1. 岩内線

岩内線

【投稿日】2015年04月15日(水)| 北海道発

時代の流れにのまれた路線。残る駅舎はひとつのみ

岩内線

函館本線小沢駅から分岐し、日本海に面した現在の岩内町まで続いていたのが国鉄岩内線である。今は線路もなくなってしまったが、一部保存された駅舎が見られるエリアもあり、当時のルートをたどる旅ができる。

岩内線は14.9キロメートルの区間を走った路線であり、停車駅は「小沢駅」「国富駅」「幌似駅」「前田駅」「西前田駅」「岩内駅」の6駅。この路線は明治44年(1911)から着工し、明治45年(1912)に岩内と函館本線を繋ぐ岩内軽便線としてわずか一年あまりで全線開業に至った。かつて岩内町は漁業で賑わいニシン漁で栄えた漁師町。また、沿線には良質な石炭がとれる炭坑と鉱山があったことから、海産物、石炭や鉱石の輸送目的に利用され岩内線は活気に満ちた。

しかし、歳月が経つに従いニシン漁の漁獲高は少なくなり、炭坑、鉱山の閉山、また鉄道に代わる交通手段の普及など諸々の影響を受け、線内の輸送量は減少。昭和43年(1968)には赤字路線83線の一つに名が挙げられた。経営不振の中で、なんとか運営を続けていた岩内線であったが、昭和55年(1980)の国鉄再建法の成立により第1次特定地方交通線指定を受け、昭和60年(1985に廃線となった。

「幌似駅(ほろに)」は岩内線の中で唯一、鉄道記念公園として整備された場所。国道駅舎やホーム、車両が保存されていたが、平成19年(2007)国道276号線のバイパス工事のため公園自体が移動することになり、当時のホームも埋め立てられてしまった。移設先の公園には車両と駅舎が残るのみだ。

■写真提供
サイト名:つちぶた本舗の全駅訪問の旅
URL:http://www.tsuchibuta.com/

幌似鉄道記念公園(幌似駅)
【住所】北海道岩内郡共和町幌似
【交通】車:札幌中心部から約1時間40分(札樽自動車道 小樽IC経由)
【駐車場】あり(無料)
【料金】無料

【投稿日】2015年04月15日(水)【投稿者】たびらい編集部

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