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大人も楽しめる!木のおもちゃの魅力が詰まった「焼津おもちゃ美術館」

焼津市|【更新日】2025年7月7日

大人も楽しめる!木のおもちゃの魅力が詰まった「焼津おもちゃ美術館」

焼津の町を散策していると、ふと目にとまるガラス張りの建物。「焼津おもちゃ美術館」「やいづ えほんと」という名称から、子ども向けの施設なのだろうと思い込んでいました。

ですが、実際に足を運んでみてびっくり。大人も思わず夢中になる、想像以上に奥深い場所だったのです。その魅力を紹介していきます。

目次

「ターントクルこども館」にあるおもちゃの美術館

新しいカタチの多世代交流施設へ

ターントクルこども館の外観

JR東海道線「焼津駅」より徒歩8分の場所にあります

「ターントクルこども館」は、焼津市の方言で「(来場者が)たくさん来る」を意味する「ターントクル」にちなんで名付けられています。

館内の2〜3階にあるのは、木のぬくもりと焼津の魅力を五感で感じて遊べる「焼津おもちゃ美術館」。また、1階・中2階には約7000冊の絵本を楽しめる「やいづ えほんと」が併設されています。

おもちゃと絵本という組み合わせにより、子どもの創造力や芸術性を育みながら大人も一緒に楽しめる施設です。

おもちゃとえほんの案内人たち

ターントクルこども館の内装

明るくて開放的な館内!

館内を見渡すと、赤いエプロンを身に着けたスタッフの姿が目に入ります。「おもちゃ学芸員」・「えほんとサポーター」と呼ばれる、市民ボランティアの皆さんです。

来館者に笑顔で声をかけたり、一緒におもちゃや絵本を楽しんだりと、人と人とがふれあい、あたたかな交流が自然と生まれる空間となっています。

木のおもちゃから伝わる、焼津の本当の魅力

おもちゃ美術館入り口

受付を済ませて2階へ向かいましょう

「人間が初めて出会うアートはおもちゃである」。そんな理念のもとに誕生したのが「焼津おもちゃ美術館」です。

焼津の海や文化の魅力を“木”を通じて伝える体験型美術館。静岡県産の木材をふんだんに使った温もりあふれるおもちゃの世界が広がります。

木という素材の奥深さ、手ざわり、香り……。その魅力に心が動かされるはずです。

焼津の海の魅力を伝える仕掛けたち

焼津の伝統和船である八丁櫓をモチーフにした木の船

木でできた5種類の魚を見つける楽しみ方も!

入館してまず目に飛び込んでくるのが、「木のおおうなばら」。焼津の伝統和船である八丁櫓(はっちょうろ)をモチーフにした木の船が、ヒノキのたまごプールに浮かんでいます。

ヒノキの香り、あたたかな手ざわり、全身で感じる木のぬくもりは大人にとっても心地よい体験です。ぜひ靴を脱いで、木の世界にひたってみてください。

木でできたマグロ

かわいい!木でできたマグロ

木でできたマグロの解体ショーは、土日限定のイベント。本物さながらの木製のマグロとスタッフの本格的な包丁さばきに、子どもから大人まで大興奮!

運が良ければ、実際に解体に参加できるチャンスも。訪れた際はぜひチェックしてみてください。

木製のおもちゃ

わさびやしょうがも木製。細かい!

「うみのまちごっこ」は、焼津の市場をイメージした遊びの空間です。魚をモチーフにしたオリジナルの木のおもちゃが並び、市場の雰囲気を味わえます。

中でも人気なのが、寿司ネタやお皿、カウンターまですべて木製のお寿司屋さんごっこ。職人の手仕事を感じられる精巧なつくりは、見ているだけでも楽しくて大人もつい夢中になってしまいます。

木のおもちゃから学ぶ、日本の知恵と技

日本の伝承遊びにも触れられる場所

畳の上でカルタやお手玉が楽しめます

3階は、焼津の歴史ある町並み・花沢の里を再現した「おもちゃ横丁」や、日本の伝承遊びにふれられる「ざしきひろば」など学びを深められるエリアです。

プラスチック製のおもちゃは安価で扱いやすくて便利ですが、国産の木を使い、職人の手で一つひとつ作られたおもちゃの価値は大きなもの。

子どもたちの豊かな感性や想像力を育むことの大切さをあらためて実感し、どんなものを手に取るかという選択の重要性にも気付かされました。

併設の「やいづ えほんと」は大人も楽しめる絵本がずらり

絵本と創造が出会う、自由な空間

大人も楽しめるたくさんの絵本

たくさんの絵本に囲まれるワクワク空間♪

新しい本との出会いが期待できる、併設施設の「やいづ えほんと」。

「であい、そうぞう、あんしん」をテーマに、港町・焼津らしく海をモチーフにした絵本をはじめ、図鑑やアートブックなどが美しく並び、視覚でも楽しめます。

中にはちょっとマニアックでコアなテーマの本もそろっていて、大人も思わず手に取りたくなるようなセレクション。

入館料は無料。ふらっと立ち寄って、自分だけの読書の時間を過ごせるのも魅力です。

空間デザインにもこだわった各コーナー

茶畑をモチーフにした空間

まさに、新しい図書館のカタチ!

こちらは「えほんとこども広場」。静岡らしい茶畑をモチーフにした空間で、靴を脱いで上がるスタイルになっています。

子どもに絵本の読み聞かせをしたり、寝転んでリラックスしながらページをめくったりと思い思いのスタイルで楽しめますよ。

館内全体に共通しているのは、大人一人でも居心地が良く、自然に過ごせるデザインが施されているという点。子ども連れはもちろん、一人で訪れても心地よい場所です。

個室スペース

お気に入りの一冊を持ち込んでみては?

一人でじっくり本と向き合いたい方には、こちらの個室スペースもおすすめ。周りを気にせず、静かにこもって読書に没頭できます。

お気に入りの一冊を片手に、誰にも邪魔されない読書時間を楽しみましょう。

えほんとスタジオ

気になる一冊がたくさん!通いたくなる図書館

こちらは中2階にある「えほんとスタジオ」。

落ち着いた雰囲気に包まれていて、調べ物や勉強に集中している来館者の姿も見られました。静かに過ごしたい方にもぴったりの場所です。

カフェでほっと一息!絵本と遊びの余韻に浸って

いちごシェイクとどら焼き

県産のいちごシェイクとコーヒーを練り込んだどら焼き

館内には、静岡で人気のコーヒースタンド「ハグコーヒー」の軽食やドリンクを楽しめるカフェスペースもあります。

おもちゃや絵本の世界をたっぷり満喫したあとは、おいしい食事とともにゆったりとしたひとときを。余韻にひたりながらくつろげます。

大人だからこそわかる、おもちゃと絵本の奥深い世界

焼津の魅力が詰まった「焼津おもちゃ美術館」は、子どもはもちろん大人も楽しめる場所でした。

おもちゃや木育、絵本を通して広がる創造と発見の世界。ぜひ、その奥深い楽しさを体感してみてくださいね。

「焼津おもちゃ美術館」へのアクセス

  • 【住所】静岡県焼津市栄町5-1-1

    【営業時間】「焼津おもちゃ美術館」10:00〜16:00/「やいづ えほんと」10:00〜19:00

    【休館日】水曜日(水曜日が祝日の場合は開館。翌「平日」振替休館あり)、年末年始(12/29〜1/3)
    ※年2回メンテナンス休館あり(2・9月)

    【アクセス】

    ・自動車:東名焼津ICから約10分/新東名藤枝岡部ICから約20分

    ・公共交通機関:JR東海道線「焼津駅」南口より徒歩8分/しずてつジャストライン「市役所入口」下車徒歩4分

    【専用駐車場】30台(駐車料金:こども館利用者は1日1回2時間は無料。以降30分ごと50円)

    【電話番号】054-631-6165

    【公式サイト】https://yaizu-kodomokan.com

    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

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ライタープロフィール

新井夏海

新井夏海

神奈川県横浜市出身。静岡県の大学に進学し海洋学を学ぶ。卒業後は地元で海系旅行誌を発刊する出版社の編集ライターを経験。“自然のそばで暮らしたい”という思いから静岡に戻りフリーライターへ。現地の魅力を取材・執筆しながら、趣味の旅行、マリンスポーツ、キャンプ、車中泊旅を楽しむ。