いすみのパワースポット「清水寺」で癒やしと活力を体いっぱいに感じよう
千葉県|【更新日】2023年3月22日

いすみの清水寺は、京都、兵庫の清水寺とともに三大清水寺のひとつ。清水観音の通称でも親しまれています。
本尊は千手観世音菩薩、坂上田村麻呂ゆかりのお寺や千尋の池など、他の清水寺との共通点も。
自然豊かな場所で、エネルギーをたっぷりチャージしませんか。
目次
花手水(はなちょうず)で参拝前に心身のお清めを
心に沁みる鐘楼堂(しょうろうどう)から響く音
参拝の前に心身を清めます。見た目にも華やかな花手水は、見るだけで気持ちがワクワク。
柄杓で水をすくっていると「ごぉーん、ごぉーん」と鐘の音が。
冬の冷えた空気の中、厳かな音が境内に鳴り響きます。
鐘の音を聞くと、心が落ち着いてすっきりした気分になっていくのを感じました。
忠臣蔵で知られる「赤穂四十七士」の見事な彫刻
昔から人気の「忠臣蔵」の物語。赤穂浪士の討ち入り事件を元にしたストーリーで、ドラマなどで見たことがあるという人も多いのでは。
清水寺には、明治時代の末頃に作られた「赤穂四十七士」の彫刻を見ることができます。
新田野村(現在のいすみ市)の仏師匠長谷川良工氏によるもので、当時の住職が供養のために彫刻されたと伝えられているそう。
この像をどんな気持ちで制作していたのか、とても気になりました。
嘘をつくと舌を抜かれる?怖いけど愛嬌のある冥界の王
四天門をぬけた先、右側にある百体観音堂には、四国・坂東・秩父札所のご本尊がまつられています。
その名の通り、100ヶ所のご本尊を前にすると不思議なパワーを感じました。
百体観音堂の左側では、閻魔様がこちらをジロリとにらんでいます。人間の死後、善悪を裁くとされる閻魔様。
実は延命長寿、災厄除け、疾病除けのご利益があるとも言われており、どことなく可愛さを感じる閻魔様でした。
1817年に再建された本堂は歴史の重みを感じるスポット
江戸時代に一度焼失し、再建された歴史ある建物
境内の一番奥にある階段を登ると、本堂が見えてきます。
大同2年に建立されたと伝えられていますが、文化10年10月に焼失、文化14年に再建された歴史をもつ本堂。
屋根が銅板葺なのは昭和49年に改修されたからだそう。
江戸時代末期、これほど立派な建物を再建した人々。本堂を前にして、畏敬の念に打たれました。
じーっと参拝客を見ているのは?参拝して答え合わせ
本堂のちょうど正面に立つと、どこからか視線を感じました。ゆっくりと周りを見渡すと、柱の上の方から何やら見られている様子。
4本の柱の上部にいるのは狛犬でしょうか。実は視線の正体、この彫刻でした。
よく見比べてみると、4体の彫刻はすべて正面ではなく、本堂の中央に向かっています。
参拝客を出迎えてくれているのか、番犬として見張っているのか。ぜひ本堂の正面に立って見てくださいね。
見事な透かし彫りにうっとり、見ごたえも十分!
柱の上部や本堂内など、本堂のあちこちにある彫刻。定番の龍をはじめ、鶴や亀など縁起物の象徴も。
いすみから見える海の波を彷彿とさせる躍動感あふれる波の彫刻など、どれも見ごたえのあるものばかり。
どの彫刻も立体感があり、今にも動き出しそうなほど。
非常に細かな部分まで彫り込まれているので、時間を忘れて見惚れてしまいました。
上を見上げてみると立派な絵馬や彫刻がズラリと並ぶ
本堂へ着いたら、用意したお賽銭をそっと投げ入れます。心静かに手を合わせてお参りをしました。
本堂の中には、ところ狭しと絵馬や千羽鶴など色々なものが飾られています。
天井を見上げると、大迫力の龍の絵も。海の安全を祈願したと思われる、漁港と船の絵が描かれた絵馬など歴史を感じるものばかり。
古くから人々の信仰を集めていたことが、端々から伝わってきる場所でした。
四天門や芭蕉句碑など、境内には見どころたくさん
毎月17日には縁日も、休憩所でひとやすみ
休憩所の中にある大きな茶釜。こちらは清水寺の縁日の際、接待に利用されているそうです。
毎月17日に開催されている観音様との縁日。
神仏と人が縁をもつことができる特別な日で、この日に参拝すると特にご利益があると言われているのだとか。
清水寺では毎月の縁日のほか、1月17日の初観音・大護摩供をはじめとした年中行事も。
タイミングを合わせて、特にご利益のある日に参拝するのも良さそうですね。
蕉風で一世を風靡した俳聖「松尾芭蕉」の影響力
休憩所の隣には芭蕉翁句碑がありました。江戸時代に俳句を文学にまで高めた俳諧師の松尾芭蕉。
国語の教科書などでも取り上げられるので、馴染みのある歴史上の人物ですよね。
文政9年に芭蕉翁133回の遠忌(おんき)を記念して、いすみ市の俳人里丸翁が発起人となり建立されたそう。
昔から今まで、人の心を揺さぶるものは、末長く愛されて形として残っていくのだと感じました。
親しみを感じる風神・雷神や阿形像・吽形像
仁王門には物事の始まりと終わりを表す阿形像、吽形像。
ふっくらとしたほっぺたが可愛らしい2人が参拝客を出迎えてくれます。
文政5年に建立された四天門には、風神・雷神がまつられていました。
江戸時代の建築、彫刻技術を目の前で見ると、その技術力の高さに驚きます。
風神・雷神はどちらも愛嬌があって親しみやすいお顔。反対側には増長天・多聞天も。
「千尋の池」は夏でも枯れることがない霊水が湧く場所
千尋の池にはたくさんの鯉たち、餌やりもできますよ
千尋の池をのぞくと、赤や白の小さな鯉たちが泳いでいました。
池の向かいにある休憩所に、鯉のエサが販売されています。さっそく購入して、池にパラパラとまいてみます。
取材日は気温が低かったこともあり、鯉たちものんびりとエサをパクパク。中にはエサを食べない鯉もいました。
人間と同じで、寒いと動きたくないのかもしれませんね。
春の訪れを感じる色の変化も散策の楽しみのひとつ
参道入口から清水寺までの道を歩いていると、薄い桃色に色づいた桜が少しずつ花開いていました。
つぼみもふっくらとして、少しずつ春が近づいていることを知らせています。
清水寺の境内と周辺の森は、千葉県郷土環境保全地域に指定されており自然も豊か。
暖かくなってくると花木が芽吹いて、より自然を楽しめそうな環境でした。
座禅や写経を通じて自分とじっくり向き合う時間
境内では、写経や坐禅体験も実施されているようでした。
心に安らぎをもたらしてくれる体験ができるのもお寺巡りの魅力のひとつですね。
随時受付とのことでしたため、興味がある方は事前にお問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。
神社仏閣巡りの楽しみのひとつ、おみくじや御朱印も
本堂の中にはおみくじがありました。今回は可愛らしい招き猫おみくじを引いてみましたが、28種類ある中から白い右手あげの招き猫が。
右手あげの招き猫は、金運・幸運を招くという意味があるそう。今年の運試しは、幸先の良いスタートです。
おみくじは他にも数種類あったので、気になったものがあればぜひ運試しを。
清水観音の森にある清水寺はいすみのパワースポット
境内と周辺の森は千葉県の郷土環境保全地域「清水観音の森」に指定されており、自然豊かな場所と言えます。
昔から多くの人の信仰を集める場所として、神秘的なパワーを感じる清水寺。
運気を高めて、気分もリフレッシュできるおすすめスポットにぜひ足を運んでみてくださいね。
千葉の交通手段はレンタカーがおすすめ
清水寺のアクセス
- 【住所】
千葉県いすみ市岬町鴨根1270
【料金】 なし
【駐車場】 あり(無料)
※掲載時の情報です。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください。