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大正天皇の静養地「日光田母沢御用邸記念公園」時代の違う建築様式に注目!

栃木県|【更新日】2023年10月11日

大正天皇の静養地「日光田母沢御用邸記念公園」時代の違う建築様式に注目!

豊かな自然に囲まれた日光は、天皇の静養地として親しまれてきました。

大正天皇が公務を行われた「日光田母沢御用邸」は、記念公園として一般公開されています。

時代の違う建築様式や当時の生活の様子が分かる、みどころ満載な観光スポット。

歴史と自然を感じながら、日光らしい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

目次

日光の社寺はすぐそこ!四季折々の自然が堪能できる静かな空間

日光田母沢御用邸公園1

日光母沢御用邸記念公園は、日光の社寺から車で5分ほどの場所にあります。

四季折々の自然や田母沢川の清流に囲まれた静かな地だからこそ、天皇の静養地として選ばれたんだなと感じました。

石造りの大きな門を抜け、背の高い木々がつくる木陰を進んでいくと、立派な建物が見えてきます。

江戸・明治・大正、3つの時代の建築様式が存在する珍しい御用邸

江戸中屋敷を移築した、数寄屋風書院

日光田母沢御用邸公園2

日光田母沢御用邸は、大きく分けて3つの建築様式があります。

もっとも歴史あるのは、紀州徳川家の江戸中屋敷を移築した、数寄屋風書院造りの建物です。

もともとは藩主個人が使用する建物であったため私的要素が多く、障壁画のない白い張付壁・天井になっています。

天皇の公式儀礼にも使われた書院造り

日光田母沢御用邸公園3

大正時代に増築された書院造りのお部屋は、天皇の謁見所や御玉突処を有します。

天皇が訪問客との面会に使っていた謁見所は、典型的な書院造りでありながら、英国製の絨毯を敷いた和洋折衷の空間。

謁見所前の廊下は天皇が庭をもっとも美しく見えるよう、傾斜をつけて設計されているんだとか。

小林別邸時代の質の高い京風住宅

日光田母沢御用邸公園4

日光田母沢御用邸公園の敷地のうち約1/4は、もともと日光出身の実業家・小林年保の別荘地でした。

小林家の別荘であった建物は御用邸の一部になり、皇后の御座所や御学問所として使用されていたそうです。

民間の建物としては格式高く、京風の優美な造りをしています。

細かい装飾や美しい襖絵など、みどころがたくさん!

紀州藩のお抱え絵師が描いた見事な襖絵・杉戸絵

日光田母沢御用邸公園5

御用邸内には、見事な襖絵や杉戸絵があちこちに展示されています。

江戸中屋敷から移されたものも多く、紀州藩のお抱え絵師によって描かれたのだとか。

松竹梅や物語絵、春夏秋冬の花など、さまざまな画題の襖絵や杉戸絵は見ごたえがあります。

格式によって変わる錺金物も見てみて

日光田母沢御用邸公園6

御用邸の建物は部屋の格式によって、襖の引き手や長押の釘隠しなどの錺金物(かざりかなもの)が違います。

大正時代に増築された部屋は、天皇が皇太子時代に使っていた部屋よりも格式高いものを使用。

謁見所の引き手をみても、天皇が座る部屋側と廊下側では、模様の細かさが違います。

廊下から外に続くガラス戸の引き手は黒いシンプルなデザインになっており、内に向かうにつれて格式が上がっているのが分かります。

当時の生活が垣間見える展示も

日光田母沢御用邸公園7

当時の生活がわかる展示物も必見です。

日本では明治時代頃より、外国との交流のためにビリヤードを嗜んでいました。当時の様子を復元した御玉突所は、廊下から見学ができます。

厠(トイレ)や御湯殿(浴室)なども公開されていますよ。

季節によって景色が変わる美しい庭園を眺め、散策する

御用邸から天皇気分で庭を楽しむ

日光田母沢御用邸公園8

御用邸の周辺や中庭には、四季折々の自然がいっぱい!

春はしだれ桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、季節によって変わる景色はまるで絵画のようです。

中庭が見える縁側では、記念写真を撮っている観光客も多く見られました。

天皇になった気分で、廊下から庭を眺めてみるのもおすすめですよ。

日光の空気を感じながら、のんびりお散歩

日光田母沢御用邸公園9

御用邸を出て右に進むと、庭園を散策できます。

庭園を流れる小川の心地いい音を聴きながら、のんびり散歩してみてはいかがでしょうか。

筆者が訪れた日は気温が高かったですが、木陰と川のおかげか、涼しさを感じました。

御用邸散策後は、併設の茶寮でひとやすみ

日光田母沢御用邸公園茶寮

御用邸を見学したあとは、敷地内にある茶寮で安らぎの時間を過ごしてみて。

抹茶と和菓子のセットや日光天然氷のかき氷、御用邸オリジナルカレーなど、ランチからカフェまで楽しめますよ。

大正天皇が過ごした御用邸で、歴史散歩を楽しむ

歴史ある建造物と天皇の生活を見学できる日光御用邸は、海外からの観光客にも人気の施設です。

詳しく知りたい方には、分かりやすく説明してくれる音声ガイド端末(有料)もありますよ。日光の社寺と合わせて見学するのもおすすめです。

日光田母沢御用邸公園で、歴史散歩を楽しんでください。

日光田母沢御用邸記念公園へのアクセス

  • 【住所】

    栃木県日光市本町8-27

    【電話】0288-53-6767

    【開園時間】

    4月~10月:9:00~17:00(受付は16:00まで)
    11月~3月:9:00~16:30(受付は15:45まで)

    【休園日】毎週火曜日(祝日の場合はその翌日)及び年末年始(12/29~1/1)

    【入園料】大人600円(団体20人以上500円)小中学生300円(団体20人以上250円)

    【公式サイト】https://www.park-tochigi.com/tamozawa/

    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

ライタープロフィール

島六実

島六実

栃木県生まれ・栃木県育ち、息子を愛するアラフォーママ。フリーライターとして、栃木県の美しい自然や絶品グルメ、おすすめスポットを発信しています。自宅で食べる宇都宮餃子と、抹茶スイーツ巡りが大好き!