも、特徴のひとつです。麻問屋側の天井は日光の神代杉、梁はけやきを使用。銀行側の梁は「お客様を待つ」という意味を込めて、松が使われています。
当時は珍しい、左右対称の「両袖切妻造り」の建築物
横山郷土館は、明治時代には珍しい「両袖切妻造り」という建築様式が採用されています。中央の店舗の両隣にある石蔵は、深岩石で造られているのだそう。
店舗前には立派な松の木が存在感を放っています。
目の前を流れる巴波川は、幸も不幸も生み出してきた
横山家の麻問屋が成功したのは、目の前を流れる巴波川のおかげといっても過言ではありません。
栃木市の麻は小型の船で巴波川を下り、渡良瀬川に入ると大船に乗せ換えられ江戸まで運ばれていました。江戸からは魚や塩など、海産物が運ばれていたのだそうです。
川が近いからこそ水害に悩まされることも。大雨で巴波川が氾濫し、建物内まで水浸してしまったこともあるのだとか。
横山家の歴史や麻の製造方法が学べる、貴重な展示物
受付前は、麻で作られた着物やカイロなどが並ぶ
横山郷土館への入口は、麻問屋側にあります。受付で入館料を支払ってから、中を見学しましょう。
麻問屋跡には、麻の着物や「オガラ」という麻ガラで作った懐炉灰(金属の容器に入れてカイロとして使用する)など、貴重な展示がされていますよ。
麻蔵のなかには、番頭になりきれるフォトスポットも
麻問屋跡の隣には、もともと麻蔵として使われていた石蔵があります。当時は15㎏の麻束が、2万束以上保管されていたのだとか。
現在は麻作りに使われた道具や、横山家の所蔵品などが展示されています。
麻問屋の番頭になって記念撮影ができる、フォトスポットも用意されていますよ。
昔の貨幣や大きな金庫など、銀行時代の面影が残る
銀行業務に使われていた判子や帳簿が並ぶデスク
横山家が経営していた「栃木共立銀行」は、昭和初期に廃業するまで、地域の金融を担っていました。
店舗部分には、銀行時代の繁盛ぶりを象徴する判子や帳簿、昔の貨幣などがずらりと並んでいます。
2019年にテレビ番組の企画で開けた古い金庫からは、当時の貴重な資料や貨幣がたくさん出てきたのだそう。
文庫蔵には古い扇風機や道具などが展示されている
かつては銀行の書物が保管されていた文庫蔵には、横山家が使用していた道具が展示されています。
扇風機や鏡台、レコードにハエ捕り機など、当時の生活をしのばせる道具は一見の価値あり!
豪商になった気分で、ゆったりと庭園散策を楽しむ
美しく整えられた日本庭園には、立派な松が
店舗の奥は横山家の居住スペースです。男性が使用していた大広間※や、女性が使用していた奥座敷※などすべての部屋から、美しい庭園を眺められるように設計されています。
日本庭園は現在も、七五三や結婚式の写真撮影をする場として、多くの人に利用されているそうです。
※大広間や奥座敷などの和室部分は、通常、外からの見学のみとなっております。
とちぎ江戸料理ご予約のお客様やイベント時などに限り、入室可能です。
冴えた青の洋館は、離れとして使用されていた
庭園の奥には、白と青のスタイリッシュな洋館があります。大正7年に建てられたこの洋館は、ゲストハウスとして使用されていました。
室内は和と洋が混ざった、不思議な空間になっています。
第二次世界大戦中は、歌舞伎役者の2代目市川猿翁が疎開していたのだとか。
庭園を眺めながら、江戸料理が楽しめるプランも
通常は一般開放されていない大広間で「とちぎ江戸料理」が楽しめる、ランチプランもおすすめ。
美しい庭園を眺めながらいただく料理は格別です。4名以上12名以下で事前予約が必要なので、詳しくは問い合わせてみてください。
着物をレンタルして蔵の街を散策することも
事前に予約すれば、着物のレンタルができる
横山郷土館内では、予約制で着物のレンタルを行っています。着物業者「八重桜の会」が着付けをしてくれますよ。
色や柄も種類豊富に用意されているので、お気に入りがきっと見つかります。
巴波川のほとりを、着物でそぞろ歩きしてみては
横山郷土館の周辺には、観光スポットが点在しています。
穏やかに流れる巴波川を眺めながら、ゆっくり散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。鮮やかな着物は、蔵の街によく映えますよ。
明治時代に思いを馳せながら、蔵めぐりを楽しんで
横山郷土館で貴重な資料を眺めたり、美しい庭園を歩いていると、明治時代にタイムスリップしたような気持ちになります。
当時の栄華を感じながら、のんびり蔵の街めぐりを楽しんでみてください。
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横山郷土館へのアクセス
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【住所】栃木県栃木市入舟町2-16
【電話】0282-22-0159
【開館時間】9:00~17:00(最終入館16:30)
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始
【駐車場】蔵の街第1駐車場(徒歩5分ほど)
【入館料】
一般(高校生以上)・・・・・300円
中学生以下・・・・・・・・・・・無料
団体割引(20人以上)・・・・200円/人【公式Instagram】https://www.instagram.com/yokoyamakyodokan/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。