1. 昭和新山/壮瞥町

昭和新山/壮瞥町

【投稿日】2013年09月11日(水)| 北海道発

国の特別天然記念物に指定された山

昭和新山

洞爺湖の南岸にあり、壮瞥町にある火山「昭和新山」。この山は支笏洞爺国立公園に含まれる火山で、標高398メートルだが、温度低下や浸食などのため年々縮んでいる。昭和32年(1957)に国の特別天然記念物に指定された。

昭和新山は昭和時代に誕生した寄生火山。誕生成長過程は壮瞥郵便局長であった三松正夫(みまつまさお)氏により克明に記録されている。有珠山の明治43年(1910)の噴火により北側山原に明治新山が生じてから33年間、有珠山は休止期に入った。しかし、昭和18年(1943)の末頃から地震が続発。昭和19年(1944)の1月には麦畑が隆起し、「屋根山」と呼ばれる丘が出現した。その年の6月~10月に有珠山は爆発を繰り返し、11月中旬、屋根山の中央部に新溶岩を押し出し始め活動が停止した。昭和20年(1945)9月には標高398メートルの新山が誕生し、これが昭和新山となった。

この記録は「万国火山会議」に提出された。ミマツダイヤグラムと名付けられ、多くの専門家に絶賛を受けた。また、三松氏は世界的にも貴重な昭和新山の保護と昭和新山誕生のため家や農場をなくした住民の生活支援のため、私財をなげうち昭和新山のある土地を買い取った。このため昭和新山は世界でも珍しい私有地内にある火山である。

昭和新山の山麓には、三松正夫記念館があり、観測記録などが展示されている。また、昭和新山の付近には火山博物館、森林資料館、植物園などの観光スポットもある。昭和新山は学術的にも貴重な山であり、日本の地質百選に選定されている。最高地表温度が約300度の活火山で山肌は茶褐色。岩肌からは今も水蒸気を上げている。

【住所】北海道有珠郡壮瞥町昭和新山
【交通】JR:室蘭本線洞爺駅から道南バスで約15分洞爺湖温泉バスターミナル乗換、道南バスで約15分、終点昭和新山下車
    車:道央自動車道 伊達ICから約20分
【駐車場】バス40台 乗用車400台 (1日 乗用車 500円)
【問い合わせ】0142-66-2750 /そうべつ観光協会
【備考】URL https://sobetsu-kanko.com/

【投稿日】2013年09月11日(水)【投稿者】たびらい編集部

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