苫小牧市美術博物館
【投稿日】2013年07月09日(火)| 北海道発
既存の博物館に、新たな美術館機能が加わった

樽前山(たるまえざん)や支笏湖(しこつこ)を始めとする山と湖沼を背に、勇払(ゆうふつ)原野の谷地を埋めて人が住み着いた、東西に細長い町が苫小牧市。ホッキカレーなどご当地グルメも有名だが、苫小牧の自然環境や博物資料も楽しめる。市の中心にある苫小牧市博物館が、平成25年(2013)7月27日「苫小牧市美術博物館」となり、美術館を新規増築した形でオープンした。
美術館部分をつなぐ工事をしながら開館してきた博物館。変遷の歴史は昭和30年(1955)代から始まる。当時は図書館に博物系の展示を併設しており、その後、昭和40年(1965)代は青少年科学館に博物展示を併設。単独の博物館としては昭和60年(1985) 11月に開館した。博物館の外観はアイヌの住居「チセ」からの意匠で、信楽焼タイルのこげ茶が木々と調和している。内部は自然史と歴史に大別され、製紙工場を筆頭に苫小牧市が明治から戦後、道内随一の工業都市となった地形的な特徴を知ることができる。
開拓史を飾る林業および製紙業で興った企業城下町の苫小牧では、文化に対する市民の関心や熱意は高い。「私たちの市に美術館を」と言う念願の実現に向けた市民活動は10年以上に及んだ。美術館周辺には、旧ソ連の宇宙技術の粋「ミール」を展示する青少年科学館や、ガラスの温室サンガーデン、図書館、体育館がある広大な市民文化公園がある。
【住所】北海道苫小牧市末広町3丁目9-7
【交通】車:札幌中心部から約1時間(道央自動車道 沼ノ端西IC経由)
JR:室蘭本線苫小牧駅から徒歩約20分
バス:市内路線バス2番、13番、14番、33番
中央バスまたは道南バス(札幌、新千歳空港、日高のいずれか方面)文化公園下車、徒歩約5分。
【駐車場】無料
【料金】一般300円 大学・高校生200円(団体割引あり。こどもの日、文化の日の入館は無料)
【開館時間】9時30分~17時
【休館日】毎週月曜日、年末年始
【投稿日】2013年07月09日(火)【投稿者】たびらい編集部