伊東の秘境「大淀・小淀」散策路や橋立つり橋で、伊豆の大自然を感じる
伊東市|【更新日】2023年8月24日

伊豆・伊東のオーシャンビューといえば城ヶ崎海岸ですが、そのすぐ近くに城ヶ崎を凌ぐ絶景ポイントがあります。
大淀・小淀と呼ばれる潮溜りは天然のプールとなっていて不思議な光景を生み出しています。すぐ近くには展望台と吊り橋があり、雄大なオーシャンビューを楽しむことができます。
今回は知る人ぞ知る海の絶景、大淀・小淀をご紹介します。
目次
秘境探検気分で森の中を行く
大淀・小淀へのアクセスは徒歩のみ
伊豆急線・伊豆高原駅から約350mのところに橋立観光駐車場があります。トイレの看板に大きく「はしだての浪洗い」と書いてあるので、それが目印です。
車の場合はここに駐車して、あとは徒歩で現地まで向かいます。ここから先はトイレも自販機もないので準備は整えておきましょう。
看板を曲がり、川沿いの道へ
駐車場を出たところに橋がかかっており、看板には「橋立つり橋」の案内が。こちらが今回の目的地!階段を降り川沿いの道を歩いていきます。
ちなみにこの道は「城ヶ崎自然研究路」と呼ばれ、伊豆高原駅から橋立つり橋、俎岩(まないたいわ)など海辺の絶景が楽しめる散策路として人気です。
木漏れ日を楽しみながら海へ一路
遊歩道を流れているのは対島川。雨が少なかったためかやや寂しい水量ですが、川沿いの道は奥へ進むほどに緑が濃くなり、ちょっとした秘境のような道です。
青や紫の花が咲いていたり、ウグイスや野鳥のさえずりが聞こえたりと、自然を満喫しながらの道中も楽しい時間です。
細道のその先には青い海が!
駐車場から歩くこと15分、ザザーンという波の音が聞こえてきました。いよいよ海です。
森の木々の間から見える海は、太陽を反射してストロボライトのように光っています。一歩ずつ海に近づいていくこの感じ、なんとも気持ちが高まります。
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松と海の純和風な絶景ポイント・対島の滝展望台
橋の上を吹き抜けるは爽快な海風
散策路の川はそのまま海に流れ込み、対島の滝となって海に落ちるはずなのですが、あいにく水量が少なく滝は拝めませんでした。
しかし、橋の上に立つと強い海風が吹き上がってきて、海のエネルギーが地上へと昇っていくようです。
この場所で松林越しの海景をしばし楽しみます。
雨の後なら滝見の展望台は必見
先ほどの橋から左手に進み、上がったところに対島の滝展望台があります。この階段下にはテラスがあり、そこが展望台となります。
本来であれば対島の滝が海に注ぎ込む雄景が楽しめますが、水量が少ないために滝は見えず。雨が降った後は滝が見えるそうです。
松の岸壁に白波、これぞ日本の美
こちらが展望台からの眺めです。
青く透明な海、黒い岸壁に力強く立つ松林、そこへ打ち付ける白波、遠景には突き出した岬が連続して、まさにジオパークといった雄大な風景が楽しめます。
景色に加え清々しい海風、絶え間ない波音と、五感すべてで大自然を感じられる絶好のビューポイントです。
次なる絶景へ、その道中もまた楽し
松林を抜け第二の目的地「大淀・小淀」へ
次なる目的地、大淀・小淀へは対島の滝展望台から戻って、散策路を通り越した反対側へと向かいます。
道中は威風堂々とした松林が立ち並んでいて、格の高い散策路といった趣です。急斜面などもあるので、歩きやすい靴で向かうのがいいでしょう。
道中の眺めもこれまた麗しい
途中、抜けのいい広場があったので写真をパチリ。小さくて見えづらいですが、写真中央に対島の滝展望台があります。
もっと海に突き出た印象でしたが、遠目から見ると意外に奥まっていますね。この広場から階段を降りて次なる目的地、大淀・小淀へと向かいます。
一枚岩の階段を降りて目的地「大淀・小淀」へ
広場から案内板に従って下へ降りると、石階段が出てきます。
この階段、なんと1つの岩を削って作ったもの。その圧倒的な迫力に畏敬の念を抱いてしまいます。
石階段はかなり急なので足元に注意しながら降りましょう。降りるといよいよ大淀・小淀です。
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天然の海水プール!大淀・小淀
大人も子供も楽しめる2つの溜まり
六角形の細胞が組み合わさったような岩場を歩くと、2つの天然溜まりが出てきました。写真手前の大プールは大淀、奥の小プールは小淀と呼ばれています。
大きさもちょうど大人用と子供用のプールと同じくらいで、海遊びにはぴったりのサイズです。
天然の防波堤が作る、奇跡の地形
大淀の外側は海に面していますが、岩壁が防波堤のように波を遮るので内側はすこぶる穏やか、波に揉まれることなくのんびり海水浴が楽しめます。
岩を乗り越えてくる波が水を循環させるので淀内の水は常にフレッシュで透明、中には小さな魚たちも泳いでいます。
深さは中央で2、3メートルはあり、シュノーケリングにうってつけのスポットです。
小さな子供も安心の小淀プール
ひょうたんのような形をした小淀の方は水深も浅く、外海からも分厚い岸壁で守られています。
海の神様が子供用プールもちゃんと用意したからね、と言っているようです。
訪れたのは7月下旬、夏真っ盛りの太陽を受けて水温もかなり高くぬるめのお風呂くらいの温度がありました。
大淀・小淀一帯は全方位が絶景!
大淀・小淀一帯は開けた岩場になっています。岩場といっても細胞のような六角形の岩石の集合体なので歩きやすく、腰掛けるのにちょうどいい岩がたくさんあります。
目の前は海と空、横は奇岩、遠くには崖に張り付くような松林、まるで超古代の地球に来た感覚になってしまいます。
高さ18メートルの吊り橋にゾクゾク
最後の目的地、橋立つり橋へ
大淀・小淀は海に突き出した岬のような形状で、そのすぐ横の入江になったところに吊り橋がかかっています。
そこが最後の目的地「橋立つり橋」です。
長さ60メートル、高さ18メートルとなかなかのスケール、すぐ横には迂回路もありますが、意を決して渡橋したいと思います(高所恐怖症)。
渡る勇気を持つ者だけが楽しめる絶景
近隣の城ヶ崎海岸にも門脇つり橋がありますが、橋立つり橋は断崖にかかっているのと長さがあるので、よりスリリングです。
手すりを握りしめ、念仏を唱えながら橋を渡るとこんな絶景のご褒美がもらえました。
写真右側に見えるのは先ほどの大淀・小淀です。同じ海景でも高さや角度が違うので、また違った楽しみがあります。
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伊豆七島まで見渡せる橋上の絶景
橋の途上からの景色は、海底が透けるほどに透明な海に吸い込まれてしまいそう。念仏を唱えながらも渡ってよかったと思える瞬間です。
近景も美しいですが視界が良ければ遠く伊豆七島まで見えるそうで、余裕のある方は双眼鏡などを持っていくのも楽しいでしょう。
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「大淀・小淀」は手軽に秘境探検ができる超穴場スポット
大淀・小淀は車でのアクセスができないために訪れる人もあまり多くないですが、実際に行ってみると変化に富んだ海辺の絶景を全身で楽しむことができる穴場スポットです。
見所も多いので、時間をかけて回るとより深い感動を味わえます。1日をかけて城ヶ崎自然研究路を巡るコースもおすすめですよ。
大淀・小淀へのアクセス
- 【住所】
静岡県伊東市八幡野
【駐車場】無料
【公式サイト】https://izugeopark.org/geosites/hashidate/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。