知床八景「フレペの滝」|はらはらとこぼれ落ちる乙女の涙
【投稿日】2013年05月16日(木)| 北海道発

フレペとはアイヌ語で「赤い水」という意味。「夕日が映り込むため」「鉄分を含んだ水のため」など名前の由来は諸説ありますが、実際の水は透き通っており赤くは見えません。フレペの滝は、降った雨や雪が染み込んで、地中の水を通す層と通さない固い岩盤の間にたまって流れ出し、断崖絶壁の中腹から流れ落ちた水がオホーツクの海に注ぎ込んでいる珍しい滝です。別名「乙女の涙」とも言われ、水がほろほろとこぼれ落ちる様子は憂愁の乙女が涙を流すかのような趣。
フレペの滝までは知床自然センターから片道約1キロ、徒歩約20分の遊歩道が延びています。その遊歩道を歩くと、原生林や草原などさまざまな自然環境と、そこに生息する生き物の姿を見ることができます。遊歩道は起伏が無く、道も歩きやすいため天気のいい日は気軽に散策を楽しめますよ。
可愛らしい野鳥が多く訪れる早朝は、バードウォッチングもおすすめ。他にも、散策中にエゾシカなどの野生動物に出会うことがあります。さらに、振り返れば草原から知床連山が広がる絶景にも注目です。
知床自然センターには動植物の生態を学ぶための体験プログラムも用意されているので、日程を確認して参加すれば、より深く知床の大自然を知ることが可能。冬はスキーコースが整備されるので、有料で貸し出しを行っているスキーやスノーシューを借りてのトレッキングも楽しいですよ。冬の遊歩道には一面の雪景色が広がり、フレペの滝は水が凍って氷瀑となっており、夏とは異なる情景が楽しめます。
時間帯や時期によって異なる表情を見せるフレペの滝と、一年を通して楽しむことができるフレペの滝遊歩道に、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
■フレペの滝
【住所】北海道斜里郡斜里町字岩尾別(知床国立公園内)
【交通】車:札幌から約5時間50分(道央自動車道札幌IC→旭川紋別道丸瀬布IC経由)
【駐車場】知床自然センターにあり(無料・フレペの滝まで遊歩道を歩いて片道20分)
【料金】無料(冬期のスキー・スノーシューの貸し出しは有料)
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【投稿日】2013年05月16日(木)【投稿者】たびらい編集部