1. 金比羅火口災害遺構散策路/洞爺湖

金比羅火口災害遺構散策路/洞爺湖

【投稿日】2013年07月25日(木)| 北海道発

被災当時のままの姿を見ることができる散策路

被災した当時の様子がよくわかる場所

金比羅火口災害遺構散策路は洞爺湖温泉にある有珠山噴火の災害遺構。洞爺湖温泉南西の洞爺湖ビジターセンター・火山科学館の裏手にある。有珠山噴火によって居住が困難になるほど壊滅的な打撃を受けた旧虻田町桜ヶ丘団地を中心に、かつての町営温泉浴場や流出橋などが被災当時の姿のまま保存されている場所だ。

平成12年(2000)3月31日午後、有珠山西部山麓の西山付近で噴火。4月1日正午前には、洞爺湖温泉街から南に350メートル程の金比羅山中腹でも噴火が確認された。昭和52年(1977)の山頂噴火時、大量降灰が原因の泥流災害で死者3人を出した前例を踏まえて整備されていた砂防ダムや流路工により、初期段階では被害がなかった。

しかし、大規模な噴火によって噴煙は火口上3500メートルに達し、周辺には噴石が飛散、熱泥流が発生。泥流は国道230号線にかかる橋を2つ押し流し、そのうちの一つが87メートル流されて、下流の桜ヶ丘団地に激突。この周辺には203世帯378人の住民が住んでいたが、自宅に戻ることができず、流れ込んだ泥流により家財道具も取り出すことができない状態となった。現在は5階建ての公営住宅1棟のみが残っている。また、昭和63年(1988)に建設され、洞爺湖を見渡せる公共温泉として人気があった町営温泉「やすらぎの家」は、噴火前年に約1億円の費用をかけて修復したばかりだったが、泥流に埋め尽くされた。

噴火後、被災した住宅などを公開しないでほしいと言う住民の声も多く寄せられたが、噴火の遺構物として保存し火山噴火エネルギーの大きさなどを伝えていくため、災害遺構散策路として整備された。

【住所】北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉142-5
【交通】車:札幌中心部から約2時間(国道230号経由)
【駐車場】有り(無料)
【料金】無料

【投稿日】2013年07月25日(木)【投稿者】たびらい編集部

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