
ここにしかないおもてなしを
ルネッサンス芸能部が贈る「琉球の宴」
五感で楽しむコンチネンタルブッフェを味わいながら、沖縄の伝統芸能を体感できるセイルフィッシュカフェの「琉球の宴×The Buffet」が、ゲストに大好評です。
そこで披露されるのは、ホテルからの “うとぅいむち(おもてなし)” がぎゅっと詰まった多彩な演舞。
しかも出演者はすべてホテルスタッフです。
今回は、彼らが所属する「ルネッサンス芸能部」の活動の様子をディナーブッフェと合わせてご紹介します。
ルネッサンス芸能部が贈る「琉球の宴」
ルネッサンス芸能部設立のきっかけは
沖縄の伝統芸能を伝えたいという思い
伝統芸能のおもてなしでお客様に笑顔と元気を
まずは「琉球の宴」の発案者である、ルネッサンス リゾート オキナワの知花総支配人に、企画に込めた思いを伺いました。
「2021年10月にスタートした琉球の宴は、コロナ禍で大変な時期にお客様を沖縄の伝統芸能でおもてなしをし、元気になっていただきたいと企画しました。「ホテル」の語源はホスピタリティ(おもてなし)です。元来沖縄はうとぅいむち(おもてなし)の心に溢れた島ですので、首里城復興への願いも込めて、首里城を舞台におもてなしの心を伝える演舞を披露することにしました」。
「演舞を担うルネッサンス芸能部は2007年に設立、現在、ホテルの各セクションから集まった42名が在籍しています。設立以前より、沖縄の伝統芸能をお客様に伝えたいという思いがあり、人材育成も兼ねて、伝統芸能をスタッフで継承していけないかと考えていました。当初は出演者をオーディションで決めていましたが、伝統芸能を学ぶことでより深く沖縄を知ってほしい、ホテリエとしておもてなしの心を学んでほしいという思いから今は新入社員研修の一環として入部してもらい、半年後に継続するかどうかを本人に決めてもらっています。自分が楽しめないとお客様を楽しませることもできませんので、楽しみながら活動してほしいと思っています」。
「芸能部はプロ集団ではありません。しかし、沖縄の伝統芸能を楽しんでいただきたいというスピリットはプロフェッショナルです。ぜひ一度、当ホテル自慢の料理とともに『琉球の宴』をお楽しみください」。
舞台にまつわる一切を取り仕切る
ホテルで唯一の芸能部専属部長
琉球王朝時代を彷彿とさせる琉球国王や王妃、従者達の古式行列にはじまり、古典舞踊や庶民の踊り、五穀豊穣の神・弥勒神(みるく)、エイサー、最後はカチャーシーへと続く「琉球の宴」。その舞台の一切を取り仕切るのが、ホテルで唯一の芸能部専属となる芸能部部長・呉屋進二さんです。その業務は幅広く、演目選びや演出、衣装選定や道具制作、そして本番でも照明やほら貝を担当するなど、舞台にまつわるあらゆる業務を担っています。
「暮らしの中に唄や踊りがあったおかげで自然と身についたものも多く、それを芸能部の活動に活かしています。とはいえ、やはりプロではないので設立当初は『これは伝統芸能じゃない』といった𠮟責やアドバイスも多々いただきました。試行錯誤をする中である日、プロの指導を仰ごうと演目のひとつであるマミドーマーの踊りを見てもらうことになりました。そこで、『マミドーマーは庶民の踊り。素人がやるからこそ、これぞマミドーマー』と言っていただき、それからはこれでいいのだと思えるようになりました」。
芸能とは楽しませるものと思い至った呉屋部長。スタッフが演じる古典舞踊も、伝統エイサーを基本としたエイサー演舞も、食事の手を止めて見入ってしまうほど見事です。
ひとつひとつ手づくりで作られた龍柱、玉冠、玉座は必見
「琉球の宴」に使用する琉球国王の冠・玉冠(ぎょくかん)や、王と王妃が座る玉座(ぎょくざ)、龍を象った龍柱(りゅうちゅう)等も、すべて呉屋部長の手づくりです。
「セットや小道具作り、方言指導などできることはまだまだあります。お客様がより楽しんでいただけるよう、また、スタッフも楽しく続けていけるよう配慮しながら、これからも沖縄伝統芸能の魅力をお届けしていきます。琉球の宴を見て伝統芸能にふれてみたいと思ったら、三線教室や指笛教室、キッズエイサー体験もありますので、お気軽に体験してみてください」。
呉屋部長手づくりの、細部にまで丁寧に作り込まれたセットや小道具は一見の価値ありです。ぜひこちらもご注目ください。
伝統芸能の継承に邁進する「琉球の宴」キャスト紹介
ゲストの視線を釘付けにする精悍な国王と華麗なる王妃
ほら貝の音を合図に琉球王国時代の行列を再現した古式行列がスタート。主役はもちろん国王と王妃です。国王役はダブルキャストで、食器の管理や選定等を行うスチュワードとして勤務する仲嶺真作さんは、2021年10月より国王役を務めています。
「任命された時は驚きました。宴の冒頭に方言で口上を述べるシーンがあるのですが、そのセリフも自分で考えないといけなくて、言い回しや声のトーンも何回も練習しました。プロではないけれど、だからこそ世界でここにしかないエンターテイメントを提供できると思っています。仕事をしながら真剣に取り組んでいる姿を見に来てください」と、語る仲嶺さん。万が一、汗で付け髭が落ちるとお客様をがっかりさせてしまうので、自前の髭を伸ばしているとか。そんな細かいところも意識しながら、真摯に役に取り組んでいます。
そして王妃役はトリプルキャスト。そのうちのひとりが、セイルフィッシュカフェでフロアスタッフとして働く佐藤萌さんです。「すまし顔で歩くのは意外とむずかしいんですよ」と屈託なく笑う、明るく華やかな王妃です。芸能部ではメイク、着付け、髪結いもすべて自分で行います。ホテルスタッフは日頃からマナーや身だしなみに厳しく美意識も高いだけに、セットアップはお手の物。佐藤さんも毎回、自身でメイクをし、髪を結いあげています。「沖縄の伝統芸能はとにかく素敵です。最後のカチャーシーは私達と一緒に、お客様もぜひ踊ってくださいね」。
沖縄伝統芸能の美を堪能できる優美な古典舞踊
座開きとなる古典舞踊には、沖縄の結婚式ではじまりの舞として披露される「かぎやで風」と、竹製の小さな打楽器・四つ竹を打ち鳴らしながら舞う「四つ竹」が用意されています。この日の演目は紅型衣装に大輪の花笠が印象的な四つ竹。その優美な舞が雅な時間へと誘います。
ルネッサンス芸能部には琉球舞踊・エイサー・三線の3つのチームがあり、この優美な舞を披露する琉舞チームのリーダーが平田奈美さんです。平田さんは芸能部の初期メンバーで、本番を重ねる事で成長してきました。
「お稽古の月謝も払わず職場で琉舞を教えてもらえるなんてラッキーでした(笑)。日頃はルームサービスの仕事を担当していますが、時々お客様から『出演していましたね』、『去年も見ましたよ』と声をかけていただくことがあり、少しはお客様の記憶に残れたのかなと思うとうれしいですし、そんな声に励まされています。リゾートで食事をしながら伝統芸能を鑑賞できる場はそう多くはないと思いますので、ぜひ足を運んでいただけたらと思います」。
夕暮れや夜の明かりの中で見る古典舞踊は、どこか幻想的。琉球王朝時代へと思いを馳せつつ、沖縄伝統芸能の美しさを存分に堪能してください。
ダイナミックな太鼓の響きに心も躍る県外でも人気の伝統エイサー
エイサーとは、旧盆に若者たちが踊りながら地域を練り歩く祖先供養のための念仏踊り。「イーヤーサーサー」という勇ましい掛け声とともに太鼓を打ち鳴らしながら踊るエイサーは、今や県外にも多くのファンを持つ、沖縄を代表する伝統芸能です。そのエイサーチームのひとりが、ベルスタッフの吉田夏穂さんです。
「入社前にHPで芸能部があることを知り、おもしろそうだなと思っていましたが、いざ練習が始まると、仕事をしながら踊りを覚えるのは正直大変でした。でも、先輩たちがとても熱心に教えてくれたおかげで今はとても楽しくて、エイサーを通して他部署の仲間もでき、仕事をする上でもいいモチベーションになっています。エイサーを踊る時はひとつひとつの動作がかっこよく決まるように意識しています。メリハリのある動きに注目して見ていただけるとうれしいです」。
以前、ステージを見たお子さんから、「エイサー楽しかった」と書かれた手紙が届いたことがあり、「それを見た時に頑張ってやってきて良かったなと思いました」という吉田さん。これからさらに様々な演舞に挑戦し、できることを増やしていきたいと意気込みを聞かせてくれました。
沖縄への思いがあふれたゲストの涙に
芸能部の存在意義を再認識
三線チームのリーダーは、三線体験教室の講師としても活動する平識善春さん。本来の業務は、エンジニアで植栽管理に従事しています。中学時代から独学で三線を習得したという平識さんは、入社1年目から三線教室の講師を務め、芸能部員の三線の指導にも当たります。
「三線を弾ける人がまだまだ少なく、一緒に演奏してくれる人がいなくて淋しいので頑張って教えています(笑)。芸能部では個人の力量に合わせて教えていますが、やる気のある人が集まっているので上達も早いですよ。簡単な曲なら初心者でも1時間もあれば弾けるようになるので、まずは気軽に三線にふれてみてほしいです」。
リピーターも多いルネッサンス。コロナ禍では、沖縄に行きたくても行けない日々が続きました。コロナがようやく少し落ち着いた頃、久しぶりに再訪されたお客様がステージを見て「沖縄を感じられてうれしかった」と涙ぐまれていたそうです。その姿に心を動かされたという平識さん。改めて「芸能部はルネッサンスになくてはならない部署」だと実感したそうです。「伝統芸能を沖縄の良い思い出として持ち帰ってほしいので、これからも日々精進します」。
臨場感あふれるライブキッチンが魅力
五感で楽しむコンチネンタルブッフェ
世界の料理がズラリと並ぶ
贅沢なプレミアムブッフェ
フィッシャーマンズワーフをイメージした、ナチュラルでスタイリッシュなメインダイニング・セイルフィッシュカフェでは「琉球の宴」とともにディナーブッフェを楽しめます。テーマは「五感で楽しむコンチネンタルブッフェ」。フレンチ、イタリアン、スパニッシュ、中華など世界各地の料理に沖縄のエッセンスをプラスした、オリジナリティ豊かな約60種類もの創作料理が味わえます。
目の前でシェフが腕を振るうライブキッチンでは、臨場感あるパフォーマンスと調理の音や香りまで楽しめて、まさに五感で楽しむブッフェです。ライブキッチンでの出来立ての熱々の料理の数々に、思わず食欲がそそられます。
尚、「琉球の宴」が開催される火・木・土曜日のオープンエアーのテラス席は、開演時間に合わせた2部制となっていますのでご注意くださいね。
目にも舌にも鮮やかなここでしか味わえない美食が満載
アートのように美しい前菜コーナーにはスペイン料理でおなじみのタパスやピンチョス、フレンチのキッシュやリエットが並びます。6カ国のサラダを集めたワールドサラダーコーナーにはイタリアのカプレーゼ、ロシアのオリヴィエサラダ、モロッコの豆とクスクスのサラダなど、気分はまるで世界旅行。サラダには6種のドレッシングと6種のハーブオイルをセット。好みに合わせて様々なバリエーションが作れるので色々な味にトライしてみて。
恩納村で採れた新鮮野菜を香ばしく焼き上げた野菜のローストや、やんばる鶏のステーキ、近海魚のオーブン焼き香草風味など、地元食材もふんだんに味わえ、日替わりでオマール海老のグラタン等の石窯料理もラインナップ。料理長のイチオシは、オレンジやドラゴンフルーツなど、季節のフルーツをまとった豚骨付きモモ肉のロースト。低温調理で4時間かけて焼き上げたジューシーでフルーティなおいしさは、ぜひ味わってほしい逸品です。
世界の菓子に沖縄素材をミックスしたときめきのスイーツコーナー
スイーツコーナーには約30種類ものスイーツが。杏仁豆腐とハイビスカスジュレ、沖縄のドライフルーツを使用したシチリアの伝統菓子カッサータなど、各国のスイーツに沖縄素材をミックスした魅力的なスイーツが盛りだくさん。パティシエが目の前で作る日替わりスペシャルスイーツは、紅芋アイスクリームのティラミス ヴェリーヌ仕立て。マスカルポーネの白とコーヒー、紅芋の層が美しいグラスデザートです。ひと味違う新感覚スイーツに心がときめきますよ。
料理もスイーツも、ここでしか味わえない逸品が揃った「The Buffet」。思う存分味わい尽くしましょう。