神秘の洞窟探検へ!「江の島岩屋」で大自然の力と歴史を感じよう
藤沢市|【更新日】2023年5月16日

いつ訪れても観光客で賑わう江の島。
しかし、江の島がどうやってできたのか、歴史や言い伝えはあまり知られていませんよね。
今回は人気の観光地、江の島の始まりを体験できるスポット「江の島岩屋」をご紹介します。
子どもはもちろん、大人も童心に帰って楽しめるスポットなので、ぜひ観光の参考にしてみてくださいね。
目次
江の島の最奥。海沿いに現れる迫力満点の洞窟
自然の力で作られたダイナミックな岩屋を探検しよう
「江の島岩屋」は、江の島の最奥の地にあります。江の島に上陸し、更に上へ上へと歩き続けてようやく到着。
体力に自信がない方は「江の島エスカー」に乗るのがおすすめです。
「岩屋(いわや)」とは、岩壁にできた洞窟のことです。江の島岩屋は、なんと波の力で岩壁が削られて作られたそう。
波の力だけでここまでの洞窟ができるとは。自然の偉大さを感じます。早速中に入って、洞窟探検を始めましょう。
外の空気とガラッと一変。岩屋の中には別世界が広がる
一歩足を踏み入れると、明るく開放的な江の島の雰囲気とは一変。ひんやりと湿った空気が流れる別世界が広がります。
江の島にこんな場所があったんだと驚いてしまいました。
江の島岩屋には第一岩屋、第二岩屋の2つの岩屋があります。ここは第一岩屋に続く通路です。
この場所には、岩屋の歴史や資料が展示されています。こちらの展示に目を通しておけば、岩屋探検が更に充実したものになるはずですよ。
まずは第一岩屋から!手燭を片手に探検スタート
ユラユラ揺れるロウソクで冒険気分が味わえる
「こちらのロウソクをどうぞ。まっすぐ持ってくださいね!」第一岩屋の入り口で手燭(てしょく)を貸していただきました。
ロウソクを持って洞窟を探検できるなんて、冒険気分が上がります。
ロウソクのぼんやりとした明かりと仄暗い洞窟、なんだかとても神秘的な雰囲気です。
順路に従って洞窟の奥へ進むと、途中で二手に分かれます。まずは左の道へ行ってみましょう。
ずらりと並ぶ石仏の数々。神聖な雰囲気に息を呑む
道すがら、ずらりと並ぶ石仏を発見しました。千手観音立像やとぐろを巻いた蛇の巳像(みいぞう)など、多種多様な石仏が通路に鎮座しています。
暗がりの中でほのかにライトアップされた石仏。その神聖な雰囲気に、思わず手を合わせてしまいました。
こちらの石仏は、海外からの観光客の方に大人気。みなさん熱心に写真を撮影し、ひとつひとつじっくり鑑賞している姿が印象的でした。
洞窟の奥は富士山の氷穴!?ロマンのある言い伝えとは
第一岩屋の最奥までやってきました。人が通れるのはここまで。この先は、富士山の氷穴につながっているという言い伝えがあります。
冷たい風が吹いたら、それは富士山から流れてきたものかもしれませんね。なんともロマンを感じます。
左下には日蓮上人の寝姿石を発見。江の島岩屋は、日蓮宗の宗祖である日蓮が修行をした場所だといわれています。
人が横たわっているように見えるこの石も、なんと波の力で作られたそうです。
ご利益があるかも?「江島神社」発祥の地に参拝
来た道を戻り、今度は二手に分かれた右側の通路を進みましょう。
洞窟の奥には、狛犬と石で造られた社殿を発見しました。この場所は「江島神社」発祥の場所だといわれています。
欽明13年(552年)に仏教の教えを大切にした欽明天皇の命令で、この場所に神様が祀られました。これが江島神社の始まりです。
今では有名な観光スポット江島神社ですが、歴史の始まりを知る方は少ないはず。少しだけ江の島ツウになれた気がします。
第二岩屋へ向かう途中にもさまざまな見所あり
岩の隙間からは真っ青な海が。ビュースポットで一休み
続いて第二岩屋へ向かいましょう。洞窟から外に出ると、真っ青な海を臨むビュースポットが現れました。
しばらく暗がりにいたので、稚児ヶ淵のキラキラとした海が余計に眩しく感じます。目が慣れるのには少し時間がかかりそうです。
こちらは人気の写真映えスポットのようで、多くの観光客が写真撮影を楽しんでいました。
ベンチも置いてあるので、海風にあたりながら一休みもできます。
迫力の岩肌に圧倒!自然を感じる散歩道
第二岩屋へは、海に面した橋を歩いて向かいます。右手には穏やかな海、左手には荒々しく削られた岩肌が。圧巻の眺めです。
観光地のイメージが強い江の島ですが、このように大迫力の自然を感じられるスポットがあることに驚きました。
今回訪れたのは日曜日の午前中。意外にもあまり混雑しておらず、のんびりと景色を眺めながら散歩を楽しめました。
こんなところにウミガメ!?ユーモア溢れる亀石を発見
ふと海に目を向けると、不思議な形の石を発見しました。
まるで本物のウミガメのような形をしたこの石は「亀石」と呼ばれています。(※写真中央に3つ並んだ、真ん中の石)
こちらは人工的に造られたものですが、江の島の海にぴったりの作品にユーモアを感じました。
今にも海に向かって泳ぎだしそうな躍動感があります。
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龍神が宿る第二岩屋。伝説を肌で感じる驚きの仕掛けも
江の島はどうやってできた?天女と五頭龍の物語とは
第二岩屋では、江の島で古くから言い伝えられている龍神伝説を体感できます。
昔々鎌倉には、悪さばかりする「五頭龍(いずりゅう)」が住んでいたそうです。
ある時、五頭龍の住む腰越付近に天女が現れ、何もなかった海上にひとつの島が出現。これが今の江の島だといわれています。
天女に一目惚れした五頭龍は結婚を申込み、天女は今までの悪行を悔い改めるのを条件に承諾。
これが江の島に言い伝えられている伝説のひとつです。
手を叩くと何が起こる?洞窟内に響き渡る音の正体とは
岩屋の奥には、観光客を待ち構える龍神の姿が。怪しげに光る龍神の前で手を叩くと、空気を震わせるような鳴き声が鳴り響きます。
洞窟内に響き渡る轟音は迫力満点。まるでテーマパークのようです。
見た目が少し怖い龍神ですが、意外にも子どもたちから大人気。
たくさんの子どもたちが何度も何度も手を叩き、龍神の鳴き声を楽しんでいました。
プロジェクションマッピングで江の島の物語を楽しもう
江の島岩屋では15分に1回、天女と五頭龍の物語が楽しめるプロジェクションマッピングが上映されています。
洞窟の中で上映されるので、まるで映画館のような雰囲気が楽しめるでしょう。
ゴツゴツとした岩肌に映される大迫力の映像。思わず見入ってしまい、あっという間の上映時間でした。
岩屋を訪れた際は、タイミングを合わせてぜひ観ていただきたい映像です。
高らかに鳴り響く鐘の音。「龍恋の鐘」で愛を誓う
江の島岩屋の見学が終わり、「龍恋の鐘」にやってきました。こちらは天女と五頭龍の伝説にちなんで設置されたものです。
鐘の周りにはたくさんの南京錠が。カップルで南京錠をかけ鐘を鳴らすと、固い絆で結ばれるといわれています。
とてもロマンチックですね。カップルに混ざり、ひとりで高らかに鐘を鳴らしてみました。
歴史や伝説が盛り沢山。「江の島岩屋」を探検しよう!
江の島の起源や伝説を学べるスポット、江の島岩屋をご紹介しました。
まるで冒険家気分が味わえる洞窟は、子どもから大人まで楽しめること間違いなしです。
何気なく訪れている江の島ですが、実は神秘的な伝説がたくさんあります。
江の島の歴史を知れば、観光が更に楽しくなるかもしれません。江の島を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてくださいね。
「江の島岩屋」のアクセス
- 【住所】
神奈川県 藤沢市江の島2
【駐車場】なし
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。