昔ながらの運河本来の姿を残した小樽運河が眺められる

小樽運河は大正12年(1923)に完成した港湾施設。陸との間にできた「埋立て式運河」と呼ばれる水路であり、海上に停泊して船舶からの貨物を乗せた艀(はしけ)舟が係留し、貨物の荷揚げを円滑にするという役割を担っていた。直線ではなく緩やかに湾曲しているのが最大の特徴だ。
戦後にその使命を終え、昭和61年(1986)には散策路やガス灯が整備された。現在は運河の半分が埋め立てられ道路となっているが、「北運河」と呼ばれる北部の運河は昔ながらの幅40メートルのまま残されている。作業船などの小型船が今も係留されている。
運河の脇には散策路も完備。両岸に並ぶ石造りの倉庫群を眺めながら手宮方面に15分ほど歩くと、当時の風情を残した北運河が見えてくる。