ライラック/札幌
【投稿日】2013年05月15日(水)| 北海道発
色も香りも楽しめる札幌市の木・ライラック

ライラックは昭和35年(1960)市民投票により札幌の木に選ばれ市民に親しまれている。別名リラ、ムラサキハシドイ、ハナハシドイ。もともとはヨーロッパ東部の山野に自生していたものだが、明治23年(1890)に米国人宣教師 サラ・クララ・スミス女史が、生まれ故郷のアメリカから日本へ持ち込んだ1本がはじめとされ、北大付属植物園に現存している。寒さに強く暑さを嫌うライラックは北海道にマッチした花木だ。北海道ではライラックが咲く頃に一時的に寒さが戻ってくることを「リラ冷え」と呼ぶ。
開花時期は、5月下旬から6月下旬。花の色は薄紫と白色が基本になり、園芸品種では濃い紫など変わった花色もある。花弁は筒状で、先端が4つに切れ込んでいる。ごく稀に5つ以上に切れ込んだ花が咲くことがあり、この花は「ラッキーライラック」と呼ばれ、見つけたら幸せがやってくるという言い伝えもある。香水の原料としても用いられるほど匂いの強い花だ。
大通り公園には約400本(白30本、紫系370本)が植えられており、札幌中心部にあるので一番訪れやすい。数を楽しむなら札幌市白石区にある川下公園。世界中から集めた200種のライラックを植樹した「ライラックの森」があり、 1700本ものライラックが咲き誇る姿は圧巻。すすきのからほど近い創成川公園にも30種類200本ほど植えられており、早咲きから遅咲きのものまで、長い期間ライラックを楽しめる。
札幌では毎年「ライラック祭り」が開催され、5月下旬頃に大通公園で、6月上旬には川下公園でと会場を変えて開催。ライラックの苗木の無料配布、音楽祭や野だて、フォトコンテストなどさまざまなイベントが行われる。人気なのはワインガーデン。道産の食材を使った料理も提供され、ワインと一緒に味わうことができる。
■大通公園
【住所】北海道札幌市中央区大通西1~12丁目 地図
【交通】地下鉄:大通駅からすぐ
JR:札幌駅から徒歩約15分
【駐車場】周辺に有料駐車場あり
【問い合わせ】011-251-0438/大通公園管理事務所
■創成川公園
【住所】北海道札幌市中央区南4条~北1条東1丁目・西1丁目 地図
【交通】地下鉄:大通駅から徒歩約3分
【問い合わせ】011-221-4100/創成川公園管理事務所
■川下公園
【住所】札幌市白石区川下2651番地3外 地図
【交通】地下鉄:東西線新さっぽろ駅から中央バス白石営業所行き約20分、白石高校前下車徒歩約5分
車:道央自動車道北郷ICから約5分
【駐車場】あり
【投稿日】2013年05月15日(水)【投稿者】たびらい編集部