北海道都市部の森でも出会えるユーモラスな仕草の鳥

北海道各地の森や木々生い茂る公園で、時折「キューン」という鳴き声を耳にすることがある。この鳴き声の主は「クマゲラ」だ。まっくろい全身と頭のてっぺんだけ真っ赤に染まった毛がトレードマークの鳥。北海道を除いては本州の一部にしか生息しておらず、北海道を代表する鳥と言っても良い。
頭だけ真っ赤の姿も非常に特徴的だが、キョトンとしている仕草もおかしく愛嬌に富んでいて人気があり、ベストショットを撮影しようと奮闘するカメラマンも多い。キツツキ科で、木の中をねぐらと子育ての場にしているので、運が良ければ細長いくちばしで木をつついているクマゲラに出会えるかもしれない。
北海道にはオジロワシやナキウサギをはじめ、絶滅が心配されている動物が多いのだが、このクマゲラもレッドデータに登録され、国の天然記念物に指定されている。開発が進む近代にとってクマゲラの住みやすい森は確実に少なくなっている。