大正地獄/登別温泉
【投稿日】2013年05月20日(月)| 北海道発
小爆発が生んだ地球の神秘を楽しむ

温泉地として有名な登別。「鬼の棲む地獄」と呼ばれ、人気の観光スポットである地獄谷では噴き出す火山ガスや熱湯が煮えたぎる様子を見学できる。地獄谷にある大きな湧出口や噴気孔にはそれぞれに「○○地獄」と名前が付いており、全部で15の地獄がある。その中で特に有名なのが、湯の色が7色に変わるという不思議な間欠泉「大正地獄」である。
大正地獄は、大正時代に起きた小爆発によってできた周囲約10メートルの小さな間欠泉である。平成19年(2007)5月に活動して熱水が2~3メートルの高さまで噴出し、ニュースとなった。湯量が不規則なため、時には枯れてしまうこともある。
大正地獄は最初は透明、次に青色へと変わり、白色、ピンク色、灰色、黒色へと順に変化する。透明から白色への変化は、湯の中に溶けている物質の結晶が大きく育つ過程での変化であり、黒く変化するのは湯に含まれている硫黄の成分が鉄と化合し黒い酸化鉄に変わっていくからではないかと考えられているが、未だにはっきりと原因は分かっていない。7色のうち黒い湯はめったに見ることができないので、見られた人はかなり運が良いと思っていいだろう。
地獄谷からは徒歩20分ほどのところに位置しており、道路沿いに看板がある。そこから遊歩道があり数分歩くとすぐに大正地獄に到着する。登別に訪れた際には少し足を伸ばし、この不思議な自然現象を体感してみてはいかがだろうか。
【住所】北海道登別市登別温泉町
【交通】地獄谷から徒歩20分ほど
【駐車場】大湯沼駐車場(有料※冬季閉鎖)/地獄谷駐車場(有料)
【料金】無料
【投稿日】2013年05月20日(月)【投稿者】たびらい編集部