西伊豆仁科のイカを味わい尽くす!漁協直営「沖あがり食堂」の名物“いか様丼”
西伊豆町|【更新日】2023年8月14日

伊豆と言えば新鮮な海産物の宝庫。そんな伊豆半島西海岸の港町、西伊豆のおすすめは「仁科のイカ」です。
仁科漁港の漁協直営「沖あがり食堂」は、イカを使ったユニークなメニューが大人気の食堂。隣には海産物の直売所も併設されています。
今回は、仁科の漁師自慢のブランドイカと名物メニューをご紹介します。
目次
目の前は海!仁科漁港まで徒歩10秒の立地
日本版「青の洞くつ」堂ヶ島から1km
伊豆半島西海岸では屈指の景勝地、堂ヶ島。
中でも堂ヶ島天窓洞(てんそうどう)は、洞くつの穴から海水に光が差し込み、真っ青に光って見える日本版「青の洞くつ」。
遊覧船で洞くつ巡りを楽しむことができる観光スポットです。
堂ヶ島から「沖あがり食堂」は1kmほど。海沿いの国道136号線を南に走ると、右手に看板が現れます。
伊豆漁協仁科支所直営の食堂
国道136号を海側に曲がると、目の前は仁科漁港。伊豆漁協仁科支所と、直営の「沖あがり食堂」が向かい合うように建っています。
開店時間15分前に到着したのに、食堂の前には既に行列が!
車もたくさん停まっていましたが、広い駐車スペースが確保されているのでご安心ください。
仁科の漁師自慢のブランドイカ
夏の「仁科の真イカ」、秋から冬の「仁科のヤリイカ」
仁科では古くからイカ漁が営まれてきました。
近くの漁場にはイカの餌になる小魚やエビ・カニ類などがたくさん住み、肉厚で甘いイカが育ちます。
6月から10月は真イカ(スルメイカ)、10月から3月はヤリイカの水揚げ最盛期。
今回は夏の真イカをいただきましたが、冬のヤリイカも食べに行きたくなります。
全国的にも珍しい「昼獲り」の一本釣り漁
夜間に船の灯りに集まるイカを機械で釣るのが一般的なイカ漁。
ここ仁科では、昼に海底近くにいるイカを傷めないように釣り上げる「昼穫り」の一本釣り漁を行っています。
イカにストレスがかからず、釣り上げた後すぐに広い水槽に入れるため、活きの良さは抜群!
おいしさの裏には漁師さん達の誇りや工夫があるんですね。
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おすすめは「イカス丼」「夕陽丼」に「いか様丼」
決してイカサマではないおいしさの「いか様丼」
名物メニューの中から悩んだ末に選んだのは「いか様丼」。
真イカのお刺身と漬けがハーフ&ハーフで、香り高い地海苔を乗せた酢飯の上にたっぷりと乗っています。
おろし生姜付近に醤油をたらし、まずはそのまま、お刺身の甘さと漬けの旨みを確認します。
その後、満を持して卵黄をからめ、濃厚さとまろやかさを堪能。決して“イカサマ”ではなく、イカに“様”を付けて敬いたくなるおいしさでした。
シンプルな青海苔の味噌汁で磯の香りを楽しむ
「いか様丼」は味噌汁とお漬物付き。丼に興奮しながら、何も考えずに味噌汁をいただいて「んっ?!」とお椀を二度見しました。
具はシンプルに青海苔のみ、ネギも入っていない潔さ。青海苔の磯の香りを最大限に楽しむには、これがベストと納得する味でした。
「イカス丼」と「夕陽丼」、あればラッキーな海鮮丼
「いか様丼」と並ぶ名物メニューは「イカス丼」と「夕陽丼」。
「イカス丼」は真イカの刺身を酢飯にたっぷり乗せ、おろし生姜と千切り大葉をトッピング。
「夕陽丼」は、漁師秘伝特製だれの真イカの漬けを酢飯にのせ、てっぺんに卵黄をトッピング。西伊豆町のきれいな夕陽をイメージしています。
当日の水揚げ次第、あればラッキーな海鮮丼やお刺身定食、秋から冬の水揚げ時期限定のヤリイカ丼も。季節を変えて通いたくなりますね。
さらにイカを味わいたい方に「イカゲソバター」
イカをさらに味わいたくて、サイドメニューで思わず追加してしまったイカゲソバター。
ゲソを噛みしめるたびに感じるイカの旨味は、醤油とバターの少し濃いめの味付けにも負けません。
車のドライバーでなければ間違いなくビールなのに、と悔やんでしまう味でした。
テングサの産地で食べる自家製ところてん
伊豆は良質なテングサの産地でもあります。
取材当日、直売所の横で天日干し中のテングサを見かけて、ところてんを食べたくなりました。
冷蔵庫内に並ぶところてんのお椀を取り出し、お好みの調味料を自分でかけて楽しむセルフサービスです。
よく冷えたところてんはつるっと喉越しが良く、暑い日には最高でしたよ。
隣は漁協直営の海産物直売所
今日は何が獲れた?活き伊勢エビ、サザエのいけす
沖あがり食堂には、同じく漁協直営の海産物直売所が併設されています。
直売所の奥にはいけすがあり、当日は立派な伊勢エビやサザエ、トコブシなどが入っていました。
食堂の混雑状況にもよりますが、ここで購入した魚介類を食堂で刺身にしてもらえるサービスもあります。食べたいものがあったら要相談!
さらしテングサでところてんを作ってみよう
テングサは海中では赤い色をしています。
海から採ってきたテングサを天日にさらし、水洗いをしてはさらすことを何度も繰り返すと、だんだん赤から黄色っぽい色に。
また、テングサは今でも人が海に潜って刈り取っているそう。採るのもさらすのも、大変な手間がかかっているんですね。
こちらのさらしテングサを買えば、独特の風味がおいしいところてんをご家庭で作ることができますよ。
西伊豆の伝統食「塩鰹」は縁起のいい「正月魚」
こちらは西伊豆町の伝統食、“日本一しょっぱい”といわれる塩鰹(しおかつお)。別名「正月魚」(しょうがつうお)とも言います。
かつては漁師さんが年末に鰹を丸ごと塩漬けにし、お正月の縁起物やお供物として配っていました。お正月が過ぎた後、塩鰹は貴重な保存食に。
うどんやお茶漬けに少し入れるだけで、力強い旨味と塩気が広がります。
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「沖あがり食堂」で自慢のイカを召し上がれ
西伊豆町仁科の漁師さんたちが、プライドをかけて水揚げする真イカやヤリイカ。静岡県のブランド農林水産物「しずおか食セレクション」にも認定される逸品です。
漁協直営の「沖あがり食堂」では、そんな自慢のイカの名物メニューを提供。なお、「いか様丼」は全漁連「Fish-1グランプリ」で2017年にグランプリを受賞したメニューなんですよ。
伊豆半島西海岸をドライブ旅行するときには、ぜひお立ち寄りください!
沖あがり食堂へのアクセス
- 【営業時間】
11:00~15:00(定休日:火曜)
【住所】 静岡県賀茂郡西伊豆町仁科980-6
【駐車場】あり