自然と共鳴する名建築。村野藤吾の美学に迫る | ザ・プリンス 箱根芦ノ湖
箱根・芦ノ湖畔に静かに佇む「ザ・プリンス 箱根芦ノ湖」は、建築家・村野藤吾の晩年の傑作として知られます。1978年の竣工以来、湖と森に溶け込む有機的なフォルムと、細部まで美意識が宿る空間設計で、訪れる人々に唯一無二の体験を提供してきました。豊かな自然と名建築が響き合うこの場所で、心に残る滞在が始まります。
建築家・村野藤吾が築く「人と自然の調和」
村野藤吾氏は「人と自然の調和」を重んじる建築哲学を持ち、本ホテルにおいてもその思想が色濃く反映されています。設計は村野・森建築事務所、施工は清水建設が担当し、1978年の竣工当時は国立公園内での建築という制約の中、自然環境への配慮と快適性の両立が求められました。村野氏は曲線を多用し、やわらかな温もりと品格を空間に与えています。
芦ノ湖の自然と呼応する有機的デザイン
建物は円形の客室棟と矩形の主棟から構成され、有機的なフォルムが特徴です。湖畔の風致に配慮し、外観は樹間に溶け込むように計画。配置や高さにも工夫が凝らされ、芦ノ湖の自然と一体化するような佇まいを実現しています。建物自体が風景の一部となり、四季折々の表情を見せてくれます。
細部に宿る美意識と機能性
村野氏の美学は細部にも息づいています。バルコニーや雨どい、障壁には有機的な曲線が施され、手すりはフリーハンドで描かれたもの。高度な技術が求められるため、大変貴重な手法です。
階段の裏側や照明にも意匠が凝らされ、インド砂岩の壁はうっすらとしたオレンジピンク色で空間に優しさを添えます。ロビーの螺旋階段やスワンチェア、カーペットの模様など、機能性と芸術性が見事に融合しています。
美しい空間に身を委ねる、特別な滞在
客室棟はドーナツ状のプランで、芦ノ湖や富士山など多様な眺望を楽しめます。ロビーから客室へと続く動線は高低差を活かし、自然な流れと奥行きを演出。レストランや温泉、ラウンジも建築とサービスが一体となり、滞在そのものが特別な体験となるよう設計されています。バリアフリーにも配慮し、エレベーターで全館移動可能。車イスや筆談対応など、誰もが快適に過ごせる環境が整っています。
文化的価値と現代への継承
国立公園内での建築という制約のもと、自然と共生するデザインは今なお高く評価されています。竣工から現在まで、保存・活用の努力が続けられ、現代の感性にも響く普遍的な価値を持ち続けています。本館は村野氏の曲線美が際立ち、別館は直線的なデザインで対照的。時代を超えて評価される名建築として、今も多くの人々を惹きつけています。
村野藤吾の美学が息づく唯一無二の空間
ザ・プリンス 箱根芦ノ湖は、建築家・村野藤吾の美学と芦ノ湖の自然が響き合う、唯一無二の空間です。細部にまでこだわった設計と、自然との調和が生み出す心地よさ。ここで過ごす時間は、建築の力を五感で味わう贅沢な体験となるでしょう。バリアフリーや多様なサービスも充実し、誰もが心地よく過ごせるこの場所で、ぜひこの名建築の真価を体感してください。
箱根 > 芦ノ湖
ザ・プリンス 箱根芦ノ湖
朝食付 2名1室
51,800円〜(税込)












