北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
更新:2019年5月23日
世界で唯一の“ばんえい競馬”が楽しめる帯広競馬場。北海道開拓時代に農耕馬として活躍した大型の「ばん馬」による、大迫力のひき馬レースが見られるのは帯広だけなんです。レースだけじゃない、さまざまな体験を楽しんでみましょう。※新型コロナウィルス感染症対策につき、各種ツアーが当面の間中止となっています(2021年4月時点)。詳しくは公式サイトをご確認ください。
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ばんえい競馬は、1949年に北海道の主催でスタートを切った、北海道独自の競馬です。その4年後には旭川、帯広、北見、岩見沢で運営が始まり、約60年の間、4つの街で親しまれてきました。しかし、2007年には帯広以外の3市が撤退。廃止の危機を迎えたものの、帯広市の単独開催は継続されました。今や世界で唯一、北海道の馬文化を伝えるものとして「北海道遺産」にも認定され、帯広競馬場は現在、市民だけでなく、旅行客も多く訪れる人気スポットとなっています。 一般的な競馬しか知らない人は、ばんえい競馬がどうしてわざわざ重い鉄ソリを曳くのか不思議に思うはず。実は、ばんえい競馬は交通や運搬、農作業など暮らしに馬が欠かせなかった明治時代の北海道開拓期に、馬の価値を競った「力比べ」をルーツにしています。この「力比べ」が厳しい開拓の暮らしの中、農耕馬の祭典に発展し、現在のばんえい競馬の姿となりました。 そもそも、「ばんえい馬」とは何か?「北海道和種(どさんこ)」かと思いきや、実はフランスやベルギーなど外国産馬が主なルーツ。この外国産馬を交配させて、より強く、逞しくなり、現在は「日本輓系種(にほんばんけいしゅ)」という種類として登録されています。ルーツのひとつにフランス北西部に由来する「ペルシュロン種」がありますが、実際にフランス人が視察に訪れ、そのつながりに感動していったというエピソードも残っています。 そんな歴史や成り立ちに興味があれば、帯広競馬場入口にある「馬の資料館」がおすすめです。馬と人の深い結びつきを知れば、ばんえい競馬の楽しみがひと味も二味も濃くなることでしょう。
ばんえい十勝は、時期によって異なる場合もありますが、ほぼ通年・毎週土日月の3日間レースを開催しています。馬券は全部で8種類。お気に入りの馬をマークシートに記入しましょう。 ①単勝(たんしょう)1着の馬を当てたいならこれ。1頭を応援しましょう! ②複勝(ふくしょう)とにかく当てたい人はこちらがおすすめ。3着までに入る馬を1頭当てる馬券です。 ③枠複(わくふく)1着、2着の枠番号を当てる馬券。枠の組み合わせが当たっていれば、着順は関係ありません。 ④馬複(うまふく)1着、2着の馬番号を当てる馬券。組み合わせが当たっていれば、着順は関係ありません。 ⑤馬単(うまたん)1着、2着の馬番号を着順通り当てる馬券です。 ⑥ワイド3着までに入る2頭を当てる馬券です。組み合わせが当たっていれば、着順は関係ありません。 ⑦三連複(さんれんぷく)1着、2着、3着の馬番号を当てる馬券。組み合わせが当たっていれば、着順は関係ありません。 ⑧三連単(さんれんたん)いわゆる夢馬券! 1着、2着、3着の馬番号を着順通り当てる馬券です。 施設内にはビギナーコーナーが設けられており、馬券の種類・購入方法などスタッフが丁寧に教えてくれるので初心者でも安心してレースを楽しめます。記入したマークシートは自動券売機に投入して発券してくださいね。 コースは直線200メートル。約2分間のレース中、最も盛り上がるのは、高さ1.6メートルに盛られた坂、「第2障害」を馬たちが乗り越える瞬間です。初めてなら、この坂の手前で馬が一旦停止するので戸惑ってしまうかもしれません。けれど、ここがレース観戦の醍醐味です。騎手の腕の見せどころでもあり、馬の呼吸とほかの馬の動きを見ながら、どう仕掛けていくか。人馬一体となって駆け抜ける、まさにスリル満点の駆け引きが行われます。 「5番、5番!」「○○○(馬の名前)、いけー!」など、スタンドの興奮も最高潮に。初心者の方も恥ずかしがらずに声を出して応援しましょう。騎手の心得として、レース中、お客様に反応しないことになっていますが、実際はよく聞こえているそうです。声援が大きければ、その分、馬や騎手に気持ちは伝わります。ゴールの瞬間まで思いっきり応援し、高揚感や一体感を味わいましょう。
時間に余裕があれば、バックヤードツアーに参加するのもおすすめ。こちらは、普段入れないレースの裏側を案内してもらえるというもの。出走前の馬が集まる装鞍所や厩舎地区をめぐった後は、見晴らし抜群のスタンド上部でレースを楽しめます。装鞍所(そうあんじょ)では、闘志マンマンの馬もいれば、少し退屈そうな馬も。リラックスムードの厩舎も含め、馬たちの意外な素顔を覗くことができるのです。参加はレース開催日の14時までに1階総合案内所で直接受け付け(受付時間は開催時間によって変更するため、要問い合わせ)。約45分間で、大人500円で限定のお土産付き。小学生以下は無料です。 また、冬に人気なのが、朝の調教見学ツアーです。日の出で周囲がオレンジ色に染まる中、馬体の汗が蒸気となって立ち上る幻想的な風景を作り出す様子を見ることができます。12月~翌3月は毎週日曜日、春~秋は重賞レース日に予定。ひとり2000円。カメラマンのリピーターが多く、冬場は申し込みが殺到するので、予約はお早目に! (帯広競馬場/0155-34-0825)。
ばんえい競馬の楽しみは、レースのほかにもいろいろ。子ども連れに人気なのが、スタンド裏手の「ふれあい動物園」。こちらは、2015年にリニューアルしたばかりの癒しスポットなんです。地元の子どもからお年寄りに人気の〝広報馬〟リッキー号と触れ合えるほか、可愛いポニーやウサギ、ヤギたちがお出迎え。乗馬体験や記念写真、にんじん(有料)をあげることもできます。ゆったり過ごせる休憩所スペースには馬の写真を展示。お手洗いも完備しているので、スタンドの人混みで疲れた時や、子どもを連れてちょっとひと息つきたい時にもおすすめの場所です。 そして、競馬場スタンドの手前には、年中無休の観光交流拠点「とかちむら」が。こちらはレストランやカフェ、産直市場があり、食の宝庫・十勝ならではの味わいを楽しめるグルメスポットです。見て、触れて、食べて。旅のひとときを、のんびり過ごしましょう。 また、2015年に新登場した「十勝輓馬(ひきうま)神社」もおすすめスポット。ばんえい競馬のレースがない平日も営業しているので、ぜひ立ち寄りください。 ■ふれあい動物園 【住所】北海道帯広市西13条南9丁目 【営業時間】レース開催日の土・日・月/10時~17時、水~金/11時~15時 【定休日】火曜日 【駐車場】750台(無料) 【入場料】ばんえい競馬開催日(土~月):開門時間以降100円、非開催日(水~金):無料 【問い合わせ(TEL)】0155-34-0825 【公式サイト】http://www.banei-keiba.or.jp/ ■とかちむら 【住所】北海道帯広市西13条南8-1(帯広競馬場内) 【営業時間・定休日】※各店舗によって異なる 【駐車場】750台(無料) 【問い合わせ(TEL)】0155-34-7307 【公式サイト】http://tokachimura.jp/
【住所】 北海道帯広市西13条南9丁目 【営業時間】 毎週土・日・月のばんえい十勝のレース開催に合わせて営業。 ※レース開催時刻は要問い合わせ。一方、とかちむらは年中無休(営業時間は定休日は店舗で異なる) 【駐車場】750台(無料) 【入場料金】 100円(15歳未満は無料) 【問い合わせ(TEL)】 0155-34-0825 【公式サイト】 http://banei-keiba.or.jp/
車(レンタカー)で
帯広空港から約40分。道東自動車道「音更帯広IC」、もしくは帯広広尾自動車道「芽室帯広IC」から約15分。JR帯広駅南口からタクシーの場合、約7分(690円程度)。
バスで
JR帯広駅バスターミナル12番乗り場から約10分、「競馬場前」で下車。とかち帯広空港・空港ビル玄関前から約50分、競馬場前で下車。
ばんえいの馬券の種類は?
全部で8種類あります。最も当てやすい「複勝」(3着までに入る馬を当てる馬券)から、最も難しい「三連単」(1、2、3着を着順通りに当てる馬券)まで、難易度はさまざま。初心者なら、まずは「複勝」でチェレンジするのが良いでしょう。
馬券の買い方は?
帯広競馬場内にあるマークカードに記入し、自動販売機で購入します。マークカードは青、緑、水色、赤の4種類から選びます。初心者が「単勝」や「複勝」を買うなら、青色・赤色のカードを選んでください。
初めてで、馬券を買うのが不安!
ご安心ください。帯広競馬場内には「ビギナーコーナー」があり、簡単&丁寧に馬券の購入方法を説明します。お気軽にお尋ねください。
帯広競馬場以外でも、馬券は買えるの?
北海道内外に場内発売所があるほか、インターネットでの購入も可能です。詳しくは公式サイトをご確認ください。