庭木としても育てやすく丈夫

古来より日本人に愛され親しまれてきた花「ハギ」。万葉集でもその名をみることができる。ハギは日本全国各地で観ることができ、秋の七草としても有名。落葉低木であり、しなだれた枝から幾重にも小さい紫色や白の花を咲かせる。木は硬質化することはなく柔らかいままで、ある程度、成長すると、新しい芽が地表から姿を現す。ハギという由来もこの次々に芽を出す様子からつけられたそうで、「生え芽(はえき)」が転じたものだ。
中秋の名月ではだんごとともにハギを飾るのが基本となっていることから、日本人はハギを生活に用いてきた。自生しているものも数多くあるが庭木として用いられることも多い。栽培も難しくなく特別肥料を与えてやる必要もないので、ガーデニングにも重宝する植物。痩せた土地でも良く育つ特性を持っており、緑化資材として道路斜面、砂防などの現場で活用されてきた。道内岩内町、別海町ではハギを市町村の花として認定している。