“料理旅館”「箱根 花紋」の真髄は毎月変わる夕食。料理長渾身の懐石は器まで徹底 | 箱根 花紋

年に4回程度内容が変わる宿があるなか、箱根 花紋の夕食は旬なものを取り揃え、年に12回も内容が変わる懐石コース。メニュー内容は料理長が毎月考案し、宿泊客に提供する前に宿のスタッフで試食会が開催され、場合によっては試食会での意見を踏まえて最初から考え直すというこだわりぶり。次々に運ばれてくる料理の数々を見ているだけでも、“料理旅館”と呼ばれる理由を感じさせてくれます。この記事ではそんな箱根 花紋の料理の魅力を紹介します。
前八寸から始まる季節を感じる品々

旬の食材と、地元の食材をふんだんに使った前八寸。メニューは見た目の美しさと季節感を大切に考案されます。撮影時に提供されたのは9月の内容で、柿を使った器や飾られた稲穂が秋の訪れを感じさせます。また、銀杏や柿の白和えなど味わいも秋らしい品々が並んでいました。
月替わりだからこそ、その月毎に感じる季節を楽しんで。また、連泊の宿泊客にはなるべく違う内容を提供できるように工夫もされているそうです。
コース全体の根幹を担う出汁を感じられる椀物

お椀は、コース全体の根幹を担う出汁を感じられる内容。この日の椀物は、出汁のなかに芝海老の真丈は浮かぶ一品。丁寧にとられた出汁と芝海老の真丈の香りが絶妙にマッチ。出汁には特に力が入れられており、お椀はもちろん煮物などにも使われているため、これから提供される料理にも期待感が膨らみます。
お造りや煮物でも感じる季節。そして美しい器と盛り付け

お造りや煮物も、その時期の旬の地魚を盛り込んだ内容。この日のお造りのラインアップは、旬を迎えているもどり鰹のほか、ホタテ、白身など。たびらいスタッフが試食したところ、鰹は独特の臭みは一切感じず、脂がのり、深い味わいを感じられました。
さらに、煮物は丸茄子と有頭海老。口に含み、かみしめるたびに広がる海老の旨味、そして出汁を含んだ芳醇な茄子のコラボレーションも筆舌に尽くしがたいものがありました。
また、お造りや煮物に限らず、すべての料理は盛り付けが美しく、オーナーのこだわりで日本全国から集められた鮮やかな器によって、舌だけでなく、目でも味わえる懐石料理になっているのがポイント。
季節によってアレンジされる黒毛和牛ステーキ

メインには黒毛和牛を使った逸品が提供されます。調理法や付け合わせの野菜は季節に合わせて美味しくアレンジされています。ほどよく焼かれた肉を味わいながら、一緒に野菜を食べることで、肉と野菜のコラボレーションを楽しめます。
魚料理やご飯、デザートでも季節を感じて
このほか、取材時には焼物に銀鱈味噌柚庵焼き、栗甘露煮、茗荷甘酢漬、志の木にはとろろそば、止肴には白ダツと蒸し雲丹、食事に栗ごはん、水物に秋の果実ゼリー寄せなどが並びました。量も質も申し分なく、“料理旅館”としてのこだわりを感じます。
地元の旬の食材にこだわり、月ごとに時間をかけて考案され、試食会でよりブラッシュアップされる料理の数々…。毎月味わいに来るリピーターがいるのも納得の逸品ぞろいです。手軽に花紋の味を楽しみたいという人には、温泉とランチがセットになった日帰りプランも用意されているので、まずは花紋自慢の料理を味わいに行ってみてはどうでしょうか。
「箱根 花紋」夕食の基本情報
■夕食
・場所/2階「箱根ダイニング 花音」
・時間/18時または18時30分~20時または20時30分(Lo.19時・21時close)
※食材やメニューは時期や仕入れの状況により異なる場合があります
箱根 > 箱根湯本・塔ノ沢
箱根 花紋
夕朝食付 2名1室
49,800円〜(税込)