まるで絵本の中!「河口湖木ノ花美術館」でダヤンの世界観に魅了される
山梨県|【更新日】2023年4月3日
みなさんは「ダヤン」と呼ばれる猫をご存知ですか?ダヤンは池田あきこさんが制作する物語に出てくる主人公のこと。
1987年から現在に至るまで、絵本や小説の累計発行部数はなんと約320万部を突破!今回はそんなダヤンの世界観を楽しめる木ノ花美術館をご紹介します。
目次
物語にも登場!河口湖木ノ花美術館はこんなところ
富士山の見える河口湖の湖畔に佇む美術館
河口湖のほとりまで約100mほどの場所にある木ノ花美術館は、池田あきこさんが手がける作品「猫のダヤン」をテーマとした美術館です。
正面に立つと、大きく開けた空と富士山の姿を眺めることができます。美術館の外観は、ダヤンの物語に出てくるタシールエニット博物館をイメージしたもの。
不思議の国「わちふぃーるど」への入口となったヨールカの扉もありますよ。
見応え抜群!定期的に入れ替わる展示室
展示室の内容は年に2回入れ替わります。取材時は5年前に開催された35周年記念の原画展を再現していました。
展示室にはパステルや色鉛筆などを使い、画用紙やキャンバスに描いた絵画が飾られています。
展示の中には立体的な作品も多く、3D技術を用いて制作されたダヤンや、のぞき込める大きな万華鏡など見ごたえも充分です。
物語の舞台は「わちふぃーるど」のタシル
展示室には、タシルの街を再現したジオラマもあります。写真で点灯している左中央の家は、ダヤンが住んでいる小屋。
ジオラマにはボタンが付いていて「ダヤンの家」や「オルソンさんの農場」など、押すと点灯して位置を教えてくれますよ。隅々まで見て楽しめるので、ファンは必見です!
展示を通して伝わる、物語「ダヤン」の魅力
猫の本質を表現したダヤンの非対称の目
館内ではダヤンのモデルになった猫の写真も展示されていました。ダヤンのイラストは、瞳が特徴的だと思った方も多いのでは?
実はダヤンの瞳はモデルの猫の観察を通し、掴みどころがない様子こそが猫の本質である、ということを表現したかったそう。
可愛らしい目に変更することを議論したこともあるようですが、この特徴的な瞳こそがダヤンの魅力であるという考え方を貫いてきたそうです。
物語に登場する200もの個性的なキャラクターたち
館内には、ダヤンの物語に登場するキャラクターたちの展示物がたくさんありました。
池田あきこさんがスペインの美術館で影響を受けて「ダヤン生誕35周年は、立体的な劇場空間にしたい」という想いがあったそうで、立体的な作品も多く展示されていました。
コミカルにリアルな人間関係を映す展示物
物語の舞台「わちふぃーるど」は動物が二足歩行で歩き、魔法や妖精のいたずらに満ちた楽しい国です。そこで繰り広げられる物語には、リアルな人間関係を彷彿とさせる出来事もいっぱい。
写真は、そんな日常の一幕を表した展示物です。ダヤンが大好物のねずみであるウィリーを食べずに我慢して、その代わりにねずみの形のパンを焼いて食べようとしている様子です。
展示を通して、コミカルに描かれた物語のリアルな感情も併せて楽しむことができますよ。
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展示室の入れ替えは年に2回
皮の人形制作から絵本へ、細部にこだわるジオラマ
写真のジオラマは街のシンボル「エルタシル郵便局」で開かれている音楽会を表現したものです。
屋根には極太のファスナーを使い、窓はすけてみえるように豚皮を使うなど細部にこだわっています。
絵本作家になる前はレザークラフト職人として、革の小物や人形を手掛けていた池田さん。かつて母親が革細工の教室をしていた影響で、革に魅力を感じたのがきっかけでした。
そのため、革を使った人形やジオラマも並んでいます。
35周年の記念展示では段ボールを使った作品を展示
40周年記念に先駆け、2022年の取材時は35周年記念で開催した原画展を再現していました。
これまでの展示会のイメージを覆し、35周年記念の展示では会場全体を立体的な劇場空間にしている点が見どころです。
写真は段ボールを使用した展示。段ボールと鮮やかなアクリル絵具によって、レトロで立体的な雰囲気になっています。まるで飛び出す絵本みたいですね!
40周年は原点のパステルに立ち返るかも?
ダヤンの作品は、複数の道具でさまざまな素材に描かれています。一方40周年を迎えるに当たり、池田さんは初心に立ち返ってみようと考えているようです。
ダヤンの絵に見る柔らかいタッチは、パステルで描いてから指でぼかす技法。デジタルに移行する風潮がある昨今、むしろ全部指でやるというアナログなところに感心が向いているようですよ。
40周年の展示もどんなものになるか、今から楽しみですね!
グッズに注目!ダヤンで溢れる館内ショップ
ダヤンの絵本や書籍、絵画や限定グッズも販売
館内の入口近くにあるミュージアムショップでは、「猫のダヤン」シリーズのBOOKコーナーが設けられていて、単行本や絵本が並んでいます。またお手頃な価格から絵画も購入できますよ。
革製品に力を入れた品揃え
レザークラフト職人の経験もある池田さん。
現在も「わちふぃーるど革工房」でダヤンをモチーフとしたグッズの企画や製造、販売を行っています。カラーで描かれたダヤンのロゴや、イラストが焼きつけられた商品がかわいらしいですね!
牛革が使われているので、しっかりとした手触りになっています。
デザインを豊富に揃えたタイルが売れ筋
革製品に続き、ショップスタッフが教えてくれた売れ筋はタイルです。物語で描かれているシーンがプリントされていて、木ノ花美術館限定のデザインもあります。
取材時は、40周年に先駆けたアニバーサリーデザイン「ヨールカの扉」も発売されていました!店頭で手に入るかはあなたの運次第!
「木ノ花美術館」でダヤンの不思議な世界に浸ってみては?
今回は池田あきこさんが手掛ける物語「ダヤン」の世界を楽しめる、「木ノ花美術館」をご紹介しました。見ごたえのある展示室は、じっくり時間をかけて回りたいもの。
絵本を飛び出し、さまざまな技法で制作されたダヤンの展示を皆さんも楽しんでみてくださいね!
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木ノ花美術館へのアクセス
- 【住所】
山梨県南都留郡富士河口湖町河口3026-1
【駐車場】あり(40台)
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。











