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臨済宗の大本山・北鎌倉「円覚寺」禅宗の教えを学び、穏やかな時間を過ごそう

鎌倉市|【更新日】2023年12月20日

臨済宗の大本山・北鎌倉「円覚寺」禅宗の教えを学び、穏やかな時間を過ごそう

北鎌倉にある「円覚寺」。臨済宗の大本山であり、国内有数の禅寺です。

国宝「舎利殿」は、歴史の授業でも習ったことがあるのではないでしょうか。

今回はそんな「円覚寺」に足を運び、美しい禅宗様建築を堪能してきました。

目次

北鎌倉駅すぐ!「円覚寺」は鎌倉を代表する歴史スポット

紅葉の美しさに目を奪われる、秋シーズンの参拝

円覚寺入口

 

北鎌倉駅から歩いてすぐの場所にあるこちらが、「円覚寺」です。季節は秋真っ盛り。燃えるような紅葉が美しく、目を奪われます。

円覚寺は鎌倉時代に、中国・宋から招いた臨済宗の僧侶、無学祖元により開山。北条時宗によって創建された、日本を代表する禅寺です。

禅の教えを人々に広め、国の平安を守り、蒙古襲来による多数の犠牲者を弔うために建立されたといわれています。

開門前でも長蛇の列が。「円覚寺」の話題性を実感

円覚寺入口の列

時刻は8時20分。開門前にも関わらず、既に長蛇の列ができていました。

駅チカでアクセスも抜群、更には紅葉も見頃ということもあり、非常に人気のスポットのようです。

朝の冷たい空気が身に染みますが、列に並ぶとしましょう。

寒空の中待つのは大変かな?と思ったのですが、美しい紅葉に見惚れていたら案外すぐに中に入れました。

広い境内は見どころたくさん。まずは山門を目指す

煩悩を振り払う山門。夏目漱石の舞台としても有名

山門①

境内に入り、まず訪れたのはこちらの山門です。

周囲には木々が生い茂り、まるでトンネルのよう。とても厳かな雰囲気です。

階段を登り、さらに門の近くへと進んでみます。

山門②

近くで見ると、迫力満点です!ちなみにこちらの山門は、夏目漱石の作品「門」の舞台にもなったといわれています。

欲望や煩悩の多い現世との境界線でもある山門。くぐることで邪念を振り払い、清らかな気持ちでご本尊に参拝しましょう。

禅宗様建築の「扇垂木」が美しい。重厚な雰囲気が漂う

山門の扇垂木

もっと近くに寄ってみましょう。見上げると、禅宗様建築、「扇垂木(おうぎたるき)」を見ることができます。

外に向かって扇のように広がる垂木。素朴ながらも美しく、重厚な雰囲気が漂います。

山門の彫刻

虹梁(こうりょう)には躍動感のある彫刻が。なめらかな曲線が描かれています。何を表現しているのか、ちょっと気になりますね。

つい見学に夢中になってしまいましたが、再び心を落ち着かせて山門をくぐります。

ご本尊を祀る仏殿は、木々に囲まれた厳かな空間

仏殿は堂々たる佇まい。毎朝の座禅も行われている

円覚寺の仏殿

こちらは円覚寺のご本尊が祀られている非常に神聖な場所「仏殿」です。木々に囲まれ、ピンと張り詰めた空気が流れています。

禅宗は、心を無にして瞑想し、悟りを開くことが目的の宗派だそう。その修行方法のひとつが、座禅です。

仏殿では、毎朝の暁天坐禅が行われています。朝6時開始なので、早起きが得意な方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

禅の教えに触れ、心が穏やかに過ごせるかもしれません。

冠をかぶった宝冠釈迦如来。神々しさに思わず合掌

宝冠釈迦如来

では、靴を脱いで仏殿の中に入ります。

中には、金色に輝くご本尊、宝冠釈迦如来が。神々しさに、思わず手を合わせてしまいました。

ご本尊のお顔をよく見てみましょう。力強い眼差しの中にも、どこか慈悲深さを感じます。

じっと見つめると、こちらの心を見透かされそう。不思議な感覚に陥りました。

天井の白龍図は迫力満点!今にも飛び出してきそう

白龍図

天井を見上げると、そこには迫力満点の白龍図が。今にもこちらに飛び出してきそうな躍動感があります。

鱗まで細かく描かれている白龍。この表情は、何を表しているのでしょうか。個人的には、ご本尊をお守りするという固い決意が表れているのかなと思いました。

全体的に落ち着いた印象の円覚寺ですが、仏殿の中は割と華やかです。

境内にある数々の座禅道場。禅の教えに心を傾ける

茅葺き屋根の選佛場。質素な造りで心が研ぎ澄まされる

選佛場

仏殿を後にし、やってきたのは「選佛場」。こちらは、修行僧の座禅道場です。

茅葺き屋根が印象的。質素な造りですが、修行の場にはぴったりかもしれません。

「仏を選び出す場所」ということもあり、とても静かで心が研ぎ澄まされます。

薬師如来像、大慈大悲観世音菩薩像

中に入ってみると、中央に薬師如来像、その隣には大慈大悲観世音菩薩像が安置されています。

ひたすらに禅の教えに向き合う修行僧たちを、優しく見守ってくれているようです。

居士林は在家の座禅道場。今もなお多くの人々が訪れる

円覚寺境内

こちらは「居土林(こじりん)」。禅を志す在家の座禅道場です。

幕末の政治家・山岡鉄舟や、小説家・夏目漱石なども、こちらに参禅していたといわれています。

居土林の周りも、真っ赤な紅葉が見頃を迎えていました。心が安らぎますね。

初心者でも参加できる座禅会も定期的に行われているそうなので、参加してみるのもいいかもしれません。

円覚寺といえば!国宝「舎利殿」は禅宗様の貴重な建築

円覚寺舎利殿

「舎利殿」にやってきました。国宝にも指定されている、貴重な建築です。

舎利殿には、お釈迦様の遺骨(シャリーラ)である歯が祀られているといわれています。

優雅に反り返った屋根や流れるような扇垂木など、禅宗様建築の特徴が随所に見られます。

残念ながら通常時は拝観できませんが、お正月やGWなどに期間限定で公開されているそう。時期を確認して、ぜひお参りしたいですね。

時間が経つのを忘れてしまう!美しい景観に心奪われる

水面に映る秋の空。いつまでも眺めていたい妙香池

妙香池

境内をてくてくお散歩していると、なんとも雅な池に到着しました。妙香池です。

水面に映るのは、色づく木々と爽やかな秋の空。あまりにも美しい景観に、心を奪われてしまいます。

どうやら人気の写真スポットのようで、多くの観光客が撮影を楽しんでいました。

古都鎌倉に相応しい、雅な景色です。

まるで絵画のよう。方丈の中から臨む日本庭園に見惚れる

国宝のビャクシン

もともと住職の住居だったという「方丈」にやってきました。

敷地内には鎌倉市の天然記念物、大きな柏槇(ビャクシン)の古木が。

力強く地を這う根、荒々しい赤い木肌。何百年と鎌倉の地を見守ってきた風格があります。

方丈から見る庭園

方丈の中からは、これまた美しい日本庭園を臨むことができます。

まるで絵画のような眺めにうっとり。どこを切り取っても、絵になりますよね。

静かな空間で、心も癒されるでしょう。

神聖な空気が流れる場所!円覚寺で禅宗の教えを体感しよう

北鎌倉の歴史ある禅寺「円覚寺」をご紹介しました。

貴重な建築や仏像、そして国宝の舎利殿など、円覚寺には見どころもたくさんあります。境内の神聖な空気に、心も洗われるでしょう。

また円覚寺では、定期的に座禅会や法話会なども開催されています。禅宗の教えを体感するにはぴったりのイベントなので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

「円覚寺」へのアクセス

  • 【住所】鎌倉市山ノ内409

    【営業時間】3月~11月 8:30~16:30
    12月~2月  8:30~16:00

    【拝観料】大人500円(高校生以上)
    子ども200円(小中学生)

    【公式サイト】https://www.engakuji.or.jp/

    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

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ライタープロフィール

mizokawa kanami

mizokawa kanami

会社員からライターに転身。自慢の健脚でどこまでも歩き、穴場スポットを見つけるのが得意。趣味は旅行とサウナ。旅先はサウナ基準で決めるほどのサウナ好き。いつか全国のサウナを制覇したい!