三平汁/奥尻島
【投稿日】2013年06月06日(木)| 北海道発
野菜の旨みが浸み込んだ塩鮭がおいしい

北海道には世間ではあまり知られていないご当地汁が存在する。それが「三平汁(さんぺいじる)」だ。発祥といわれる土地は諸説あるが、奥尻島という説が有力。メインの具は魚で、元々は糠漬けのニシンがメインだったが、現在は塩鮭や塩漬けの鱈を使うことが多い。魚と一緒に、大根やニンジン、じゃがいもなどの根菜類も煮込まれる。酒粕が用いられることがあるのは、寒冷な北海道ならでは。
似たような具を使った郷土料理「石狩鍋」もあるが、大きな違いは石狩鍋は生の鮭を使うのに対して、三平汁は塩漬けにした魚を使うことだ。魚の塩気で調味するので塩鮭でなくてはならない。余計な調味料が入っていない分、野菜の旨みと塩鮭から出るダシの繊細な味わいが楽しめる。郷土料理は、ご当地で食べるだけでなくレシピを見て自分で作ることができる。三平汁についても、塩鮭さえ手に入れば、あとは人参やじゃがいもなど身近な素材で作ることができる。
【住所】北海道奥尻郡奥尻町
【交通】フェリー:ハートランドフェリーで江差町から約2時間10分、せたな町から約1時間40分、奥尻港フェリーターミナルへ
飛行機:函館空港から奥尻空港へ約30分
【投稿日】2013年06月06日(木)【投稿者】たびらい編集部