バラの楽園「河津バガテル公園」パリの香り感じる由緒正しきローズガーデン
河津町|【更新日】2023年6月26日

伊豆の河津川といえば桜ですが、その桜並木を少し上がったところにバラの花園があります。その名も河津バガテル公園。
本家パリ・バガテル公園公認のバラ園には、1100種類、6000株ものバラが植栽されています。園内に足を踏み入れると、甘い香りの中、美しいバラが咲き誇り思わずうっとり。
今回はそんな秘密の花園、バガテル公園をご紹介します。
目次
本家パリ公認!由緒正しきローズガーデン
園内に一歩入れば、そこはパリの香り
こちらが河津バガテル公園の正門。フランスはパリ16区にあるバガテル公園から公式に認められたフランス式庭園です。
ちなみにパリのバガテル公園は、かのマリー・アントワネット由来の由緒ある庭園だそうです。
河津町の前の町長さんがパリと縁があったそうで、造成時はパリ市の緑地公園管理局の専門家と、細かいところまでこだわって作った庭園は見所満載ですよ。
まずはフランス広場で気持ちを整えて
門をくぐった先にはフランス広場があります。
おやおや、バラがない?という声が聞こえそうですが、お楽しみはこれからです。広場には噴水やショップ、カフェなどが並びパリの雰囲気を楽しめます。
バラづくしのショップとカフェは後ほどたっぷりご紹介しますので、先へ進みましょう!
緑の道を抜けた先には……
フランス広場から庭園までは緑の道が続きます。
時間にして1、2分の距離ですが、いきなりバラ園に出るのではなく、ちょっとした焦らし効果もあってワクワク感が高まります。
こうした何気ない空間も計算とこだわりが感じられますね。それではいよいよローズガーデンです!
芳醇な香り溢れるローズガーデン
幾何学の美しさがフランス式庭園の魅力
ローズガーデンに足を踏み入れると、まず素敵なバラの香りにクラッとします。甘く柔らかい香りが園内に広がり、空気そのものがスイーツのようです。
入っただけで女子力が二段階ほどアップしてしまうのでは、と思うぐらいに芳しい園内は全体が幾何学的にレイアウトされています。
ランダムで偶然的な英国式とは違い、左右対称の美しさがフランス庭園の魅力です。
大輪のバラが咲き誇る園内
バラは綺麗に咲かせるのが難しい花のひとつですが、園内には大輪のバラが溢れんばかりに咲き誇っています。
これだけ見事なバラを一度に見ることができるのは、おそらく日本ではここだけではないでしょうか。
顔を近づけて見ると、一つひとつバラにも個性があり、それぞれの香りがあることに気がつきます。
見頃は5月!自分好みのバラを見つけよう
バガテル公園では1年を通してバラが楽しめますが、最も多くのバラが咲く5月が一番のおすすめです。
毎年通っている常連の方もいるようで、そういった方は自分好みのバラを見つけて、そのバラが咲く時期に訪れるのだそうです。
公園に問い合わせれば、ガーデナーの方がバラの開花時期や見頃を教えてくれるので、気に入ったバラがあったら名前を覚えておくといいでしょう。
バガテル公園のローズギャラリー
自慢のバラたちを一挙紹介!
ではここからはバガテル公園自慢のバラたちを紹介します。
こちらのいかにもバラらしい花はグラッド・タイディングスという品種のバラで、ドイツのハンス・ユルゲン・エヴァース氏が作りました。
10センチほどの大輪で、園芸店などではあまりお目にかかれない希少品種です。
アルプスの香り漂うエーデルワイス
写真中央の白いバラはエーデルワイスという品種。
1970年にデンマークのポールセン氏が作出したバラで、高山植物のエーデルワイスから名前を取ったものです。
白く可憐な花が特徴で、紅茶のような香りがします。エーデルワイスだけでなく、株元や周りのバラも美しいですね。
モナコの王様に捧げられた紅白のバラ
こちらの赤と白の珍しい花はジュビレ・ドゥ・プリンス・オブ・モナコという品種。
その名の通り、モナコ公国の元首レニエ三世大公の即位50周年記念に奉じられたバラです。
赤と白のコントラストがとても美しいですね。ちなみにこの赤と白はモナコ公国の国旗に擬えて作られたそうです。
オレンジ色が見事なテキーラ
こちらはテキーラと呼ばれる品種のバラです。
「光るバラ」と称されるそうですが、眩しいくらいに発色しています。花の内側は黄色、その周りをオレンジ色の花弁が包み込むように咲き、見ているだけで元気が出てきそう。
名前はテキーラですが、作出したのはフランスのメイアン氏だそうです。
少女漫画のような庭園をじっくり堪能
女子力がアップする園内散歩
一輪ずつじっくりとバラを鑑賞したら、園内を散策してみましょう。
シンメトリーに配置されたバラの間を小径が整然と通っていて、まさに「ベルサイユのばら」の世界観を堪能できます。
正面奥に見えるのは皇后のキオスクと呼ばれる四阿で、やや高台になっているので園内の全景を楽しむにはうってつけの場所です。
バラの額縁から花園を覗く
こちらはオランジェリーへと続く小径からの眺めです。
木にバラを巻きつけた柵は、まるで風景画のようでメルヘンこの上ありません。バラ園を取り囲むようにこうした道が続いているので、ぜひ1周歩いてみましょう。
色々な角度からバラと庭園を堪能できますよ。
木洩れ日の中、ベンチでひと休み
キオスクから小径を降りると小さな広場にでます。こちらにはベンチが用意されていて、ひと休みできますよ。
ピーターラビットがにんじんをかじりながら出てきそうな場所から、木漏れ日越しのバラを眺める、まさにメルヘン全開のスポットです。
本家パリからやってきたガーデナーたちの綿密に計算された設計を感じます。
モネゆかりの睡蓮の池も
バラ園を外れたところには、モネゆかりの睡蓮の池があります。
画家クロード・モネの代表的な連作である「睡蓮」は、パリ・バガテル公園のもので、モネが描いた睡蓮が、こちらの河津バガテル公園に寄贈されました。
ちなみに奥の建物はワーケーションスペースとして使われていて、なんと中で仕事ができるんです!
邸内の調度品もフランス色で統一されていて、非日常を味わいながら仕事ができます。
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お待ちかねのバラづくしのカフェとショップ
洒落た店内はテラス席もあり開放感抜群
バラ園を出て、先ほどのフランス広場に戻りカフェで一服いただきます。
バガテル公園のカフェだけあって、バラのメニューが並びます。薔薇コーヒーにローズフロート、バラサイダーにバラのソフトクリームなど、まさにバラづくし。
目と鼻でバラを堪能したあとは、口でもバラを楽しみたいと思います。
テラスでいただくバラのティアラとサイダー
注文したのはバラサイダー(左)とバラのティアラ(右)です。
サイダーの底には甘く味付けした食用バラが入っていて、ティアラにはバラのジャムと食用バラ、クリームの上にバラの花びらが載っています。
そのバラのお味は……口に入れた瞬間にバラの香りがふわっと広がり、その後には上品な甘さがやってきます。
サイダーは爽やかな炭酸とバラの甘味が絶妙、底に溜まった花びらをストローで吸うと、甘さが口に広がります。
向かいのショップもバラづくし
噴水を挟んでカフェの向かいにはショップがあります。
表にはバラの苗木が並び、ここでしか買えない苗木もあるそうでバラ愛好家たちに人気です。
ちなみに河津バガテル公園はペットOKで、カフェもテラス席なら同伴できます。園内にはドッグランも設けられているので、ワンちゃんと香りの旅を楽しむのもいいですね。
店内はバラグッズで溢れている
こちらがショップ内部の様子です。
化粧水などのコスメ、ジャム、お茶、小物とあらゆるものがバラづくし。絶対に長居してしまうと思うので、入店するなら余裕を持って入りましょう。
一番人気はローズヒップソープ、自分用だけでなくお土産としても喜ばれているそうです。
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本格的な庭園!河津バガテル公園は見どころだらけ
伊豆・河津にこんなにも本格的なフランス庭園があるのか、というのが正直な感想です。
バラの数だけでなく、その品質や、美しく整えられた庭園など見所は満載で、バラ好きな方はもちろん、「ベルばら」的な世界観が好きな方ならば絶対に満足できる場所!
バラには若返りの作用があると言われていますが、園に足を踏み入れるとその理由がわかる気がします。バガテル公園でその効能を体感してみてください。
河津バガテル公園へのアクセス
- 【営業時間】
9:00〜18:00(フラワーシーズン:4/28~6/30【春バラ】・10/1~11/30【秋バラ】)
9:00〜16:00(オフシーズン:7/1~9/30・12/1~4/27【春バラ・秋バラ以外】)【休園日】フラワーシーズン(4/28~6/30・10/1~11/30)は無休
シーズン以外は水・木曜日が休園日【料金】
フラワーシーズン大人:1200円、小中学生:400円
オフシーズン大人:500円、小中学生:200円【住所】静岡県賀茂郡河津町峰1073
【駐車場】無料(約200台)
【公式サイト】http://bagatelle.co.jp
※掲載時の情報です。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください。