知床にやってくる猛禽類の代表格

北海道知床に冬を越すためオジロワシと共に知られている「オオワシ」。雄は全長80センチ後半、メスは1メートル以上、羽を広げると2メートル20センチ以上となる。カムチャッカ半島、サハリン北部で暮らし、冬となり知床へ来て魚や鳥、子どものアザラシなどを食べ冬を越す。また、人々が漁をした後のおこぼれを食べたり、ハンターが仕留め放置したエゾシカの屍をついばむこともある。
その勇ましい姿に多くの人々が魅了されるが、実は絶滅が危惧されている国内希少動植物種だ。昭和45年(1970)は天然記念物に指定されている。減少理由については、生息地の環境破壊と、エゾシカなどの死肉をついばんだときにハンターが残したライフルの鉛玉も一緒に食べてしまう鉛中毒が原因としてあげられている。
知床が冬になれば、大きな翼を広げ飛び交う姿や流氷の上で一休みしているオオワシのその姿を観察することができる。最近ではオオワシや同じく越冬に飛来するオジロワシを観察する観光ツアーもある。