国の重要文化財に指定されている本堂の見事な彫刻に注目

龍雲院は寛永2年(1625)に創建された曹洞宗の寺院。正面の惣門を入ると左手に鐘楼があり、中央に本堂、右手に庫裏(くり)、左手には龍神堂が立ち並ぶ。戊辰戦争の戦火により、龍神堂は破損してしまったが、その他の多くの建物は被害を免れたため、江戸時代のままの伽藍を残す貴重な建物として、本堂・庫裏などが国の重要文化財に指定されている。
春には三大名木のひとつの「蝦夷霞桜」が咲き誇る。境内の建物の各所には見事な彫刻が施されており、とくに本堂正面部分の龍の彫刻には、よく見るとところどころ朱色が見られ、このことからかつては日光東照宮のような鮮やかな彩色が施されていた可能性もあり、一見の価値がある。