北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
更新:2020年11月16日
北海道屈指の人気観光スポット「旭山動物園」。コンセプトである「伝えるのは、命」をそのままに、動物たちの素晴らしい生活を垣間見られる素敵な動物園です。ココを120%楽しみたいなら! 現地でオススメの楽しみ方、考えてみました。
[たびらいセレクション]
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旭川のホテルを目的やテーマ別にピックアップ。実際に見て泊まって選んだおすすめ宿をランキング形式で紹介します。
旭川のホテルでよく見られている推し宿特集
ローカル案内役松田 謙介
ウイスキーと渓流魚をこよなく愛するたびらい編集スタッフ。よく旅をするのは支笏・洞爺エリア。北海道の大自然と旅行者を結び付けたいと願い、日々、現場を見ています。
雪の美術館や神居古譚、旭橋などの観光スポットをもち、美瑛、富良野といった北海道の人気観光地にほど近いことから、道北旅行の主要宿泊地となっている旭川市。この旭川のなかでも絶大な人気を誇る観光スポットが旭山動物園です。 日本最北の動物園として、今や旭山動物園は全国指折りの知名度をもつスポットになりました。人気の理由は「行動展示」にあり! 自然環境に暮らす野生動物が本来備えている行動や能力を発揮しやすい展示方法です。旭山動物園が行動展示を始める以前の日本の動物園は、動物をシンプルに来園者に見せることに焦点を置いた「形態展示」が主流でした。本来の動物たちに近い姿を見せる行動展示は、現在、全国へと広がっています。 旭山動物園を訪れたなら、まずは動物たちの姿をじっと見てみてください。檻や網の中に閉じ込められている印象が低く、その表情はとても生き生きと感じられるはずです。
展示ゾーンの中を自由に動き回る動物たち。特に人気が高いのは、ホッキョクグマやアザラシ、ペンギンなど高緯度に生きる動物たちです。 旭山動物園は〝水辺〟の表現手法が見事です。あざらし館の見所は「マリンウェイ(円柱水槽)」。水槽の上下を行ったり来たりするアザラシは、まるで本当の海の中を泳いでいるかのよう。ホッキョクグマもしかり。空の色を映した真っ青なプールの中に飛び込んで捕食し、ボールと遊ぶクマの姿はダイナミックでありながら、とてもユーモラスに感じられるはずです。 これら生き生きとした動物を見逃さない秘訣は、朝一番のタイミングで訪れることでしょう。夏期開園の期間中、旭山動物園は朝9時30分に開園します。動物たちの多くは夜、また早朝の活性が高く、昼頃にはのんびりと〝お昼寝〟に入ります。朝イチなら、活動的な姿を見られる可能性が高いですよ。 また、食事のシーンも見逃せません。「もぐもぐタイム」は旭山動物園の大人気プログラム! ホッキョクグマの食事はプールに入る確率が高いため、特に人気ですが、人が押し寄せるスポットでもあります。「もぐもぐタイム」は園内の各所で実施しており、プログラム時間は当日の朝10時に園内の掲示板と公式サイトに公開されます。スマートフォンでも簡単に確認できるので、まずはこのもぐもぐタイムとお目当ての動物を決めてから、園内の回り方を決めるのも得策。
旭山動物園は丘陵地にあり、巡るにはやや体力が必要な場面も。そこで、適宜休憩を挟みながら観光するのがおすすめです。園内には屋内休憩スペースが8カ所設けられており、100人以上が休むことのできる大型の休憩場所もあります。ここで水分補給やプチグルメを楽しむのもGOOD。北海道を感じられる「エゾ鹿入りメンチカツ」はかなりのリーズナブル価格。休憩しながらお土産探しに興じるのも、またよしです。 貸出物品も充実しています。夏期開園の期間中は、雨傘(約800本)・ベビーカー(約100台)など便利アイテムを無料で貸し出しているので、有意義に使ってみてください。また、高齢者や体の不自由な人に向けた「シルバーシャトル(電気自動車)」や誰でも利用可能な「シャトルバス(マイクロバス)」も園内を走行中。疲れてしまった時には、こちらを利用するのもよいですよ。
旭山動物園は2シーズンに分けて開園します。例年、4月下旬〜11月上旬が「夏期開園」。11月中旬〜翌年4月上旬が「冬期開園」です。 グリーンシーズンの旭山動物園は歩きやすいのが魅力ですが、北方系の動物が多い旭山動物園は冬も見頃。特に冬期開園中に実施される「ペンギンのさんぽ」は必見。冬場、運動不足になりがちなペンギンたちのことを思ってスタートしたプログラムなのですが、ヨチヨチポテポテと園内を歩く彼らの可愛いことといったら! 写真映え抜群で、道路脇にズラリと観光客が列をなす大人気プログラムなのです。 また、お盆期間中の8月中旬は夜9時まで開園時間を延長。「夜の動物園」と名付けられた特別開園もおすすめ期間のひとつ。普段はなかなか見られない〝夜の動物たち〟の姿は印象的で、子どもたちの特別な思い出になるはずです。この期間中は園内で縁日も開かれ、旭山動物園は縁日の雰囲気に。涼しい旭川の夏、動物たちの意外な表情を見つけに、ぜひ訪れてみて。
「伝えるのは、命」。旭山動物園は、こんな素敵なコンセプトの元に運営され、2017年には開園50周年を迎えました。そのコンセプトは「行動展示」にだけ活かされているわけではありません。 人気の動物をスピーディに巡るのも確かに楽しいのですが、時にゆっくりと各館内のパネルに注目してください。そこには、スタッフのみなさんの手書きのイラストや分かりやすい案内が並んでいます。また、展示される動物が今、地球上で置かれている状況がひと目で分かり、同時に私たち人間がどのようにアクションすべきか考えさせられるのが興味深いポイント。 お気に入りの展示ゾーンでは、もぐもぐタイムが終わった後など、このパネルを中心にもう一度見て回るのも有意義な時間になるのではないでしょうか。
■旭山動物園 【住所】北海道旭川市東旭川町倉沼 【開園時間】9時30分〜17時15分(4月29日〜10月15日まで/夏期開園) 9時30分〜16時30分(10月16日〜11月3日まで/夏期開園) 9時30分〜21時(8月10日〜8月16日/夜の動物園) 10時30分〜15時30分(11月11日〜4月7日まで/冬期開園) ※データは2022年度 【問い合わせ(TEL)】0166-36-1104 【公式サイト】https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/
車(レンタカー)で
札幌から道央自動車道を経由し、約150キロ、約2時間20分。旭川駅から11.3キロ、約30分。層雲峡から約60キロ、約1時間10分。
高速バスで
新千歳空港から旭川直行の「たいせつライナー」で約3時間
JRで
新千歳空港駅から札幌駅まで快速列車で約40分、札幌駅から旭川駅まで特急列車で約1時間30分
路線バスで
旭川駅から路線バスの運行あり(約30分間隔)。高速バス、JR下車後、こちらを利用すると便利。 旭川駅〜旭山動物園(約40分、大人440円)