【スタッフブログ】歴史・自然・グルメの3拍子揃う。箱根小涌園 千条の滝トレッキング体験 | 箱根小涌園 天悠

こんにちは! ローカリスト@神奈川(H.Jingu)です。先日「箱根小涌園 天悠」で予約可能な「箱根小涌園ディスカバリートレッキング★お抹茶付」に参加してきました。約2時間の行程に、歴史・自然・グルメの3要素が含まれていて、充実した内容ながら費用は1名あたり1000円(体験当時。現在は1500円)。高いコストパフォーマンスを発揮するアクティビティの詳細をレポートします。
出発は箱根小涌園ユネッサン1階エントランスホールから

トレッキングの出発は、新宿駅から特急ロマンスカーと箱根登山バスを利用して約110分の箱根小涌園ユネッサン。「箱根小涌園 天悠」からは歩いてアクセスすることもできます。集合場所の1階エントランスホールで待っていれば、ガイドさんが現れ、概要をご説明いただいた後、スタートとなります。
箱根の歴史に触れる瞬間。VIPを迎えてきた国登録有形文化財の「蕎麦 貴賓館」

箱根小涌園ユネッサンを出発後、歩いてすぐの場所にあるのが、国登録有形文化財の「蕎麦 貴賓館」。箱根小涌園ユネッサンや「箱根小涌園 天悠」、箱根以外でも「ホテル椿山荘東京」などを手掛ける「藤田観光」発祥の地と言われる館です。大正七年に藤田平太郎氏の別邸として建てられ、京都から招いた宮大工と庭師による造形が美しいのが特徴です。
ガイドさんの話によると、かつては各界のVIPを迎えるために、建物の前まで車寄せがあったのだとか。現在は飲食可能な施設になっており、昼食でそばを食べられるようになっています。

「蕎麦 貴賓館」の庭園。館を建てられる時に重要視されたのは、この場所から眺められる“月”と箱根の山々が作り出す自然美。「月の間」や庭園からは大文字焼きを楽しめる明星ヶ岳と、月を眺めることができます。庭園内の川や池は、月が反射して見えるように設計されているのだとか。トレッキングは午前中だったので月は見れませんでしたが、それでも箱根の山から吹いてくる風、香り、美しい庭園に癒される瞬間でした。
そしてよくよく観察すると、「蕎麦 貴賓館」の窓ガラスは、今では珍しい手作りガラス。光の揺らぎを感じる造りになっていて、さぞや夜空に浮かぶ月は美しいのだろうと想いを寄せておりました。
小川栄一氏の像が見守る先は…

「蕎麦 貴賓館」の庭園内に佇む藤田観光初代社長の小川栄一氏の銅像。ガイドさんの話によると、この銅像は元々都内の「ホテル椿山荘東京」に置かれていたものですが、「箱根ホテル小涌園」の開業にあわせて庭園内に移築。「箱根ホテル小涌園」の発展を願い、視線の先にはホテルがあるとのこと。
このほか、同じく国登録有形文化財に指定されている「迎賓館」や、箱根七福神巡りのひとつである「福禄寿」が祀られる「山王神社」など、歴史を感じるスポットを巡ることができます。
最新のホテルも体感。「箱根ホテル小涌園」の館内も見学

古き良き時代の建物だけでなく、小川栄一氏の銅像も見守る2023年リニューアル開業の「箱根ホテル小涌園」館内にも案内していただきました。エントランスを抜けると広がるのは、箱根の山々を眺めるパノラマビュー。ホテルのシンボルツリーである大きな枝垂れ桜も見えたので、春先にもう一度訪れてみたいなとも…。
箱根の自然を満喫。季節毎に姿を変える「蓬莱園」

「箱根ホテル小涌園」の館内を見学した後に向かったのは、約5,000坪もの広さを誇る「蓬莱園」。8月中旬に訪れたので有名なツツジの花は見られなかったものの、庭園内には8月でも紫陽花が咲いていました。ほかにも春にはシャクナゲ、秋には紅葉、冬には椿などが見ごろを迎えるのだそう。また、この庭園内にはホタルが自生していて、例年6月頃には淡い光を放つホタルを見ることができるとのこと!
木々のざわめきや木漏れ日、そして涼しげな水の音を聞きながら

「蓬莱園」の後は「千条の滝」へ。道中、森の中を歩くことになり、箱根の自然を目や鼻、耳で楽しみながら進みました。蝉の声、風で揺れる木々の騒めき、流れる水の音、土の香りなどを感じつつ、期待を膨らませながらいざ「千条の滝」へ。
苔がむし、幾筋にも分かれて流れ落ちる水が魅力的な「千条の滝」

森を抜けると現れたのが「千条の滝」。高さはそこまで無いものの、この滝の特徴は横に長いこと。幾筋にも分かれた水が静かに流れ続ける滝で、苔のむした岩とのコントラストが魅力的。また、滝に行く前でも8月にしては平地と比べて涼しく感じていましたが、このエリアはより一層涼しく感じられたのもうれしいポイント。
ガイドさんの話によると、小涌園周辺は小田原周辺と比べて5度程度気温が違ってくるのだとか。「千条の滝」はさらに涼しいため、まるで天然のクーラーのようでした。トレッキング中の休憩ポイントとしては最適ですね。
少しだけ険しい山道も。歩く時間は10分程度

「千条の滝」を観賞した後は、来た道とは別ルートで「箱根小涌園 三河屋旅館」へ。ここから少しだけ険しい山道になりました。それでもいつも履いているスニーカーと少しだけ動きやすい服装で十分な道でした。登っていた時間は大体10分程度。普段運動していない人でも楽しめるルートだと思います。
終点は明治創業の純和風旅館「箱根小涌園 三河屋旅館」

山道を抜けてたどり着いたのは、明治16年創業の「箱根小涌園 三河屋旅館」。階段を登りきると明治・大正時代を想起させる和の空間が待っていました。また、宿に背を向けて振り返ると箱根の山々が見え、吹き抜ける風でさわやかな空気が漂っていたのも印象的です。
入れないのが残念! かつて使われていた温泉浴場

「箱根小涌園 三河屋旅館」の館内も案内があり、一通り巡ることができました。そのなかでも注目はかつて使われていた「明治風呂」。小規模ながらも採光に工夫が施され、柔らかな光と静かな時間が流れる空間になっていて、かつてここで湯あみをした人達に想いを馳せることができます。今は使われておらず見学のみということが残念ですが、館内にある別の大浴場と露天風呂は源泉かけ流しで営業していました。
締めは和のグルメ。景色を楽しみながら抹茶と和菓子を堪能

館内を見学した後に提供されたのが抹茶と和菓子。体力を激しく消耗する行程ではありませんでしたが、それでも2時間のなかで身体は疲れていたらしく、このタイミングで甘いスイーツを食べられるのはうれしいポイントでした。最中に粒あんや求肥などをのせ、抹茶とともに食べる瞬間は最高です。

抹茶とスイーツだけでなく、窓から見える景色も見逃せません。明治・大正時代を感じながら、箱根の山々を眺め、時折吹く風に揺られ涼しげな音を奏でる風鈴…。こればかりは百聞は一見に如かず。訪れてみないとわからない優雅な時間を過ごせます。
スペシャルサンクス! ガイドの平賀さん

今回トレッキングのガイドをしてくれたのは、箱根小涌園の平賀さん。道中の知識が豊富で草花や景色だけでなく、歴史やプチ情報までさまざまな情報を教えてくれました。普段は箱根小涌園ユネッサンにいるとのことなので、見かけた人は箱根小涌園について聞いてみると良いかも。
今回この記事で書ききれなかった内容もこのツアーには含まれているので、是非一度体験してみることをおすすめします。
■箱根小涌園ディスカバリーツアー~トレッキングコース~ お抹茶付
開催日/2025年6月29日まで(日曜は毎週開催。日程の詳細はこちらまで)
集合時間/9時50分
所要時間/2時間(予定)
集合場所/箱根小涌園ユネッサン1階エントランスホール
解散場所/箱根小涌園 三河屋旅館
参加費/1人1500円(体験当時から変更しています)
※子ども料金設定無し
※参加費用はコース終了後、三河屋旅館にて支払い
※予約前日まではキャンセル料0%
定員/20名
箱根 > 宮ノ下・小涌谷
箱根小涌園 天悠
夕朝食付 2名1室
101,200円〜(税込)