1. ワイン発祥の勝沼でブドウとワインに舌鼓

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

ワイン発祥の勝沼でブドウとワインに舌鼓

  日本で初めてブドウが栽培され、ワインが造られた勝沼。現在は多くの観光客がブドウ狩り&ワイナリー巡りに訪れる。勝沼がある甲府盆地は、春、モモの花でピンク色に染まる。果物狩りや温泉など観光スポットが充実。

一面に広がるブドウ畑。ブドウが熟す時期は甘い香りが漂う

  甲府盆地の東端にある勝沼は、日本を代表するワインの産地。ワイン醸造の発祥の地でもあり、現在、30を超えるワイナリーがある。工場見学&試飲を行っている醸造元も多く、好みのワインを探す愛好家も多い。ワインの原料となるブドウも全国屈指の収穫量を誇り、夏~秋はブドウ狩りに訪れる人々で賑わう。勝沼周辺には30万本のモモの花が咲き、季節の果物狩りが楽しめる甲府盆地、ブドウ畑に湧出した石和温泉、遠景にそびえる富士山と朝焼けを眺めながら入浴が人気のほったらかし温泉などがあり、季節ごとの楽しみも魅力。勝沼は以前の行政区域は勝沼町であったが、2005年に塩山市、大和村と合併し、現在は甲州市勝沼となっている

ブドウの生産地・勝沼で楽しむブドウ狩り&ワイナリー巡り

家族で楽しめるブドウ狩りは、夏~秋のレジャーの代表格

  8世紀初頭に勝沼で栽培が始まったと伝わる甲州ブドウ。盆地特有の昼夜の気温差の大きい気候や、扇状地を成す地形が果物の栽培に適し、ブドウの収穫量は日本屈指。デラウェア、巨峰などのお馴染みの品種から、サニードルチェやルーブルマスカットなど最新の品種までバラエティ豊かだ。130を超える果樹園があり、ブドウ狩りのシーズンは8月上旬~10月下旬。8月上旬のデラウェアに始まり、巨峰、ピオーネ、甲斐路へと収穫期が移るから、好みのブドウに合わせて旅程を組んでもいい。また、勝沼は日本のワインの発祥地、現在のワイナリーの数は30余り。工場見学&試飲ができるワイナリーが多く、ワイナリー巡りも楽しめる。バス旅なら心置きなく試飲を楽しもう。資料館やレストランを併設するワイナリーや、ワイン造りが体験できるワイナリーもあり、初心者もワイン通も満足できるはず。

甲州ワイン180銘柄を揃える甲州市のシンボル・勝沼ぶどうの丘

心ゆくまでティスティングが楽しめる地下のワインカーヴ

  甲府盆地東端の小高い丘の上に建ち、360度、ブドウ畑に囲まれた勝沼ぶどうの丘には、ワインカーヴ、温泉施設、レストラン、ホテルなど様々な観光施設がある。地下のワインカーヴには、甲州市が主催する品質審査会に合格したワインを常時150~200銘柄、約2万本を揃え、専用の試飲容器タートヴァンを購入すれば、全てのワインが試飲可能。お気に入りのワインが見つかれば、購入もできる。新酒ワインを楽しむなら、デラウェア、巨峰が10月から、甲州種、ベリーAが11月上旬から。飲食施設はワインレストラン、バーベキューテラス、郷土料理店の3つ。ブドウ畑を見下ろす温泉施設「天空の湯」、全室温泉付きのホテル「ぶどうの丘ホテル」なども整っているので、観光拠点にしてもいい。甲府盆地や南アルプスまで見渡せ、夜景スポットとしても人気。勝沼のワイナリーMAPなど観光情報も入手できる。

モモの花見、果物狩り、温泉。甲府盆地は楽しみ盛りだくさん

4月上旬~中旬、甲府盆地を覆う桃の花は圧巻の美しさ

  勝沼がある甲府盆地は、果物の栽培が盛ん。早春のイチゴに始まり、サクランボ、スモモ、モモ、ブドウ、ナシと続き、晩秋のリンゴまで一年を通して果物狩りが楽しめるのだ。特に勝沼の南に位置する笛吹市は、モモの収穫量が日本一。4月上旬~中旬には約30万本のモモの花が咲き、盆地一面がピンク色の“桃源郷”になる。桃色に染まった甲府盆地を見渡すなら、盆地北部の海抜700メートルにあるほったらかし温泉(日帰り温泉施設)が抜群のロケーション。眼下に甲府盆地が広がり、その先に富士山の頂が見える眺めは壮大そのもの。早朝は湯船に入ったまま山並みの向こうから昇る日の出が見え、夜は“星空が天井”と言われる夜景が楽しめる。宿泊は、甲府盆地の中央にあり、他エリアへのアクセスもいい石和温泉が便利。昭和36年に果樹園から温泉が湧出し、100軒を超す宿が建ち並ぶ。宿のタイプも多様で、選択の幅が広い。

勝沼へのアクセス情報

  甲州市観光協会 
電話:0553-32-2111
http://www.koshu-kankou.jp/

車で

  高井戸ICから中央自動車道・国道20号経由で100キロ、1時間20分

鉄道で

  新宿駅から中央線特急・中央線普通1時間35分、勝沼ぶどう郷駅下車

バスツアーで勝沼へ行こう

  車だと渋滞が気になったり、電車だと座れなかったり…勝沼までの移動時間は結構苦労する人が多いようだ。そこでおすすめなのが “バスツアー”。

バスツアーなら席も確保されているので安心。
運転する必要がないので、友達や家族との会話も楽めるし、昼寝も自由。
勝沼で買ったワインを片手に、のんびり車窓を楽しむのもありだろう。

≪東京発≫勝沼へ行くバスツアー

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