約140年の歴史を守り、次代へつなぐ老舗旅館 | 箱根小涌園 三河屋旅館

箱根の地で、約140年の歴史を紡いできた箱根小涌園 三河屋旅館。周辺地域の現存する建物の中では、最も古いとされています。重厚な玄関や国登録有形文化財である本館の外観もさることながら、館内も歴史を感じるものばかり。館内巡りもこの宿の楽しみ方のひとつです。
博物館のような本館資料館。歴史を感じる貴重品ばかり

本館1階の資料館は、エントランス横にあります。箱根小涌園 三河屋旅館で実際に使われていた鍵の箱やバスの時刻表、金庫、看板などを展示しており、まるで小さな博物館のよう。珍しいものばかりですが、間近で見ることができますよ。

本館1階の資料館では、ぜひ頭上を見上げてみて。光を取り入れるために設置されたのではないかという、明治・大正期の貴重なガラスを使ったステンドグラスを見ることができます。真っ白いすりガラスには池を泳ぐ水鳥の姿が。2階からは足もとに見下ろすことができます。
三河屋当主のコレクションが展示されている2階も注目

階段を上り細い廊下を歩いていくと、2階には当主であった「榎本翁」のコレクションやかつての三河屋旅館の様子が展示されています。写真は当時の食事処「花月」を再現。資料には、季節やゲストごとに、掛け軸や輪島塗の漆器、有田焼の器が交換されたと記されています。当主のこだわりが感じられますね。
長い歴史を感じる写真の数々を眺め、当時に思いを馳せる

創業当時の箱根小涌園 三河屋旅館の姿や大正時代のラウンジなど、本館奥の階段には、歴史を感じさせる写真が並んでいます。時代の流れも感じることができるので、館内散策の際に立ち寄るのをお忘れなく。
復活の声が後を絶たない明治風呂は見学可能。通気口は必見

本館1階には、いまは使われていない浴場があります。それが明治風呂。かつての三河屋旅館で使用していた大浴場です。当初は混浴。時代の流れとともに男女別になったそう。扉を開けると目に飛び込む脱衣所のロッカーは漢数字が右始まりになっているなど、昔懐かしさを感じる明治風呂。
必見なのは浴場の天井にある通気口です。現代では復元が難しいとされる圧巻の造りが頭上に広がります。浴場としての復活を望む声が後を絶たないというのも頷ける場所。誰でも見学が可能な場所なので、ぜひ覗いてみてくださいね。
レトロな看板がゲストを迎えるショップも

玄関を入ると目に飛び込んでくるのが、味のある売店の看板です。旧字が使われているレトロな看板で、読めそうで読めません。スタッフが子どもたちに「なんと読むかわかる?」とクイズを出すそうで、ゲストも盛り上がるスポットでもあります。ぜひ、現地でスタッフに正解を尋ねてみて! 書体も愛らしく、写真映えもするので記念撮影にもいちおしです。
中に入ると、地元箱根のご当地ビールや寄せ木細工を使った小物、お菓子など、自分にも友人も買って帰りたくなる土産物が並びます。
創業者の思いが開く桜の街道

箱根小涌園 三河屋旅館は、箱根駅伝などのコースになっている有名な国道1号線沿いにあります。宿前の沿道には、箱根の観光に寄与してきた創業者が桜を植樹。桜並木のようになっており、春になると美しいピンク色に染まります。その景色をひと目見ようと、宿泊予約をするゲストも多いそう。館内のラウンジからも見られるので、渋滞に注意しながら開花時期に足を運んでみては。
1883年創業。随所に残されている“歴史と伝統”は見ごたえあり
1883年創業の箱根小涌園 三河屋旅館。約140年の長い歳月を重ねてきました。国登録有形文化財となっている本館を含め、重厚な外観は見応えも抜群。思わずカメラを向けたくなるほどです。
本館内には希少なものがそろう資料館や現在では復元が難しい明治風呂など、見どころも多くなっています。ぜひカメラを持って館内散策をしてみてください。
箱根 > 宮ノ下・小涌谷
箱根小涌園 三河屋旅館
夕朝食付 2名1室
72,600円〜(税込)