百舌特有の「はやにえ」も行う

北海道に暮らす野鳥の「チゴモズ」と呼ばれる鳥は、その名からも分かるように百舌の仲間であり昆虫などの獲物を枝に突き刺す「はやにえ」も行う。はやにえは百舌の種類が行う代表的な行為であり、冬に食べる食料を貯蓄しておくためとの見解があるが本当のところは分かっていない。
チゴモズのオスは白色の体に茶色の羽、目の周囲には黒い柄があり、頭部はグレー。一方のメスは目の周りの黒い模様がなく、どちらかというと落ち着いた美しさを醸し出す姿をしている。アジアやロシアを越冬の地としており、北海道と本州の一部を繁殖地として、日本へ夏に渡ってくる。群れはつくらずに単独か夫婦で行動し、特に夫婦のチゴモズは仲睦まじい姿を見せてくれる。全長16~20センチほどのすばしっこい小さな鳥ではあるが、実物のその愛らしい姿を一度見てもらいたい。