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漆塗りのトイレも!?「旧伊藤博文金沢別邸」は横浜・金沢で今も愛されるスポット

横浜市|【更新日】2023年6月23日

漆塗りのトイレも!?「旧伊藤博文金沢別邸」は横浜・金沢で今も愛されるスポット

横浜市金沢区にある旧伊藤博文金沢別邸は、明治期の姿をそのまま再建した見ごたえのある歴史スポットです。

スッキリとした和風の家屋には大正天皇をはじめ、数々の要人が招かれました。

知っているようで知らない伊藤博文の素顔も垣間見える、旧伊藤博文金沢別邸をご紹介します。

目次

小学生も再建に参加!大切に残される明治期の建築遺構

当時の姿を再現。茅葺屋根の渋い外見が特徴の建物

旧伊藤博文金沢別邸

旧伊藤博文金沢別邸は、横浜市金沢区の野島公園の敷地に建っています。

伊藤博文といえば、日本で初めて内閣総理大臣となり、憲法を制定したことで有名ですよね。

そんな偉人の別荘は、ごてごてした装飾はなく、思いのほかシンプルなつくり。

懐かしさを漂わせるどっしりとした茅葺屋根が目を引く歴史遺構です。

地元の小学生は土壁塗り体験で再建をお手伝い

再建を手伝う小学生

明治時代、別荘地として人気だった金沢地区。伊藤博文もこの地を愛し、1898年に別邸を建てました。

2007年に解体工事と調査が行われ、翌年、現存していなかった部分も合わせて当時の姿に再建されました。

再建工事では地元の小学生も土壁塗りを体験するなど、地域の人とつながりの深い建物になっています。

シンプルだけれど美しい広々とした和室の邸宅

大正天皇を招いた「晴嵐の間」はオーシャンビュー

晴嵐の間

大正天皇が滞在したという最も格式が高い場所が、「晴嵐の間」です。

12畳の和室で、隣の「帰帆の間」と合わせて24畳の広々とした空間になります。

当時から残るガラス窓の向こうは、松の木越しに野島の海が見えるオーシャンビュー。

かつての賓客たちも、ここで博文からのもてなしを受け、くつろいだのだろうと想像できます。

家族で食事をした「夕照の間」は気取らない素朴な作り

夕照の間

家族で食事などをするときに使用していた「夕照の間」が奥、手前は「秋月の間」です。

現代の我々から見るとごく素朴な作りに見えます。

近代日本を作り上げた立役者の博文ですが、実は農家出身で、武家に養子に出た身。

素朴ななかに、温かさを感じる和室は、博文の人柄を垣間見ているようです。

畳敷きの廊下には伊藤博文の年表が飾られている

畳敷き廊下

畳を横に9枚並べて作られている廊下には、伊藤博文の生い立ちが年表になって飾られています。

時系列で物事が並べるだけでなく、特筆すべきことは別枠で紹介。

幕府に内密で外国に留学するなど、野心的な人間の姿が見える内容になっています。

サワラ材のお風呂や漆塗りの客用トイレなどは必見

伊藤博文の疲れを癒したサワラ材の浴槽を見られる

サワラ材風呂

立派なサワラ材でできたお風呂は、博文も疲れをとった場所です。

深さのあるゆったりとした作りで、リラックスできそうですね。

創建から9年後にはヒノキ材に交換されたそうで、ヒノキのいい香りも楽しんだのではないでしょうか。

もてなしの心が伝わる漆塗りトイレは日本人の心?

漆塗りトイレ

現代でも日本のウォシュレットは世界中から賞賛を浴びていますが、旧伊藤博文金沢別邸の来客用トイレはなんと漆塗りという豪華さです。

家屋にほとんど装飾品がないだけに、トイレだけは黒塗りで美しく輝いているのが、なんだか面白いですね。

博文のおもてなしの心がよく表れています。

受付では地元のサスティナブル商品を購入できる

小学生が開発した黒船石鹸や地元食材のゼリーを販売

受付で買える商品

受付では、ささやかなお土産を購入することができます。

どれも地元、金沢区にゆかりのある商品で、ほかでは手に入らないとてもユニークな商品です。

写真左の黒船石鹸は、地元の企業と小学生が作った石鹸。新型コロナの感染予防に、と開発されました。

近海でとれる昆布や、炭、給食で出るみかんの皮などを使用しています。

青みかんゼリーは爽やかな酸味のやわらか食感!

青みかんゼリー

青みかんゼリー3個入り500円(税込)を自宅用に購入し、さっそく頂いてみました。

お皿に出すとふるふると揺れるとても柔らかいゼリーです。

神奈川県で栽培されているミカンの、間引かれてしまう実を使っています。

さわやかな酸味で食べやすく、お年寄りから小さな子どもまで楽しめる食感のゼリーでした。

旧伊藤博文金沢別邸で歴史を身近に感じてみよう!

日本史の偉人として、その名を知らぬ人はいない伊藤博文。

旧伊藤博文金沢別邸を訪れることで、彼がどんな人物だったのか、より詳しく感じられるようになりますよ。

歴史を身近に感じられるスポットとして、ぜひ訪れてみてくださいね。

旧伊藤博文金沢別邸へのアクセス

横浜市周辺の観光エリア

ライタープロフィール

餅田佑子

餅田佑子

大学卒業後はモンゴルで1年暮らした経歴あり。現在はフリーライター。たびらいでは三浦半島を中心とした記事を執筆しています。青ヶ島、礼文島など島旅が好き。ご当地ようかん図鑑を作るのが夢。