行きと帰りで数が違う!?化け地蔵に会える!紅葉にもおすすめの憾満ヶ淵を散策
栃木県|【更新日】2023年9月26日

日光の喧騒から少し離れた場所にある憾満ヶ淵(かんまんがふち)には、ずらっと並ぶ姿が圧巻のお地蔵様がいます。
こちらのお地蔵様たちは「化け地蔵」とも呼ばれているのですが、その理由とは?散策しながら見に行ける方法を紹介します。
目次
秋は紅葉もキレイな憾満の路とは?
東武日光駅からバスで約10分の安川バス停からスタート。約5キロで一周できる憾満の路という散策路があります。
秋には紅葉を見ることができる散策路の中で、ぜひ訪れて欲しいのがずらりと並ぶお地蔵様を見ることができる憾満ヶ淵です。
今回は憾満の路の散策路にある、憾満ヶ淵エリアを紹介します。
憾満ヶ淵を目指して出発!
ストーンパークの駐車場から出発
安川町バス停から憾満の路を約10分ほど歩くと駐車場があり、ここまでは車で来ることも可能です。
憾満ヶ淵という看板があるので駐車場から進行方向に従って、ストーンパークという場所を歩いて行きます。
緑に囲まれた落ち着いた空間で、1本道なので迷うことはありません。5分ほど進むと「慈雲寺」という文字が見えてきて、並び地蔵が始まります。
晃海大僧正創建の慈雲寺
並び地蔵の手前には、阿弥陀如来と慈眼大師天海を祀った、慈雲寺のお堂があります。
1654年に創建されましたが、当時の建物は台風による川の氾濫でなくなってしまったため、1973年に現在のお堂が再建されたそうです。
普段はお堂の扉は閉じていますが、毎年7月14日に輪王寺の法要が営まれ、そのときだけ扉が開かれます。
並び地蔵を数えながら歩いてみよう
慈雲寺のお堂を越えると、すぐ1体目のお地蔵様がいます。
このお地蔵様は慈眼大師天海大僧正の弟子約100名がつくったもので、明治時代の台風でいくつか流されてしまいました。
そのため現在では七十数体しか残っていません。
被っている帽子や前掛けは、有志の方々がつくって提供してくれたものです。
右手には川が流れているので、散策しながら数を数えてみるといいでしょう。
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散策中には歴史を感じられる場所も
巨石に刻まれた文字が!霊庇閣
お地蔵様を数えながら歩いていると、途中に霊庇閣(れいひかく)というかつての護摩壇があります。
慈雲寺の創建時に晃海大僧正が建てたもので、ここで護摩供養が行われていましたが台風で流失。台座だけが今も残っています。
川を超えた向かい側の大きな巨岩には、「カンマン」という梵字が彫られています。
現在はかなり薄くなっていますがよく見ると見えるので、ぜひ確認してみてください。
溶岩によってできた奇勝・憾満ヶ淵
並び地蔵がいるエリア一体を、憾満ヶ淵と呼びます。男体山から噴出した溶岩によってつくられた奇勝で、不動明王が現れる聖地と言われる場所。
川の流れる音が不動明王の真言に聞こえるため、最後の句「カンマン」を取り憾満ヶ淵と名付けられました。
松尾芭蕉も奥の細道行脚で立ち寄っており、川の音が散策中の癒しになっています。
行きと帰りで数が違う!?化け地蔵
並び地蔵が終わる憾満ヶ淵の端まで行ったら、戻りながらもう一度、お地蔵様の数を数えてみましょう。
角度の違いで数え間違えが起こるからか、行きと帰りではお地蔵様の数が違うと言われています。そのため並び地蔵は別名「化け地蔵」とも呼ばれるように。
引き返さずに、そのまま憾満の路をぐるっと一周するのもおすすめです。
夏は涼を感じに、秋は紅葉を見に行こう
川沿いの散策なので夏は涼しさを、秋はいろは坂などから少し離れゆっくり紅葉を楽しめる憾満ヶ淵。
駐車場から憾満ヶ淵の端までなら30分ほどで散策できるので、並び地蔵を見にぜひ訪れてみるといいでしょう。
憾満ヶ淵までのアクセス
- 【住所】
栃木県日光市匠町
【アクセス】
JR日光駅・東武日光駅より東武バス「中禅寺温泉」または「湯元温泉」行きで6分、「総合会館前」下車徒歩20分【料金】なし
【駐車場】あり(無料)
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