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茶園の四季を楽しむ。掛川茶の老舗が営むショップ&カフェ「茶の庭」

掛川市|【更新日】2023年10月4日

茶園の四季を楽しむ。掛川茶の老舗が営むショップ&カフェ「茶の庭」

静岡県掛川市といえばお茶の名産地。お茶の葉を生産する農家が多く、収穫した生葉を加工・販売する製茶業が盛んです。

「茶の庭」は、掛川茶の老舗が直営するカフェとショップ。茶園に囲まれ、季節を感じる心地良い空間や、お茶の魅力を満喫できるメニューをご紹介します。

目次

屋号は「かねじょう」大正10年創業の佐々木製茶

掛川茶と歩む1世紀の歴史。茶葉生産から加工、販売まで

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佐々木製茶は大正10年に現社長のお祖父さまが創業。お茶か養蚕のどちらかを始めようと考え、お祖母さまが虫が苦手なのでお茶を選んだとのこと。

100年の間に、個人での生産・加工から農家共同の茶工場設立、販売も行う企業へと発展を遂げてきました。

屋号の “ ¬ ” は「かね」、大工さんの尺金(さしがね)を表し、仕事を丁寧に行うことを意味します。そこに地名の上内田の“上”で「かねじょう」。誇りと伝統を感じます。

数々の受賞歴はお茶づくりの実力の証

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お茶の品評会があるのをご存知でしょうか。専門家が茶葉の外観やお茶の色・香り・味を審査し、最も優れたものには農林水産大臣賞が贈られます。

佐々木製茶では昭和31年の初受賞を皮切りに、これまでに通算32回の農林水産大臣賞を受賞。お茶づくりのレベルの高さが伝わってきます。

「かねじょう」の工場がずらりと立ち並ぶエリア

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茶の庭がある県道沿いには、佐々木製茶の社屋をはじめ、製茶工場、焙煎工場、抹茶や紅茶の工場などがずらりと並び、この一帯を「かねじょうストリート」と呼びたくなってしまうほど。壮観な眺めです。

緑の茶園に囲まれ心和むカフェ

2021年開店、お茶の魅力を体感できるカフェ

茶の庭は2021年に開店。当時はまだ苗木だったお茶の木も立派に育ち、美しい緑の葉が茂っています。

こちらは茶園の間に作られた席。目の前に広がる茶園の景色を眺め、鳥のさえずりを聞きながらカフェメニューを楽しむことができます。

茶園を見渡す全面ガラス張りの空間

屋内のカフェスペースは3方が全面ガラス張りの空間。茶園に囲まれ、色合いが異なる緑の風景を堪能できます。

天井も高く開放的な空間で、ゆったりとした時間を過ごせますよ。

ウッドテラス席など屋外スペースも充実

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茶園の席以外に、こちらの東屋風の席や奥に見えるウッドテラス席もあり、屋外の飲食スペースが充実しています。

季節やお天気に合わせて、お気に入りの場所を選んでくださいね。

自慢のお茶とスイーツ、組み合わせを熟考

強火焙煎「ぶんぶく」と掛川抹茶の雪氷

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「本日のお点前とスイーツのセット」は3種のお茶と6種のスイーツから選択。強火焙煎「ぶんぶく」と掛川抹茶の雪氷にしました。

暑かったので移動の間に雪氷が溶けてしまいましたが、実際にはふわふわと大きく、小豆のエスプーマ、カリカリの小豆と抹茶氷の3つの食感と味を楽しめます。

食べ進めると、わらび餅と抹茶のエスプーマが現れ、食感と味が変化。ぶんぶくはとても香ばしく、ゴクゴクと何杯でも飲みたくなる味でした。

玉露「うららか」と季節を感じる和菓子

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もう1セット、今度は玉露「うららか」と季節の和菓子を。うららかは低めの温度で、とろりとしたうま味を感じます。

秋らしい栗の上生菓子は、羊羹をまとった栗にこしあんが入り、やさしい甘味。五色あられはカリカリと軽く、醤油、塩、青のり、エビ、ゴマの味を楽しめます。

テイクアウトもできるお茶ドリンク、お茶スイーツ

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「本日のお手前とスイーツのセット」はイートイン専用メニューですが、それ以外のドリンクやスイーツはテイクアウトが可能。

抹茶ラテやほうじ茶ラテ、ティーソーダなど、ドリンクを楽しみながらドライブしたくなります。

「なめらか お茶ぷりん」はお土産にも喜ばれそうですよ。

もっとお茶の木を近くで感じたい!茶園散策に行ってみよう

茶葉を生産する茶園や玉露・抹茶の専用茶園を見に行こう

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カフェでおいしいお茶を味わいながら茶園の景色を眺めていたら、お茶の木をもっと近くで見たくなりました。

茶葉を生産する茶園や、玉露や抹茶の専用茶園までお散歩に行ってみましょう。

焙煎工場のアロマに包まれて歩く

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茶の庭と焙煎工場の間の通路を歩くと、茶葉を焙煎するいい香りが。

大きな茶香炉のような工場からのアロマに包まれると、気持ちがゆるりと落ち着きます。胸いっぱい吸い込みながら、茶園を目指しましょう。

地域の農家さんがみんなで植えた茶園

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斜面を登っていくと、丁寧に管理された美しい茶園が広がります。一番上の左側は、地域の農家さんがみんなで植えた畑とのこと。

育った場所を見ると、お茶のおいしさも一層引き立ちます。散策の時は舗装された通路を歩き、畑には入らないようにしましょう。

日除けをして大切に育てる玉露や抹茶

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こちらが玉露や抹茶の茶園。

お茶に含まれるテアニンという旨味成分は、日光を浴びると苦味のあるカテキンに変化します。

玉露や抹茶はテアニンをたくさん残すため、春に新芽が少し開き始めたら黒いカーテンで覆い、日光をさえぎって大切に育てられます。収穫は覆いをしてからおよそ1ヶ月後。

収穫した生葉を揉んで茶葉に加工したものが玉露、揉まずに乾燥させた碾茶(てんちゃ)を粉末にしたものが抹茶です。

収穫用の茶園では見かけないお茶の花

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こちらは茶の庭店舗周囲の茶の木に咲いた花。散歩中に見た茶園には咲いていませんでした。

収穫のために管理された茶園であまり花を見ることがないのは、花芽が増えるとそれだけ葉をつける芽が減ってしまうからなんです。

農家さんにとってはちょっと厄介者ですが、小さな椿のようなかわいい花です。

お茶の楽しみ方を提案するショップ

季節を感じるディスプレイ

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ショップで目を引くのは秋らしいディスプレイ。取材したのは9月初旬。敬老の日のプレゼント向けのセットが並びます。

季節を感じ、大切にしたい行事を思い出すことができますね。

自信の茶葉ラインナップ

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こちらのカウンターには「かねじょう」の屋号を掲げた茶葉ラインナップがずらりと並びます。

それぞれサンプルの茶葉が置いてあり、香りを確かめられるのがうれしいですね。

マトリックスでわかりやすい茶の庭シリーズ

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こちらの「茶の庭シリーズ」には、特徴をわかりやすくビジュアル化したマトリックス図があります。

味と香り、お茶の色を比較することができ、自分の好みのお茶を選べますよ。

まずは味わってみよう。試飲のお茶がとにかくおいしい

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ショップではお茶の試飲をすすめてくれます。こちらは水出し煎茶「こかげ」。9月とはいえ真夏日にはぴったりの爽やかさでした。

スタッフの皆さんは定期的に勉強会でお茶について学び続けていますので、どのお茶にするか迷った時にはぜひご相談を。

スタンダードな茶器から手軽にお茶を楽しむグッズまで

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茶葉を選んだら、おいしく淹れるための茶器も欲しくなってしまうかも。

こちらには急須などのスタンダードな茶器から、手軽にお茶を楽しめる冷茶ボトルなどのグッズまで取り揃えられています。

毎日の生活の中に、お茶を楽しむ時間を持ちたくなりますね。

県内外の方が訪れる人気のカフェでお茶を感じる

茶の庭は掛川駅からおよそ5kmほど、バス停まで距離があるため、電車では少しアクセスしにくい場所にあります。それでも駅からタクシーで訪れる県外のお客さまもいらっしゃるとのこと。

茶園に囲まれた人気のカフェで、あなたもお茶を感じてみませんか?

茶の庭へのアクセス

  • 【住所】

    静岡県掛川市上内田389-1

    【営業時間】10:00〜18:00(カフェスペース17:00まで)

    【駐車場】あり

    【公式サイト】https://chanoniwa.com/

    ※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご覧ください。

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ライタープロフィール

芦馬 実

芦馬 実

静岡県浜松市出身。現在はフリーランスのライターとして静岡県の魅力を発信中。牛乳やヨーグルト、チーズが大好きで、旅先では地元産の乳製品を必ずチェックする。直売所と道の駅にはついつい寄ってしまう。