刺身やちゃんちゃん焼き、フライなどいろいろな調理が楽しめる

カラフトマスは、サケ科サケ属の中では小型の種類で全長40~60センチ、体重1.0~2.5 キロになり、オホーツクサーモンの愛称を持つ。背面や尾びれ、脂びれに黒い斑点が見られるのが特徴で、背部は青緑色、側面から腹面にかけては銀白色となる。繁殖期には、雄の背中が突起状に変形(セッパリ)するので、セッパリマスの名やアオマス、ホンマスなどと呼ばれる。北海道内の水揚げのうち半分ほどは網走地方となり特産的な魚だ。
旬は7月~8月で、桃色の身はとても美しく見栄えがあり、口当たりが柔らかく、ふくよかな味わいが楽しめる。調理方法のおすすめは、筋子(マスコ)と呼ばれるカラフトマスの卵巣を塩漬けや醤油漬けにしたもの。ちゃんちゃん焼きは北海道の郷土料理で、鉄板の上にカラフトマスの身や野菜をたっぷりのせてバターや甘い味噌で焼きながら食べる。冷凍し、刺身のように切って半解凍の状態で食べるルイベも郷土料理の一つだ。
また、カラフトマスの鱒とばが網走で開発され販売されている。白魚醤油というマスから作った醤油を使って味付けしたとばはサケよりもやわらかい。切り身を選ぶ時は、身の色が鮮やかな赤よりも淡いピンク色のものを選ぶと脂がのっていて美味しい。一匹で買うときは、身が厚くウロコが光っているものを選ぶと良い。