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達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

「映画の街・北九州」のロケ地を巡る <小倉・門司>篇

  爆破に道路封鎖にハイジャック。北九州市は映画関係者の間で「不可能を可能にするロケ地」として真っ先に挙がる映画撮影のメッカだ。あの国民的映画から人気俳優の出演作まで、名作舞台を訪ねる巡礼コースをご案内。

『相棒-劇場版Ⅳ-』ロケで小文字通り6車線を12時間全面封鎖

  東京から遠く離れたこの地で撮影される映画・テレビドラマは年間約20本、通算200本を超える。最近では映画『相棒』最新作の大規模ロケが話題を呼んだ。映画制作に携わる誰もが認めるロケのメッカだ。小倉の目抜き通りが東京銀座を再現したかと思えば、昭和の面影残る路地、カルストの草原、広大な採石場など、市全体が変幻自在のオープンセットとなる。その立役者が北九州フィルムコミッション。ロケ誘致から撮影支援、誘致作品によるまちづくり活用までを担う公的機関の面々だ。日本におけるフィルムコミッション(以下FC)の先駆である北九州FC広報担当(取材時)・末吉さんの案内でロケ地を巡る。

取材/河三平 平成29年(2017)3月

末吉大祐さん
(すえよし だいすけ)
末吉 大祐

北九州ロケ地の達人
  北九州市生まれ。前・北九州フィルムコミッション(KFC)担当係長。北九州市役所へ入庁後、港湾空港局、市民文化スポーツ局安心・安全推進部などを経て、2015年より同局文化企画課内KFC広報担当を務め、2017年4月より小倉南区役所へ異動。

ようこそ「相棒」「MOZU」の聖地へ<小倉①>

『相棒-劇場版Ⅳ-』小文字通りロケに約3千人のエキストラ

  「もし日本に“北九州市”がなかったら、この映画はできてなかった」。シリーズ最新作映画『相棒-劇場版Ⅳ-』主演の水谷豊をそう言わしめた“映画の街・北九州”。JR小倉駅から徒歩約10分の小文字通り6車線が銀座の大通りとなった。雨のため二回の中止を経て、三度目に実現した撮影には約3000人の市民エキストラが集まった。「背景に見えるはずのモノレールは首都高に修正されています。映画のマジックですよね」と末吉さん。

本作品のロケは市内全域30カ所。JR小倉駅周辺では小倉井筒屋や商業施設アイムなどで撮影が行われた。「杉下右京(水谷豊)が吹き抜けを見下ろした」(アイム)や「冠城刑事がアクションを繰り広げた」婦人服フロア(井筒屋)には、公開直後から『相棒』ファンが多く訪れたという。

公開に合わせて作成された映画『相棒-劇場版Ⅳ-』ロケ地マップには、同施設のほか、西日本工業倶楽部やニッカウヰスキー株式会社門司工場、安田工業株式会社八幡工場といった撮影現場が舞台裏エピソードも交えながら紹介されている。

大規模な爆破と日本初のハイジャックシーン<小倉②>

小倉井筒屋本館と新館の間を占拠した『MOZU』の爆破ロケ

  他所で断わられるどんな困難な撮影も厭わない――。それがロケをサポートする北九州FCのスタッフたちのモットーだ。西島秀俊主演のテレビドラマ『MOZU season1~百舌の叫ぶ夜~』での小倉市街地での爆破シーンで “不可能を可能にする”ロケ地・小倉への注目が一気に高まり、その後多くの伝説ロケが小倉で生まれていった。

とりわけ映画界に激震が走ったのは、『交渉人THE MOVIE』のロケ。日本で初めて実現した空港でのハイジャックシーンだ。空港で最も起きてはいけない事態ゆえ、長年タブーとされてきたが、国交省や地元の航空会社に日参して許可を取り付け、北九州空港駐機場で実現した。

また、小倉競馬場に行けば“空港シーン”のロケ地を見ることができる。『交渉人THE MOVIE』のほか『相棒』『MOZU』でも登場する国際空港ターミナルのモダンな吹き抜けは、意外にも小倉競馬場の吹き抜けを見立てたもの。リアルな駅や空港では不可能な大規模ロケも、競馬場であれば平日に決行可能、というカラクリである。映画のワンシーンを重ね合わせながら、北九州FCならではの“見立て”の妙を体感してほしい。

いざ潜入! 『図書館戦争』の関東図書基地へ<小倉③>

映画『図書館戦争』で“関東図書基地”となった市立中央図書館

  「とにかく声をかけてもらった仕事は全部やります。だから“東京の代わり”も大歓迎です」と末吉さんは言う。普通は観光施策の一環として誘致・撮影支援を考える。既存の観光スポットが実名で映画やドラマに登場すれば観光に直結するからだ。しかし北九州市は、必ずしも原作設定ありきのロケに固執しない。その結果、全撮影200本のうち、実にその半分が東京の置き換えである。

そうした“見立て”の真骨頂が映画『図書館戦争』だ。北九州市立中央図書館。は、同作の中心舞台“関東図書基地”となった。建築家・磯崎新が設計したその堅牢な佇まいが作品のイメージと一致し、数ある候補の中から選ばれた。

主演の岡田准一や榮倉奈々子などの劇中での立ち位置を確かめながら、“関東図書基地”を味わい倒してほしい。「事前に図書館に連絡を入れてお願いすれば、司書の方が当時の撮影裏話を織り交ぜながら案内してくれます。スケジュールさえ叶えば普段は一般開放していない「図書隊作戦室」にも入れてもらえます」(末吉さん)。

高倉健が最後に歩いた門司港レトロへ<門司①>

高倉健の銀幕で見せた最後の姿はここにあった

  日本近代化を支えた海の玄関口門司港は、古くから海外に門戸が開かれた国際貿易港として栄えた港町には、重厚な煉瓦造りの建造物やモダンな木造洋館が立ち並び、海峡を行き交う船舶の姿も画に彩を添える。

「門司港ロケと言えば、高倉健さんですね。ここで撮った映画『あなたへ』のラストはスクリーンで見せた最後の姿となりました」(末吉さん)。遺作『あなたへ』のクライマックスで、高倉健は門司港西海岸のベンチを立って関門橋を背景にして歩き出す。やがてフレームアウトして、画面に流れるエンドロール。映画史にも残る名シーンとなった。

一帯は“門司港レトロ(地区)”と命名され、煉瓦造りの建物や門司港ホテルを中心にショップやカフェも多く集まる人気の散策エリアとなっている。週末には広場でマルシェやクラフト小物やアンティーク雑貨のマーケットなどの催しも多く、若いカップルから家族連れ、ご年配夫婦まで幅広く楽しめるスポットだ。

建物内へ一歩踏み入れば異空間「門司赤煉瓦プレイス」<門司②>

門司赤煉瓦プレイス旧醸造棟

  煉瓦造りの建物といえば、大正2年に建てられた「門司赤煉瓦プレイス」。九州初の麦酒工場(旧サッポロビール門司工場)跡に建つ4棟を、ギャラリーや飲食店などを入れて改装した複合施設で、創業当時の雰囲気を色濃く残しており、ロケの実績も非常に多い。

歴史的建造物だからといって、大正期を忠実に再現する“時代物”ロケばかりとは限らない。「非日常の異空間を演出するのにも効果的なんです。テレビドラマ『絶狼<ZERO>ーDRAGON BLOODー』(特撮テレビドラマ『牙狼』シリーズのスピンオフ作品)ではスタイリッシュかつファンタジックな作品の世界観にマッチした」と末吉さん。同作の重要シーンのほか、映画『K-20 怪人二十面相・伝』などでも使われている。

煉瓦造りの外見だけでなく、内部の鉄骨や梁から天井に至るまで、元の資材を極力残したままリノベーションされているので、建物内部に一歩入るだけで、異空間に迷い込むような感覚を味わえる。いつもとはひと味違う“隠れ家”感を演出したい、そんなカップルに醸造棟の「Cafe de Brique」はとくにおすすめだ。

映画の街・北九州「聖地巡礼」グルメ3選

  立ち寄りグルメの王道「ラーメン、うどん、カレー」の専門店が三拍子揃う! 北九州ロケに縁の深い「1000円以下」絶品メニューを訪ねたい!

  • 小文字通りに面する境町公園横にある力ラーメン
  • 「肉肉小」(肉肉うどん小)
  • ベアフルーツ外観
おすすめポイント
  ロケ地をめぐりながら予約なしでもフラっと立ち寄って美味しいものを食べたい!ということで絞り込んだのが「ラーメン、うどん、カレー」。まさに“カジュアル・グルメ”の王道が三拍子そろっている。それぞれが「ロケ」と縁の深いメニューばかりだ。