陽光差し込む幻想的な空間「川奈ステンドグラス美術館」でアンティーク品に魅了される
伊東市|【更新日】2023年9月1日

ゴルフコースで有名な伊東市川奈にある、ヨーロッパの薫り漂う素敵なミュージアム「川奈ステンドグラス美術館」。
海を望む絶好のロケーションの美術館の中には、英国から譲り受けた19世紀のステンドグラスが至る所に配置され、館内の教会ではパイプオルガンやアンティークオルゴールの生演奏も楽しめます。
今回は伊東にいながらにして英国情緒が満喫できる「川奈ステンドグラス美術館」をご紹介します。
目次
森の中に現れるイングリッシュガーデン
一歩足を踏み入れれば、そこは英国の薫り
伊東駅から車で20分、県道109号線沿いの高台にあるレンガ調のイギリス貴族の館「マナーハウス」をイメージして作られた建物が「川奈ステンドグラス美術館」です。
よく見てみるとどの窓もステンドグラスがはめ込んであり、中は一体どんな様子なのか気になるところです。
アンティークステンドグラスとランプのお出迎え
こちらが美術館の玄関口。扉には可愛いサイズのステンドグラス、玄関奥にはランプが飾ってあります。
こちらの施設はステンドグラス美術館とショップ、レストラン&カフェが併設されています。
また、ステンドグラス美術館の館内には教会もあります。美術館になぜ教会があるのかって?その答えは後ほどお伝えします!
玄関横には希少なダル・ド・ヴェールが
入口を入ると、聖人を描いたアンティークステンドグラスとランプがお出迎え。
こちらのランプはダル・ド・ヴェールといって2、3センチの分厚いガラスをハンマーで割り、そのかけらを組み合わせて作る高級品です。
深みのある色合いがとても綺麗ですね。
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ステンドグラス回廊をめぐる
アンティーク品が並ぶ「香りの部屋」
館内はいくつかのエリアに分かれており、こちらは「香りの部屋」です。
ソファやオルガン、燭台などももちろんアンティーク品で、見どころがふんだんにありすぎて視点が定まりません(笑)。
陽光差し込む「光の部屋」
ここは「光の部屋」と呼ばれ、陽光がよく入る設計になっています。ステンドグラスが太陽を受けて輝いていますね。
こちらの作品は英ウエスト・ミンスター教会のステンドグラスを手がけた、ジョン・ハードマンの作品「眠れる者を見守るイエス」。
左上に十字架にかけられたイエスが見えます。
19世紀のステンドグラスは完全な形で保存されているものは少数で、この様なステンドグラスの破片を2000ピース以上組み合わせて、ステンドグラス美術館の所蔵作品として生まれ変わらせました。
ステンドグラスは聖書物語
こちらの大作は「金持ちと貧しいラザロ」というタイトルの作品。
ステンドグラスがなぜ教会に飾られるかというと、当時文字が読めなかった人たちのために聖書の物語を絵として伝えたからだそうです。
この作品では生前に享楽に耽った金持ちが死後に地獄へ、病気のラザロは神の御許へ行く、という話を伝えています。
祈りを促す4枚のステンドグラス
この4枚1組の作品は「アンデルセン童話集」の挿絵で知られるハリー・クラークが手がけたものです。
イエスへの祈りを促すラテン語が記されています。
クラーク氏の作品は丁寧すぎる書き込みで有名ですが、こちらの作品も例に漏れずみっちりと描かれています。
教会に響くパイプオルガンとオルゴールの調べ
英国式の結婚式でも人気の教会
実はこちらの美術館は館内に教会があり、ロマンティックな結婚式が挙げられると人気。
運が良ければウェディングドレスを着た花嫁が見られますよ。
ステンドグラスも素敵ですが、注目していただきたいのは写真左側のパイプが並ぶ一角です。
聴き逃せないパイプオルガン演奏
こちらがそのパイプオルガン、500本のパイプが鍵盤と繋がって音を出します。
1922年にイギリスで製作され、スコットランドで使われてきた年代品です。1日に6回、オルガン奏者の方が讃美歌を演奏してくれます。
その音は全身に波のように伝わり体が整っていくよう。もしかすると古代の音楽療法器だったのかもしれませんね。
ディスク式アンティークオルゴール
こちらも美術館の目玉、ディスク式オルゴールです。
ドイツ・ポリフォン社製のものとロッホマン社製の2つがあり、いずれも100年以上前のアンティーク品です。
大きな振り子時計のような筐体で、中の銀盤ディスクには無数の突起があり、それが櫛歯を弾いて音が出ます。
中世のジュークボックスだったオルゴール
パイプオルガンの演奏者がオルゴール演奏も担当してくれます。
演目はチャイコフスキーのくるみ割人形、花のワルツ、アメージンググレースなどのスタンダードナンバーをディスクを変え次々と演奏。
100年前の楽器ですが筐体の鳴りもよく、サスティンがずっと続く素晴らしい響きでした。
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南欧のリゾートと見まごう絶景テラス
すぐ下には川奈ゴルフコース、その向こうに広がる海
英国のガラスとドイツの音響にすっかり癒されたところでテラスへ出てみると、気分は一気に南欧リゾートへ。
高台にあるテラスの下は名門川奈ゴルフコース、その向こうには相模湾の絶景が広がります。
テラスには花々が咲き乱れ、展望デッキや足湯がありリゾート気分が盛り上がります。
1日1組限定の美術館宿泊プランもスタート
テラスの左側に見えるのはなんとナイトプール!
美術館では2023年夏から1日1組限定で宿泊サービスも始めていて、プールはその宿泊客のためのもの。
ミュージアムホテルと称したヴィラには4名まで泊まることができます。美術館に泊まれるなんてアーット驚くサービスですね。
レストラン&カフェのテラス席で気分はアマルフィ
こちらは美術館側のテラスです。ガラス窓の内側は絶景のレストラン&カフェで、ビーフシチューやパスタ、ピザなど本格的なイタリアンが楽しめます。
レストラン&カフェだけの利用もできるので、川奈でリゾート感ある食事を楽しみたい時におすすめのスポットです。
欲しかったアンティークランプが手に入るかも
レストラン横にはショップコーナーがあり、ステンドグラスやランプ、ステンドグラスパネル、アクセサリーやガラス小物の販売をしています。
自分の部屋にあったらいいなという品々に思わず目移りしてしまいます。ご自宅が欧風趣味の方ならきっと気に入った品が見つかるはずです。
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アートな魅力が詰まった伊東の穴場スポット
実は筆者、川奈在住なのですが「川奈ステンドグラス美術館」を訪れたのは初めて。
こんな近くにこんな素敵な場所があったのか!と灯台下暗しを体感しました。
今回の記事では紹介しきれなかった収蔵品もまだまだありますし、オルガンとオルゴールはその音の振動をぜひ体感してほしいと思います。
レストランやテラスも異国情緒に溢れているので、伊東・川奈で海外気分に浸りたい時におすすめの場所です。
川奈ステンドグラス美術館へのアクセス
- 【営業時間】
10:00〜16:30(美術館、ショップ)
11:00〜16:30(レストラン&カフェ,L.O.〜15:45)
17:00〜20:00(レストランディナー、L.O.〜18:00)【住所】静岡県伊東市川奈1439-1
【駐車場】無料
【入場料】大人1200円、中高生 800円、小学生500円、小学生未満無料
※2025年7月1日より料金が改訂となります
<変更後>大人(中学生以上)1,400円【公式サイト】https://www.kawana-sgm.com/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください。