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【投稿日】2021年09月03日(金)| 北海道発
湖畔を赤く染める、秋の網走の風物詩
「サンゴソウ」とは、北半球の塩湿地に広く育生する「アッケシソウ」の別称。茎が丸く、葉のない1年草です。夏の季節には青々とした緑色をしていますが、秋になると赤く色を変えてゆき、深紅の絨毯のようになる風景が美しいとファンも多い植物。▲サンゴソウの赤は、サルビアやマンジュシャゲのような「真紅」ではなく、やや黒みがかっており、これが「サンゴソウ」という別称の由来ではないかという話も。この草には生える場所や条件によって外観に違いが生じるという特徴があり、北海道ではオホーツク沿岸で多く見られます。中でも、網走市にある湖「能取湖(のとろこ)」のサンゴソウは日本一、といわれます。能取湖のサンゴソウは20センチほどの背丈で、全国的に見ると小さめ。8月下旬~9月頃がそのシーズンで、特に9月の3、4週目が一番の見ごろです。■ 能取湖、サンゴソウの楽しみ方能取湖は、周辺に山がないため、広々とした空がそのまま湖に映りこみます。秋の空、湖の青さと、サンゴソウの赤とのコントラストには思わず息を呑むほど。昼間は空が広く撮影にぴったりですが、おすすめの時間帯がもうひとつ。サンゴソウが色づく初秋の早朝には、朝もやが発生することがあり景色はよりいっそう幻想的になります。この貴重な風景が見たい人は、朝一番がおすすめ。▲雨上がりの能取湖も狙い目。サンゴソウが色づく季節は限定されますが、虹がかかった能取湖はコントラストがはっきりとして、美しい写真を撮ることができます。■ 能取湖は潮位の変化に注意能取湖は海と繋がっているため、水位の上昇には要注意。シーズン終盤、10月頃には大潮になり、サンゴソウが見えにくくなります。水位が1メートル40センチほどになると、サンゴソウは完全に沈んでしまいます。見ごろの9月には大潮がなく、常に見やすい状態なので、このシーズンをお見逃しなく!■ なぜ能取湖のサンゴソウは「日本一」?サンゴソウは、道東地方に多く見られる植物。網走市と小清水町にまたがる「濤沸湖(とうふつこ)」や、北見市・佐呂間町・湧別町の三つの町にまたがる「サロマ湖」、厚岸町にある「アッケシ湖」などでも見ることができます。特にアッケシ湖は、日本で初めて発見された場所として、名称の由来にもなった地。その中でも、能取湖が日本一といわれる所以はその規模の大きさ。平成3年(1991)頃にサンゴソウが見られた面積は3.3ヘクタールと壮大です。能取湖のサンゴソウ群生地は、美岬(みさき)地区、能取地区、平和地区・・・など湖畔沿いに点在していますが、中でも規模が大きく有名なのが「卯原内(うばらない)地区」です。近年、環境の変化などにより絶滅危惧種に指定されているサンゴソウ。実は平成22年(2010)頃、ここ卯原内の群生地も一時は縮小してしまいましたが、地元の観光協会らによる再整備の取り組みにより、平成27年(2015)には「復活宣言」が出されるまでに回復。再び、色鮮やかなサンゴソウの群生地が楽しめるようになりました。■ 能取湖のサンゴソウ、美しさの秘密▲能取湖には木道が設置されており、そこからの景色を楽しむことができます。サンゴソウは保護されているので、湿地内に足を踏み入れることはできません。現代でこそ大切に保護されているサンゴソウですが、昭和の頃には牛や馬を入れて放牧している時代もあったのだとか。このことが、サンゴソウの生育に有効だったという説があります。サンゴソウは基本的に塩辛く、動物が食べることはありません。放牧された家畜がサンゴソウを避け周辺の青草だけを食べた結果、能取湖のサンゴソウには栄養分が行きわたり、発色が良くなったともいわれているのです。■ 合わせて楽しみたいイベント・スポット▲能取湖・卯原内地区では、秋のイベントとして「さんご草祭り」が開催されています。例年、9月上旬の週末に開催されるこのイベントは、浜焼きやつぶ焼きなどの旬の網走名物を味わえると人気のお祭り。(※2021年は開催中止)最も見ごろの9月下旬と少し時期は異なりますが、網走のグルメも一緒に楽しみたい方にはイベントに合わせて訪れてみるのもおすすめです。能取湖の近くには、映画「南極料理人」の撮影地としても有名な「能取岬」があります。岬から見下ろす景色は、澄んだオホーツク海と知床連山を臨む大パノラマ。季節を問わず、雄大な自然の景色が楽しめるスポットとして人気を集めています。季節ごとに異なる楽しみも。5月中旬~10月中旬には、隣接する網走市営美岬牧場に馬や牛が放牧され、北海道らしいのどかな雰囲気を体感できます。冬期は、流氷見物にもぴったりの名所。3月下旬~4月中旬には、福寿草の明るい黄色が岬を鮮やかに染め上げます。能取湖を訪れた際には、ぜひ合わせて立ち寄ってみてください。
■能取湖畔 サンゴソウ【住所】北海道網走市 能取湖【交通】車:札幌中心部から約4時間30分(道央自動車道 丸瀬布IC経由) 飛行機:女満別空港から車で約30分 バス:網走バスターミナルからサンゴ草入口へ約20分【駐車場】あり【料金】無料【見ごろ】8月下旬~9月下旬【問い合わせ】0152-47-2301/サンゴ草群生地~卯原内観光協会【公式サイト】 http://abashiri.jp/tabinavi/それぞれのエリアで楽しむローカル旅行体験札幌観光でしたい体験を現地編集部がガイド北海道を代表する都市での「ローカル旅行」の楽しみ方を、たびらいが実際に歩き、体験して考えました。現地の人だから知っている、ちょっとディープなローカル体験の数々をご紹介。詳細はこちら函館観光でしたい11のこと、50の体験小樽観光でしたい9つのこと、40の体験十勝観光でしたい9つのこと、32の体験洞爺湖観光でしたい6つのこと、24の体験
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【投稿日】2021年09月03日(金)【投稿者】たびらい編集部
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