土方歳三が銃弾に倒れた地として有名な一本木関門跡の近くに経つ地碑

土方歳三の最期の地については諸説あるが、最も有力とされているのが「一本木関門」(現在の若松町)。その跡地に近い若松緑地公園の中に、「土方歳三最後の地碑」が建立されている。
「一本木関門」は旧幕府脱走軍の休憩所・屯所だったといわれている。箱館の街から五稜郭、また激しい戦いが繰り広げられた松前へ続く松前街道への分岐点でもあったことから、五稜郭への入口・交通の要所としての役割を担っていたと考えられている。箱館戦争開始後には、大森浜方面へ向かって長距離の柵が設置され、五稜郭の前線基地的な役割も果たした。
土方歳三の死については、旧幕府脱走軍関係者の主な記録を見ると、「一本木関門での戦死」または「異国橋での戦死」との記述が多く、どれかひとつに断定することはできない。しかし、土方戦死の際に近くに居たといわれている安富才助(やすとみ さいすけ)の記録が重要視され、現在は「一本木関門」が戦死場所として伝えられているのだ。鬼の副長として最後まで戦い続けた土方歳三。「土方歳三最後の地碑」には、今なお多くのファンが花を手向け、途絶えることがない。
【住所】函館市若松町33
【交通】車/JR函館駅から車で約3分
徒歩/JR函館駅から徒歩で約10分