江差町「五勝手屋本舗」|紐をぐるっと一周させて切る丸缶羊かんは道民お馴染みの味
【投稿日】2020年12月16日(水)| 北海道発
道内各地の百貨店やスーパーでも良く目にする赤い筒型の「丸缶羊かん」

道民であれば一度は必ず食べたことのある五勝手屋本舗(ごかってやほんぽ)のこの羊羹は、食べたい分だけを下から押し出して紐でカットするなんとも画期的な作り。旅行途中や電車の中で、包丁を使わず手軽に食べられるようにと作られたそうです。

▲レトロなパッケージも人気があり、北海道土産として人気があります

五勝手屋本舗は明治3年(1870)に道南の江差町で産声をあげました。
道内はもとより、中部地方や九州など道外でも販売取り扱い店があるほど有名になった現在も、江差町内に本店を構え、ここで丸缶羊かんが製造されています。
趣のある外観も素敵です。
店内は丸缶羊かんの赤一色かと思いきや、色とりどりの商品が並ぶ和菓子屋さん。生菓子やカステラなどの焼き菓子、煎餅なども販売されています。

羊羹は丸缶の他に、四角い箱に入った「一枚流し洋かん」や一般的な縦長の「流し羊かん」などがあります。昔も今も羊かんの味が変わらないのは、熟練した職人の技によるもの。厳選された金時豆を使い、早朝から煮上がった豆と寒天、砂糖を合わせて一日がかりで練りあげているそうです。この練りこそが重要で、我々がカットする時の固さや口に入れた時の滑らかさ、あっさりとした味わいに繋がっています。
1階で購入した商品は2階の休憩スペースで無料のお茶とともに味わうことができます。2階へ上がる階段の踊り場には砂糖菓子や饅頭を作るための木型が飾られており、五勝手屋本舗の歴史が垣間見られます。休憩スペースにあるガラスケースには資料も展示されていますよ。丸缶羊かんを店舗で味わいながら、その歴史に少し触れてみるのもおすすめです。

江差町の本店を訪れたら、店舗限定商品もチェックしましょう。黒糖の良い香りがする「蒸しパン」と写真の「あきあじ最中」は、本店でしか購入できません。特に「あきあじ最中」は鮭の形をした最中に、厳選された北海道産小豆の餡がぎっしりと詰まっていて、贈り物にもおすすめですよ。また毎年5月になると、大福豆を使った春限定の丸缶羊かん「さくら羊かん」も本店限定で販売されています。
各地の百貨店などで気軽に購入できる五勝手屋本舗の羊かんですが、店舗ならではの商品や地域限定品もあるので、少し足を伸ばして出かけてみてはいかがですか?
■五勝手屋本舗(ごかってやほんぽ)本店
【住所】北海道檜山郡江差町本町38
【交通】車:函館中心部から国道227号経由で約1時間30分
【駐車場】あり(無料)
【営業時間】8時~18時30分
【定休日】第3火曜日
【料金一例】
丸缶羊かん:1本324円、ミニ丸缶羊かん 249円
流し羊かん:1本702円、一枚流し羊かん(A)2592円
あきあじ最中:小1本324円、大1本648円など
※価格はすべて税込み
【電話】0139-52-0022
【公式サイト】http://www.gokatteya.co.jp/index.html
【投稿日】2020年12月16日(水)【投稿者】たびらい編集部