300万本もの野水仙の群生地「爪木崎」美しい海が広がる下田の景勝地を散策
下田市|【更新日】2023年12月7日

伊豆急下田駅から車で約15分、東南側の半島に知られざる絶景の海があります。
爪木崎(つめきざき)と呼ばれる岬は青い海と岬が織りなす明媚な風景で、一年を通して海辺の美しいパノラマが楽しめます。
今回はそんな爪木崎を、シンボルの灯台と近隣の散策路とあわせて紹介します。
目次
駐車場から始まる下田の絶景旅
売店もある広い駐車場からスタート
伊豆急下田駅から南東へ車で15分ほど行くと、本土から突き出たような須崎半島に入ります。そのまま海へ向かった先にあるのが爪木崎です。
岬全体が海浜公園となっており、大きな駐車場もあります。駐車場の向かいには売店があり浜焼きや磯汁、カレーなどが食べられますよ。
駐車場のベンチもフォトスポット
駐車場から見た風景は、手前から続く緑とその先の灯台、そして青い海。駐車場からすでに絶景スポットです。
ハート型のベンチは爪木崎全体で3箇所あるので、探してみるのも楽しいですよ。
遊歩道の入り口には木門と案内板が
駐車場から降っていくとすぐに爪木崎入り口の門があります。南国らしい巨大アロエに囲まれた案内板があるので参考にしましょう。
海岸を回って灯台へ上がり、遊歩道の入り口までを巡ることにしました。どんな風景が待っているのか楽しみです!
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緑と青が織りなす癒しの海岸を散策
門の向こうに広がる静かな海
門を抜けると一気に視界が開け爪木崎全体が見渡せます。海と小島、岬に立つ灯台と入り口からすばらしい絶景に出会えます。
公園全体に遊歩道が整備されているので、その道に沿って進みましょう。
見頃1月!300万本の水仙群生地
爪木崎は野水仙の群生地としても有名で最盛期の1月に咲く水仙の数、なんと300万本!公園全体が甘い花の香りに包まれるそうです。
1月には水仙まつりも開催されるので、あわせて訪れるのもいいでしょう。
静かな浜辺に広がる癒しのグラデーション
浜辺は、遠くまで続く吸い込まれそうなほどの青い海に、空の青のグラデーショという癒される風景です。
波間には小島なども見えて南国下田のビーチパノラマを堪能できます。足元は芝生なので、ゆったりと景観を楽しむことにします。
透き通る青さを堪能できるビーチ
波打ち際は、水が透明で眺めているだけで心が洗い流されるようです。
下田は伊豆でも特に水質が良く、公共機関の海水浴場調査で毎年水質AA(極めて良好)に指定されているそう。
爪木崎は海水浴場ではなく自然公園なので、水質や景観は下田の他の海水浴場よりもいいかもしれませんね。
爪木崎のシンボル・レトロ灯台
ビーチから続く遊歩道を上がる
ビーチを後にして遊歩道を歩いてみましょう。
先ほどの海岸を右に行くと舗装路があり、さらに50段ほどの階段を昇ったところは岬の背にあたります。さて、岬の反対側にはどんな絶景が待っているのでしょうか。
日本有数の美しい灯台・爪木埼灯台
見えてきたのは青い空にそびえる白亜の灯台、爪木埼灯台です。
灯台の高さ17メートル、灯りの高さ38メートル、約24キロ先まで光が届くそうです。
1937年建立の洋式石造り灯台で、クラシックな美しさが風景と絶妙にマッチしていますね。
灯台周辺は絶景を楽しめる好スポット
灯台は周れるようになっていて、一周する間に海、岬、浜辺、山と伊豆の自然が作り出した爽快な風景が楽しめます。
灯台のすぐ下には小島があり、その間にある海は透明で底が透けて見えるほど。灯台付近は遠景も近景も楽しめるおすすめのビュースポットです。
爪木埼灯台を近くで見ると可愛らしい白いタイル張りのレトロな灯台です。
レトロといえば、この灯台から南10キロのところに日本最古の灯台、神子元島灯台があります。
開国間もない明治3年に英国人によって建設されたもので、ここから点灯しているのが見えるそうです。
爪木崎は古灯台マニアにとっても見逃せない場所ですね。
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岬の反対側はワイルドエリア!磯俵周辺を散策
遊歩道は伊豆有数のジオスポットへ続く
灯台を降りて岬の反対側を探検。この先には磯俵(いそだわら)と呼ばれるジオスポットがあり、癒しのビーチ風景とはまた違ったワイルドな景色が楽しめるそうです。一粒で二度美味しい爪木崎です。
岬を境に海の表情が変わる
外海に面した岬の反対側は荒々しい岩場が続きます。中央の岩場が磯俵と呼ばれる場所です。
向こうには小島とその先にはまた岬があり、雄大な風景が楽しめます。このまま小径を進んで磯俵に降りていきます。
奇妙な岩に囲まれて古代へタイムスリップ
巨大な奇岩の間を波が洗っていきます。柱状節理と呼ばれるこの地形は伊豆半島に多くありますが、爪木崎の磯俵は巨大で迫力があります。
巨大な奇岩に腰掛けて海を眺めると古代地球にいるような感覚になりますよ。
フォトスポットに寄り道も。楽しい帰り道
海岸沿いの道はトレッキングに人気のコース
磯から上がっていくと石積みの階段があったりと、磯俵周辺の足元は悪いので歩きやすい靴がいいでしょう。
ビーチに戻るには右ですが、左へ行くと小道が続いています。やや険しい道ですがトレッキング好きの間では有名なコースのようで、人の行った跡がありました。
灯台を挟んでパチリ!ハートのフォトスポット
灯台からの帰り道に撮影台があったので一枚パチリ。
おじさんとハートで申し訳ないですが、見ての通り灯台を挟んでハートにピッタリ収まるカップルにぜひ推薦したいフォトスポットです。
手前にスマホ台と書かれた台があるので、この上に置けばバッチリいい写真が撮れます。
チルアウトな魅力の爪木崎
岬から浜辺へと戻ります。岬を挟んで風景がガラッと変わるのが面白いですね。
この浜は「いけんだ浜」と呼ばれていて海水浴やキャンプは禁止のようです。浜にちなんで「この浜で泳いじゃいけんだ!」という古看板があり、旅情を誘われます。
確かに静かな爪木崎は海水浴よりゆったりと散歩を楽しみたい場所ですね。
花園温室で南国植物に出会う
道にあった看板に誘われて寄り道
駐車場に戻る途中、ガザニアでしょうか小さな花に囲まれた看板を発見。花園温室遊歩道と書いてあり、近くに温室ギャラリーがあるようです。
ちょうど駐車場の裏手にあるので、ちょっと寄り道してみましょう。
駐車場裏にある大植物園
入ってびっくり、驚きの大植物園は爪木崎花園という熱帯植物を育てているところでした。
園内ではニチニチソウ、サルビア、デイジーなど、四季折々の美しい花々が咲き誇り、温室はバナナ、ブーゲンビリア、タコの木など南国フルーツや熱帯植物がみっしり育っています。
その花園、熱帯温室ともになんと無料で見ることができます!
気に入った花があれば買うことも
これは大きく枝がカーブした踊るパパイアです。
ほかプルメリアやコウモリランなど熱帯植物が見事に花をつかせていて、南国下田の暖かさを感じることができました。
展示だけでなく販売も行っているので、気に入った鉢があったらお店の方に声をかけてみるとよいでしょう。
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人も少ない穴場の癒しスポット「爪木崎」
下田の観光スポットの中でも意外と知られていない穴場の「爪木崎」。派手さよりも静かな癒しの風景を楽しみたい方にぜひおすすめしたい場所です。
1月の水仙まつり以外は、平日ならば訪れる人も少なくゆったりと周れるでしょう。美しい海岸風景を静かに堪能できる下田のチルアウトスポットといえます。
爪木崎へのアクセス
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【住所】静岡県下田市須崎
【駐車場】あり
※掲載時の情報です。