シャッターが止まらない!世にも珍しい駿河湾深海生物館の深海魚コレクション
沼津市|【更新日】2023年4月11日

戸田(へだ)といえば深海魚の街。戸田の深海世界を深〜く知ることができるのが、駿河湾深海生物館です。
戸田で揚がった深海魚を中心に、世界的にも珍しい深海魚などが展示されています。
2017年にリニューアルし、深海ザメの特集展示などが話題を呼び、深海マニアの間で密かな人気に。今回はそんな世にも珍しい深海世界の館へとご案内します。
目次
ディープな戸田のディープな生物館
なにやら怪しい外観、その中は…
御浜岬の突端、松林を抜けた先にあるのが駿河湾深海生物館です。
深海世界の入り口にふさわしいミステリアスな雰囲気で、この中に世にも奇妙なお魚たちがいるのかと思うとワクワクしてきます。
旧ソ連製ステンドグラスがお出迎え
入り口の見事なステンドグラスは旧ソ連製。1970年の大阪万博の際、ソ連館に展示されていたものを贈られたそうです。
ちなみに戸田は幕末期、津波に巻き込まれたロシア船を住民が救助した縁で、ロシアとは特別な友好関係にあります。
また深海生物館を併設する造船郷土資料博物館では、ロシア提督プチャーチンと戸田の友情などを詳しく知ることができますよ。
廊下には巨大深海魚サケガシラ
扉を抜けると本館へと続く廊下に出ます。少し見えづらいですが右側上の壁にかかっているのは、全長2メートル88センチ、体重30キロ、日本一なが〜いサケガシラの剥製。
戸田の海、水深120メートルのところで漁師さんが捕まえたそうです。
好奇”深”度1000mオーバー!魅惑の深海世界
薄暗い館内には無数の深海魚が!
館内は薄暗く、展示部分がぼんやりと光って深海の雰囲気満点!
はく製が31体、液浸標本は約75種151体、そして模型が42体、所狭しと標本が並ぶ充実の展示です。
摩訶不思議な深海生物に釘付け
館内の深海魚の多くはホルマリン漬けの状態で保存されているので、その珍奇な姿を隅から隅まで観察することが可能。
こんな造形の生き物が存在するのか、とガラスにへばりついて見てしまいます。至近距離で見るとその質感まで伝わってきて、深海世界への畏敬が深まります。
館のスター!巨大深海魚ヨコヅナイワシ
深海生物館のスターの1人、ヨコヅナイワシ。全長1メートル30センチ、重さ23キロとサイズも横綱級でこちらも駿河湾で揚がりました。
新種の深海魚で、セキトリイワシより大きかったことからヨコヅナと名付けられたそうです。
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ココリコ田中館長肝煎り・充実のサメコーナー
サメばかりを集めてジョーズに展示
駿河湾深海生物館の名誉館長を務めるのは、お笑いコンビ・ココリコの田中さんです。
芸能界屈指の深海魚、それも深海ザメマニアということで抜擢されたそう。目のサメるような展示は必見です!
泳ぐおろし金の異名を取る超希少種
サメコーナーで最も熱い展示のオロシザメです。これまで数体しか確認されていない超希少種で、戸田沖の水深250メートル付近で捕獲されました。
全身がおろし金のようなトゲで覆われていて、大根なら簡単におろせそうです。
映画のモデルにもなった深海のスター
こちらは体長1メートルをゆうに超えるラブカです。ちなみに映画「シン・ゴジラ」ではゴジラ第一形態のモチーフとしてラブカが選ばれました。
冗談が通じなそうな顔が怖いですが、刺身やフライにすると上品な味わいだそうです。
世界最小のサメは手のひらサイズ
世界最小のサメ、ツラナガコビトザメは体長20センチほど。流線型の魚雷のような体とかわいらしい目が特徴です。
大きな魚は地球外生命体のような風貌が多いのに比べ、小さい魚たちはかわいらしい顔をしていますね。
戸田といえばカニ!世界最大タカアシガニの生態を知る
実物大タカアシガニがそびえ立つ深海の丘
生物館のもう一つの目玉が、駿河湾の海底を再現した深海の丘。海底地形を再現した模型に、それぞれ生息する深海生物たちを展示しています。
一部模型もありますが、展示のほとんどは実物の剥製というから驚きです。
世界一巨大なタカアシガニ
タカアシガニは体長3メートルほど、大きいもので5メートルにもなります。
大きいから味も大味なのではと思いがちですが身はぎっしりミソは濃厚、見た目を裏切るおいしさだそうです。
ちなみに戸田の街ではタカアシガニ料理を出すお店が数多くあります。
おいしい深海魚コーナーもあり
タカアシガニは美味とお伝えしましたが、深海魚は食べてもおいしい魚がたくさんいます。
食べられる深海魚コーナーでは魚と調理例の展示も。深海魚はお刺身や天ぷらにして食べるのがおいしいようです。
奇跡の造形・深海美魚図鑑
深海生物館で出会えるイケメン魚たち
深海生物館は大小合わせて200近くの展示がありますが、今回はその中から選り抜きのイケメン深海魚たちを紹介します。
左上からミツクリエナガチョウチンアンコウ、その隣がイバラヒゲ、左下はニホンヤモリザメ、右下はニセカラスザメです。
悟ったようなウチワフグとSF感のあるアカグツ
こちらは左上からウチワフグ、その隣、映画「スターウォーズ」のファルコン号のような形はアカグツ、左下の2匹仲良くいるのがサギフエ、最後ながーく伸びているのがシギウナギです。
深海生物館のボスキャラ4選
美魚図鑑の最後はボスキャラで締めです。
左上は戸田のごちそうタカアシガニ、その横はド迫力のヨコヅナイワシ、左下はニュースターのオロシザメ、そして最後は廊下に掲げられたサケガシラです。
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魅惑の深海世界、底なしの魅力にハマる
岬の果てにある古い建物、その中は世にも珍しい深海の館でした。水族館と違い全ての魚が静止状態、さらにライトアップされているので映えるいい写真が撮れます。
近距離がよく撮れるカメラなど持っていくと、シャッターが止まらなくなること請け合いです。
駿河湾深海生物館へのアクセス
- 【営業時間】
9:00~16:30
【住所】沼津市戸田2710-1
【駐車場】あり(無料)
【入館料】大人200円、中学生以下100円
※掲載時の情報です。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください。