【スタッフブログ】初夏のおちあいろうを体験。滞在記-2日目- | おちあいろう
静岡在住ローカリストのたびらいスタッフが、明治7年創業の老舗宿「おちあいろう」で念願の宿泊体験! 2日目の様子をお届けします。1日目はオールインクルーシブのドリンクやおつまみ、季節の夕食、貸切風呂を堪能したスタッフ。2日目は朝風呂サウナからスタート!
有名なプロサウナーが手掛けたサウナは心までととのう

朝風呂は、楽しみにしていた茶室サウナへ。昨日の洞窟風呂と川を眺めるサウナとはガラッと雰囲気が変わります。男女入れ替え制で良かった! 川の清流を含んだ水風呂に掛かる石の橋を渡って、腰をかがめながら入るサウナはまさに茶室。あえて室内には時計がないのは、自分のペースでサウナを楽しんでほしいからだそう。川の音や鳥の鳴き声を耳にしながら外気浴をしたり、水風呂にざぶんと入ったりして、今朝もととのい完了。

お風呂上りは楽しみしていたコーヒー牛乳。こちらは伊豆でしか飲めないという「おおき牛乳」。味わいは濃く、瓶の飲み口が懐かしい気分にさせてくれます。朝は我慢でしたが、ビールの準備もありますよ。
地物をふんだんに使った朝ごはんは優しさそのもの

朝食は朝時間をゆったり楽しんでから向かいたかったので、8時と遅めに。夕食と同じ半個室でいただきます。手作りがんもどきは出汁がじゅわっと染み出し、駿河湾の海老の南蛮漬けは噛むほどに甘みが溢れます。特筆すべきは「あまご」。“清流の女王”とも呼ばれている天城の川魚だそう。切り込みが入った皮はパリッと焼き上げられ、脂の乗った身と一緒に味わいます。

土鍋炊きのご飯は、まずはとろろと一緒に。次に静岡産の生山葵(わさび)と鰹節を乗せて山葵ごはんにしていただきます。静岡県民にはなじみ深い山葵ごはんですが、ぜひ多くの人に試してほしい! 具だくさんの味噌汁には八幡屋礒五郎の七味をトッピング。おちあいろうのために作ったオリジナルスパイスは、柚子や紫蘇、山椒、ガーリック、バジルといったスパイスがブレンドされ、何にかけても美味しい! とても気に入ったのでショップで購入して帰りました。
館内にはまだまだ魅力的なスポットがたくさん

おちあいろうといえば、いつからか季節をイメージした暖簾がトレードマークに。玄関とスタッフ出入り口には目の覚めるような美しい夏の青色が掛けられていて、思わずシャッターを切ってしまったたびらいスタッフ。春はもえぎ、秋は柿渋(赤)、冬は柚子(黄)ですが、年ごとに微妙に異なる色味なのだそう。

フロントを通ってラウンジに行く途中にあるソファスペース。中庭を望む空間は、思わず腰を下ろしてゆっくりしたくなります。建物内の各所に、味わい深い家具が配されていて、館内を歩いてみるのが楽しくなります。
チェックアウト前に敷地内をぐるりと散歩

1日1組限定、狩野川の目の前に設置されているテントサウナ。ロウリュができたり、サウナハットとポンチョを着て楽しんだりできる本格派です。白樺の枝を束ねたヴィヒタも用意。クールダウンは目の前の川へ。冬季だと川は寒すぎるため、水を張った桶に入るそう。季節感があって面白いですね。

おちあいろうの創業家が住んでいた一軒家がすぐ隣に。こちらも登録有形文化財。現在、2024年12月のオープンに向けて大工事中のなか、特別に見学させてもらいました。地下1階、地上2階の3階建てを丸ごと一棟、ゲストの宿泊場所にするそう。本館よりさらに川に近く、サウナや露天風呂付。本館からシェフが来て調理してくれるそうです。オープンが楽しみですね!

本館と同じく明治初期に建てられた創業家の一軒家はモダンな造り。欄間にはクモをモチーフにしたデザインが使われています。こういった貴重なしつらいや建具はそのまま残しながら、改修が続いています。

帰るのが名残惜しくなる、威風堂々とした門。「合」のマークは、二つの川が落ち合う場所にある宿であることをシンボリックに表現しています。門の屋根の杉板は一枚一枚手作業で敷かれたもの。門の真下から上を見上げると、鹿児島で見つけられたというクスノキの太くて立派な流木が掛けられています。「宮大工の方々が建てたおちあいろうの建物のように、何十年も残るものを残したい」という思いのもと、徳島の庭師が手掛けたそう。
2日間では足りないほど、見所も楽しみ方も豊富なおちあいろう。帰り際には伊豆縦貫道の無料チケットを持たせてくれ、最後の最後まで温かなおもてなしに癒されてしまいました。今回の旅で何度自分を解放できたかわかりません…。こちらでの貴重な体験は、きっと明日からの生活を豊かにしてくれ、心を贅沢に満たしてくれでしょう。次回、季節を変えて訪れたい宿でした。
中伊豆 > 修善寺・天城
おちあいろう
夕朝食付 2名1室
148,000円〜(税込)