エゾシマリス
【投稿日】2013年06月12日(水)| 北海道発
縞が特徴の小さな人気者

エゾシマリスは、シマリス属の亜種で北海道とその周辺の離島や北方領土、サハリンに生息しているリスだ。頭胴長が12~15センチ、体重が71~116グラムと小さく、体は茶色で5本の縞があり、縞の間は白くなっているのが特徴。
山中で多く見られることや、絵はがきなどの印象から山や森の中で生活しているイメージがあるが、実際は海岸から高山帯まで多様な環境に生息している。地上で生活していることが多いため巣も地面に作る。また、冬の間の半年は冬眠することも特徴の一つだ。十月下旬ごろから冬眠するエゾシマリスは、三月中旬に雄が、その20日ほど後に雌が目覚める。雄たちのプロポーズ合戦が始まり、雌を追いかけて林を駆け回る姿を見かけるようになる。
エゾシマリスは基本的に植物食だが、昆虫などを好んで食べることもある。また、食物を見つけるとその場では食べず、頬袋に詰め込んで安全な場所に持っていってから食べたり、貯蔵したりすることが知られている。開拓時代には畑の農作物に被害を与えたらしく、狩猟対象鳥獣リストに載っていたが、最近ではペットとして持ち込まれたチョウセンシマリスが野生化していることから、交雑や競争が生じているのではないかと、懸念の声が上がっている。
【投稿日】2013年06月12日(水)【投稿者】たびらい編集部