群馬県は埴輪王国!「上毛野はにわの里公園」で古墳や埴輪に触れ合おう
群馬県|【更新日】2023年9月14日

古墳が多い群馬県には発掘された遺跡を整備して観光や散策などが楽しめる公園があります。
中でも高崎市にある「上毛野(かみつけの)はにわの里公園」は、まるで古代日本にタイムトリップしたかのような場所。
広い公園には古墳や博物館、文学館があり、見学もできます。また、JAの農産物直売所では野菜や名産品が並び、お土産にもぴったり。
古代ロマンと歴史に満ちた上毛野はにわの里公園の魅力をご紹介しましょう。
目次
東国文化の中心地群馬県には古墳や埴輪がたくさん
東国文化とは今からおよそ1500年前の古墳時代から平安時代ごろまで、関東地方を中心に栄えた文化です。
群馬県はヤマト政権との連携が強く、仏教や文字、政治、経済も栄え、古墳や埴輪などが多数作られ、東国文化の中心地として繁栄を遂げました。
このため数多くの埴輪が出土され、なんと群馬では12,000基を超える古墳も作られたといわれています。
群馬を代表する歴史公園「上毛野はにわの里公園」
上毛野はにわの里公園は、榛名山の裾野にある「保渡田古墳群」に位置する歴史公園。5世紀後半〜6世紀前半に作られた古墳や歴史資料館、文学館、農産物直売所も併設しています。
12.9haの広大な敷地に、3つの古墳があるので古墳好きにはたまらないスポットです。
博物館では周辺の古墳の歴史や出土品などが展示され、文学館では歌人「土屋文明」や日本文学の歴史などにも触れ合えますよ。
公園内と近くの3つの古墳を散策しよう
王の棺などの展示もみられる八幡塚古墳
王様が出てきそうなリアリティー溢れる雰囲気の八幡塚古墳は、墳丘長108m、高さ7mを誇る大きな前方後円墳で、5世紀後半に作られたと言われています。
古墳の周りには周濠や中島が設置され、葺石も敷かれています。
この古墳からは人物や家畜、鳥類などを形取った数多くの埴輪が発掘されました。実物の王の棺「舟形石棺」が後円部にあるドーム型の施設に展示され、見学ができます。
古代の雰囲気を残しつつ再現された井出二子山古墳
古墳時代の世界にタイムトリップしたかのような井出二子山古墳は、墳丘長108m、高さ10mの大きさを誇る大きな前方後円墳で、6世紀になってから作られたといわれています。
円筒埴輪列や形象埴輪が並んでいた区間があり、その様子が再現されています。
墳頂からは榛名山や妙義山、高崎市内の風景を眺望でき、秋にはコスモスの美しい景色が広がります。
舟形石棺がみられる薬師塚古墳
二つの古墳から少し離れた西光寺の隣にある薬師塚古墳は、墳丘が削られ変形していますが、墳丘長105m、高さ6mの前方後円墳です。
葺石と埴輪が配置されていたといわれています。墳頂にある薬師堂の隣には、江戸時代に発掘された、王の舟形石棺がみられます。舟形石棺のほか、馬具なども出土され、かみつけの里博物館に展示されています。
古墳や埴輪を学べる「かみつけの里博物館」
考古学好き必見!見応えある常設展時
はにわの里博物館では、古墳時代のこの辺り一帯の様子や、金製装飾具、鉄製農工具、玉類、馬具、装飾太刀など周辺で発掘された副葬品などが展示されています。
また、当時豪族が住んでいた屋敷の模型などもあります。中央にある古墳時代を再現したジオラマも見応え抜群ですよ。
キュートな埴輪が目白押し
群馬県の古墳時代といえば埴輪なくては語れません。家、武器・武具、動物や人物などを形取った埴輪は、当時の王や人々の思想、権力などを強く表しているのだそう。
特に馬を形取ったものは群馬を誇る埴輪の一つです。
埴輪や古墳にまつわる企画展示やイベントを随時開催
かみつけの里博物館では古墳や埴輪にまつわる企画展示やイベントを行っています。
お邪魔した際には「わくわく!はにわ体験2023」が行われ、はにわの形や作り方、歴史などがわかりやすく説明されていました。
古墳時代や埴輪について、子供から大人まで楽しく学べますよ。
オリジナルグッズが並ぶミュージアムショップ
博物館のエントランスにはミュージアムショップがあり、古墳や埴輪にまつわるアイテム、書籍などが並びます。グッズは上毛野はにわの里オリジナルなので、お見逃しの無いように!
日本の詩歌界に貢献した詩人の「土屋文明記念館」
群馬生まれの日本を誇る大歌人「土屋文明」
土屋文明とは、群馬県高崎市出身の明治から平成を生きた日本の有名な歌人。
中学生時代から夏目漱石が坊ちゃんなどを発表した俳句雑誌「ホトトギス」に投稿し、中学卒業後には斎藤茂吉らが結成する短歌結社誌「アララギ」で執筆活動を行うなど、日本の文学史を支える存在になりました。
自らが詩を書き活躍するほか、万葉集の読まれた地を訪れ、万葉集私注などを執筆しました。明治から平成まで活躍した群馬を誇る文学者です。
土屋文明の生涯や日本の歌詩に触れ合える常設展示
1996年に誕生した群馬県立土屋文明記念文学館では常設展示として、土屋文明の生い立ちから活躍など土屋文明の生涯、そして作品が多数展示されています。文明が執筆した自筆の作品など見応えがあります。
文明が万葉集の研究をしていた際に履いていた靴や、東京青山から移築された旧宅の書斎や木々もあり、風情が溢れます。
短歌と歌人の人形がみられる三十六歌人コーナーもあり
常設展示室の中央には、古くは万葉集から近代まで活躍した歌人の人形が36体あり、それぞれ一首ずつ短歌が紹介されています。
小野小町や石川啄木、北原白秋など、人気の歌人の特徴を捉えた人形に惹きつけられます。お気に入りの歌人や短歌があるか、ぜひ探してみてくださいね。
文学好き必見!様々なイベントが行われる企画展示
土屋文明記念館では、文学などに関わる様々な企画展やイベントも随時行われています。過去には太宰治や萩原朔太郎や太宰治、宮沢賢治などがテーマにもなっています。
お邪魔した時には絵本作家「あんびるやすこさん」の作品展が開催され、子供から大人まで見学客で賑わっていました。(作品展は今期終了)
オリジナルアイテムが並ぶミュージアムショップ
受付の隣にはミュージアムショップがあり、土屋文明や現代詩の書籍などをはじめ、封筒や便箋、筆記具などの文具を中心に、群馬のお土産なども並びます。
また、企画展にちなんだグッズも取り扱っているので、文学館を訪れた記念にもなりますね。
地元の名産物が並ぶ「JAはぐくみ農産物直売所 はにわの里」
車でもバスでもアクセスしやすい直売所
大きな八幡塚古墳の向かい側にあるJAはぐくみ農産物直売所はにわの里は、観光客をはじめ、地元の買い物客でにぎわう人気スポットです。
ノスタルジックな雰囲気が漂うお店の前には駐車場があり、バス停も近くにあるのでアクセス良好です。
地元の農家さんが真心こめて作った新鮮野菜
お店の前には、季節の草木が並び色鮮やかな光景が広がります。農業も盛んなエリアで、店内には周辺の農家さんが大切に育てた野菜や果物、お肉などの生鮮食品などが並び、どれも新鮮で美味しそう。
お邪魔した際には、ナスやトマト、梨などの旬のものもありましたよ。
地元の名産品や加工品もたくさん
群馬県の中でも特に高崎市周辺は梅の産地としても有名。梅農家さんも多く、6月に収穫された自慢の梅を加工した梅干しなどがあり、お土産にもできますね。
お惣菜やお弁当、おやきなどすぐに食べられるものもあるので、観光やお散歩で空いた小腹を満たしてくれます。
古墳と埴輪に触れ合いに出かけてみませんか?
のどかな雰囲気が広がる上毛野はにわの里公園は、東国文化の中心地だった古墳の歴史や埴輪、地元出身の詩人や近代文学にも触れ合いながら散策できるおすすめの歴史公園。
農産物直売所で地元の新鮮な野菜などの名物やお土産などの購入もできるので、観光やレジャーにもピッタリです。
日本の歴史公園の一つにも数えられる上毛野はにわの里公園でぜひ古代ロマンに触れてみてくださいね。
群馬の交通手段はレンタカーがおすすめ
上毛野はにわの里公園へのアクセス情報
- 【住所】
群馬県高崎市保渡田町2000-1
【アクセス】車 関越自動車道前橋ICより約15分/電車 高崎駅よりバスで約20分
【営業期間】24時間(石棺展示ブース 9:30~16:30)
【駐車場】あり(無料)
【公式サイト】https://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2013122401080/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。