兵庫発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
兵庫県北部の円山川沿いを走る「円山川リバーサイドライン」を、最上流から下流へ向かって走りながら道の駅フレッシュあさご、竹田城跡、立雲峡へ。 登山の汗をよふど温泉でさっぱりと流した後は、但馬屈指の歴史と紅葉の美しさで知られる養父神社や、出石の城下町を訪ねる。 文/はるのいづみ
山陽新幹線新神戸駅は新幹線利用での神戸の玄関口。 駅周辺には、トヨタ、オリックス、タイムズカーレンタルなど各社の営業所がある。 基本的にコンパクトカーからワゴンまで、旅行のスタイルに合わせたレンタカーがそろっている。
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播但連絡道路の上下線と一般道の国道312号のいずれからでも利用できるサービスエリア兼「道の駅」。 ガラス張りの建物内部から、朝来の美しい山並みと円山川の最上流、岩津地区の集落が一望でき、ゆったりとした雰囲気の中で休憩できる。 レストランと物産販売ホールは、天井高8メートルの吹き抜けになっていて特に開放的。 シカ肉のカレーや丼、岩津ネギのギョウザやせんべいなど、お土産にもおすすめ。
日本三大ネギのひとつ、岩津ネギのモニュメントが立つ農産物直売所では、地域の農家から毎朝届く低農薬野菜を販売。 黒豆の枝豆は8月下旬〜10月中旬。 岩津ネギは11月下旬〜2月下旬が旬で、天ぷらや焼きネギにすると甘さが際立っておいしい。
特産の岩津ネギや黒豆、シカ肉を使った土産物約3,000点がずらり。 岩津ネギの香味が広がるねぎ焼きせんべいは、開業以来15年間、不動の人気ナンバーワン。
晩秋の早朝、雲海に包まれる神秘的な光景から「天空の城」と呼ばれる国史跡、竹田城跡。 虎が臥せたように見える古城山の頂き(標高353.7m)に、約400年前に築かれた壮大な石積みの城郭が、まるでそこだけ時が止まっているかのようにほぼ当時の姿のまま残っている。 規模は南北400m、東西100mに及び、上空から見た形は両翼を広げた飛鳥のよう。 中央の天守台からは周囲360度が見渡せる。(写真提供:吉田利栄)
天守台に上ると、まるで空に浮かんでいるかのよう。 代々の城主はここから播州、丹波に睨みを利かせ、生野銀山を管轄した。 中でも、「仁政の君」と尊ばれた最後の城主、赤松広秀が、今も残る石垣を完成させたと考えられている。
かつて城主や家老の屋敷があった東麓には、4か寺1社が立ち並ぶ寺町通りがある。
標高756mの朝来山中腹に位置する立雲峡は、竹田城跡を円山川の対岸に望む絶好の撮影地。 3か所ある展望台はもちろん、登山道の途中からも「天空の城」がよく見える。 山腹駐車場から徒歩約5分の第三展望台は、高さが城跡とほぼ同じ。 そこから約20分の第二展望台は木立が茂っているが、竹田城跡をやや上から見下ろせる。 さらに急坂を約10分登って第一展望台へ着くと、視界が一気に開け、山裾を流れる円山川や竹田の町並みまで一望できる。
第一展望台から見た竹田城跡。 望遠カメラや双眼鏡で竹田城跡を眺めてみると、散策する旅行者の姿が小さく見える。 立雲峡ではこのほか、点在する奇岩や巨岩、竜神の滝なども見どころ。 京極杞陽と京極昭子の句碑も立つ。
「但馬の吉野」と称される立雲峡は、奈良時代からのサクラの名所。 樹齢300年といわれるヤマザクラの老桜やソメイヨシノなどの数種類が3月下旬〜4月中旬、山裾から山上にかけて順に咲く。 期間中は桜まつりが開かれる。
のどかな田園風景が広がる山東町の温泉施設。 男女別大浴場にはそれぞれ内湯、サウナ、露天風呂があり、趣の異なる露天風呂(御影石と岩造り)が週替わりで楽しめる。 湯につかりながら山の緑を見上げていると、そよ風や鳥のさえずりも心地よく、自然の中に溶け込んでいるような気持ちになる。 泉質はラドン含有量の多いアルカリ性単純温泉で、さらっとした無色透明の湯。 体が芯から温まり、湯あがりは肌がしっとりする。
地域の食材で作る「おふくろの味」も魅力。 中でも、人気は肉じゃが定食。 大きめにカットされた野菜は中までダシの味が染み込んでいて柔らかい。
与布土地域の農村風景や山並みが一望できる休憩室。 春はウグイスの声が響き、秋はアカネトンボが舞う、自然豊かな景色を眺めながらのんびりできる。 7月下旬には、敷地内のハス園で約80種類のハスの花が見頃に。
絶景ポイント 茶すり山古墳公園
山東町と和田山町を隔てる宝珠峠の途中に、5世紀前半に作られた近畿地方最大規模の円墳がある。 墳頂からの眺めは素晴らしく、真下には北近畿豊岡道や和田山町筒江の町、南東に標高962メートルの粟鹿山、西に竹田城跡を望む。
紅葉の名所として知られる養父神社は、今から約2,000年前の崇神天皇30年に創祀された古社。 古くは天平9年(737)の但馬国正税帳に記録が残る。 江戸時代は桜が有名で、出石藩主の花見行列をはじめ、多くの見物人で賑わった。 ちょうどその頃の文化11年(1814)には伊能忠敬が養父地域を測量しており、御霊神社、随神門、拝殿は当時のまま残されている。 4月中旬の「お走り祭り」は約1,800年の歴史があり、市の無形民俗文化財に指定されている。
農業、医療、国造りなどの祭神五柱をまつる本殿や、狼の社と呼ばれる山野口神社など、7つの社が立ち並ぶ。 拝殿前の狛犬の隣には狼の石像が。 400年以上も昔から、鳥獣の食害を防ぐ田畑の守り神として狼が信仰されている。
境内だけでなく背後の弥高山全体が赤や黄色に染まる11月中旬に「やぶ紅葉まつり」が開催される。 養父市イメージキャラクターやっぷーとの記念撮影会、茶席、特産品の販売も。
1871年(明治4年)のに完成した時計塔「辰鼓楼」が、休まずに時を刻み続ける出石町。 古くは但馬文化の発祥地として日本書紀にも記されており、室町時代には山名氏の本拠として、江戸時代には五万八千石の城下町として繁栄した。 中心区域には今も往時の町割りと出石城跡や家老屋敷などの建造物群が残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。 このほか、桂小五郎の潜居跡、川崎尚之助の生家跡、沢庵禅師ゆかりの寺など見どころが多い。
出石名物といえば、300年の歴史がある出石皿そば。 人口1万人の小さな町に約40軒ものそば店がひしめく激戦区で、各店こだわりの味を提供している。 5枚1組の白磁の小皿に盛り付けて、ダシの入った徳利とともに出されるのが特徴。
平成20年の大改修で復活した近畿最古の芝居小屋「出石永楽館」では、歌舞伎、落語、狂言など各種公演が人気を呼んでいる。 舞台と客席が近く、大劇場にはない臨場感が魅力だ。 公演日以外は内部見学が可能。
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東京湾アクアラインで海上を横断。 幻想的な亀岩の洞窟・濃溝の滝を観た後は、「まるはま」で南房総産の新鮮な海鮮浜焼きを堪能する。 そして、石仏のある日本寺を散策し、鋸山の山頂から「地獄」をのぞく。 温泉のあるかぢや旅館に到着後は、鋸山のふもとから湧き出るお湯で心身を癒す。
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