八鶴湖をのぞむ「最福寺」千葉の歴史あるお寺は徳川家康とも縁あり!?
千葉県|【更新日】2023年9月10日

御成街道の終点、東金にある最福寺は、最澄によって開基されたそう。
お寺の名前は、最澄の「最」の字からとったものと言われ、非常に歴史あるスポットです。
春には目の前の八鶴湖にある桜並木、境内の枝垂れ桜が見事に咲きほこりとても美しい景観に。
実は徳川家康とも縁のある、東金の最福寺をご紹介します。
目次
徳川家康公と日善上人、時空をこえた対談がよみがえる?
七世住職と徳川家康が対談、東金の地に思いをはせる
境内の坂道を進んでいくと、ブロンズ像が見えてきます。徳川家康と当時の住職だった日善上人の会談の様子をイメージしたものだそう。
駿府記にも対談についての記録が残っており、縁があったことが伺えます。
当時の様子を想像して作られたブロンズ像を見ると、改めて徳川家康が東金の地を訪れていたんだな、と肌で感じました。
西福寺あらため最福寺に、境内には県や市の指定文化財も
最福寺の歴史は古く、大同2年(807年)に最澄によって天台宗の寺院として開基しました。
その後、文明11年(1479年)に日蓮宗に改宗した際、最澄の最を改め西福寺に。
戦後には元の最福寺に戻り、現在では日蓮宗の名刹のひとつです。
東金市、千葉県から指定された有形文化財を5つ保有する最福寺。
仏堂正面に吊り下げられた鰐口をはじめ、大黒天像など歴史を感じるものばかりです。
目の前には八鶴湖、のんびりした時間が流れる場所
八鶴湖をのぞむ最福寺、春には桜の景色が美しい
最福寺は八鶴湖を望むロケーションにあり、春には境内にある枝垂れ桜や周辺の桜並木が美しく咲きほこります。
桜祭りの時期には最福寺前の道路に出店が並び、にぎやかな雰囲気に。
桜祭りは例年3月下旬から4月初旬頃に開催されており、東金市観光協会の公式サイトなどでお知らせがありますよ。
夏の新緑が過ぎて、秋が訪れると境内の紅葉が赤く染まり、また違った表情を見せてくれます。
空にのびる杉を見れば、背筋もピンっとまっすぐに
最福寺の境内は自然に溢れており、見上げるほどの大きな杉の木も。
空までぐーんと伸びる大杉を見ながら、背筋をピンッと伸ばして深呼吸をすると、清々しい気持ちに。
静かで穏やかな空気が流れている境内。木々を眺めながら足を進めると、ゆったりとした時間がとても心地よく感じます。
徳川家康が鷹狩で訪れていた時代には、どんな様子だったのか…そんなことを考えながら散策を楽しみました。
歴史あるお寺ながら、グローバルな一面もチラリ
楽しい運試し、たまには日本語以外のおみくじはいかが?
お参りにきたら、ついつい運試しをしたくなりませんか?
最福寺のおみくじは、なんと5ヶ国語対応のグローバル仕様。
日本語、英語、韓国語、中国語、台湾語で書かれています。海外の方はもちろん、いつもと気分を変えておみくじを引いてみるのも楽しいですよ。
おみくじを引けるのは、正面左手の坂を登った先にある大黒殿です。
お寺の方が不在のこともあるため、小銭を用意していくと安心です。
大黒殿に開運祈願のお参り、御朱印もいただけます
本堂をお参りした後、大黒殿に立ち寄りました。
開運祈願で手をあわせて参拝します。こちらでは書き置きの御朱印も用意されていました。
鎌倉時代に活躍した運慶作と伝えられる大黒天像は、こちらの大黒殿に祀られています。
昔から地域の人々の信仰を集めてきた大黒天像。現在は東金市の指定有形文化財の一つです。
ぜひ最福寺に訪れたら、大黒殿にも立ち寄って下さいね。
切られ与三郎のモデル「四代目伊三郎」のお墓も
切られ与三、お富与三郎の通称で親しまれている歌舞伎「与話情浮名の横櫛」。江戸時代に生まれた波乱に満ちたラブストーリーです。
境内には、主人公「与三郎」のモデルとなった「中村大吉」のお墓がありました。
江戸長唄の名家、芳村伊三郎の4代目を踏襲した「中村大吉」。
千葉県の指定文化財「東金ばやし」は、5代目与三郎が長唄風に編曲したものだそう。
脈々と受け継がれていくお囃子は、日吉神社連合祭典で聞くことができますよ。
最福寺は四季と歴史を肌で感じる歴史スポット
最澄、徳川家康、切られ与三郎と歴史的人物と縁ある最福寺。
春の桜を皮切りに、初夏の新緑、秋の紅葉まで四季の移ろいも楽しめます。
近くには日吉神社や山王台公園など、見どころも多いので、ぐるっと歩いて巡るのもおすすめですよ。
千葉・東金の歴史スポットに、ぜひ足を運んでみてくださいね。
千葉の交通手段はレンタカーがおすすめ
最福寺へのアクセス
- 【住所】
千葉県東金市東金1693
JR東金線東金駅から徒歩7分
【料金】なし
【駐車場】あり(無料)
【公式サイト】https://saifukuji-togane.org/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。