宮崎の魅力を現地から発信する旅行予約サイト

キーワードで検索

宮崎観光情報

  1. 高千穂峡 奇岩と水が生み出す絶景を味わう
PR
【PR】九州の温泉宿予約サイト「温泉ぱらだいす九州」

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

高千穂峡 奇岩と水が生み出す絶景を味わう

  “柱状節理”と呼ばれる岩の柱が両脇にそそり立ち、その間に滝の渓谷美が広がる絶景で知られる名勝「高千穂峡(たかちほきょう)」。遊歩道から、そしてボートから、高千穂の自然の魅力と楽しみ方を知ろう。

柱状節理の奇岩と川・滝が織り成す絶景が広がる「高千穂峡」

  高千穂峡が国の名勝・天然記念物の指定を受けたのが昭和9年(1934)のこと。それ以来、日本を代表する景勝地の一つとして知られるようになった。

五ヶ瀬川(ごかせがわ)の流れが、阿蘇山の太古の火山活動で生じた柱状節理(ちゅうじょうせつり)の岩層を、長い年月をかけて谷底深く削り、さらに磨き込まれた自然の造形美が広がる。中でも「真名井(まない)の滝」はその象徴として名高い。

四季折々の景観は変化に富み、歩いても良し、ボートから眺めても良し。高千穂の自然の楽しみ方を、達人に教えてもらう。

取材/鉱脈社『jupia』編集局、平成28年(2016)8月


▼その他の宮崎観光情報はこちら
宮崎観光のおすすめ情報8選

栗原智昭さん
(くりはら ともあき)
栗原 智昭さん

高千穂峡の達人
  写真家(MUZINA Press)、観光ガイド(高千穂町観光協会認定)。福岡県出身。撮影に通った高千穂にほれ込み、平成13年(2001)に移住。地域の自然や文化を題材にした撮影活動のかたわら、取材を通じて得た知識と移住者としての視点を生かして観光ガイド業にも従事。また、天岩戸の観光マップ製作に携わるなど、地域の観光振興にも尽力している。

まずは高千穂峡を歩いて楽しむ

まずは遊歩道から、高千穂峡を眺めてみよう

  高千穂峡の基本の楽しみ方は遊歩道だ。市街地から向かう場合は、まずは渓谷内にある二つの駐車場のどちからを目指そう。真名井の滝に近い御塩井(おしおい)駐車場か、あららぎ駐車場だ。

二つの駐車場の間には、渓谷に沿って整備された遊歩道があり、片道15分~20分ほど。ここを歩くと高千穂峡の全容を見ることができる。一部に急な階段もあるが、全体的には比較的なだらかで歩きやすい。五ヶ瀬川の緩やかな流れを見ながら歩いていく。国造り神話ゆかりの「おのころ池」や真名井の滝、200トンの巨岩「鬼八の力石」、約100メートルの断崖絶壁「仙人の屏風岩」、そして両岸が川面を覆うように狭まった「槍飛(やりとび)」と、見どころが多い。

ちなみに穴場として、高千穂神社の境内から、あららぎ駐車場付近へと下っていく遊歩道もある。前半は神社境内から続く森の中を進み、後半は眼下に五ヶ瀬川の白い激流と水音を聞きながら、絶壁にへばりついた急な階段を下っていく。前述の遊歩道とは一味違った高千穂峡の姿を楽しめるコースだが、約100メートルの高低差があるため、あくまで健脚向き。もちろん登り返すのはさらに大変なので、帰路はタクシーなどの利用がおすすめ。

※平成28年(2016)8月時点で、高千穂峡の遊歩道は熊本地震の影響により、力石~屏風岩付近が通行止めとなり、迂回路が設定されている。また、高千穂神社からの遊歩道も通行止めとなっている。

人気の高千穂峡ボートで、輝く滝の絶景を堪能

高千穂峡をボート上から見ると、降り注ぐ滝の水しぶきが輝く

  真名井の滝に近い御塩井駐車場の奥から川岸に降りたところに、ボート乗り場がある。この辺りから川上の槍飛までは平常水位時なら流れも緩やかなので、手漕ぎボートで無理なく行き来できる。遊歩道からは見ることのできない絶景を求めて、ボートで漕ぎ出そう。

乗り場付近の広い淵から真名井の滝の方へと進むと、柱状節理の両岸が急激に狭まってくる。通路のような峡谷の中をさらに進むと、頭上に深くえぐられた岩壁が覆うように迫り、他方からは滝の水しぶきが降り注いでくる。日の光に照らされた飛沫がきらきらと輝く光景は、他のどこでも体験できないものだ。

ただ、景色に見とれたままボートごと滝や落水に突入し、全身ずぶ濡れになる利用客もいる。狭い渓谷内で落水や他のボートをかわしながら進むスリルも、このボートの魅力ではあるのだが、風邪をひきたくなかったら注意が必要だ。

なおこのボート、あまりに人気が高すぎて数時間以上の長い待ち時間が生じることも珍しくない。また、増水時にはボートの貸出しは休止されるので要注意。ボートは3人乗りで、料金は1隻30分で2000円。

※高千穂峡の貸しボートは、平成28年(2016)8月時点で熊本地震の影響により、利用範囲が真名井の滝周辺のみに縮小されている。

火山活動と川の浸食作用が生んだ渓谷美

高千穂峡の主役ともいえる「真名井の滝」。新緑の時期も美しい

  高千穂峡に足を踏み入れてまず目を引くのは、切り立った岩壁と、その表面を覆う筋状の模様だろう。この模様は「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」と呼ばれ、ここから30キロほど離れた北西に位置する阿蘇山の太古の噴火活動によって生み出されたものだ。

噴火に伴う大火砕流によって運ばれた高温の堆積物が冷えて固まり、その際に多角柱状の亀裂を生じることで、このような景観になったのだという。垂直に整然と並んだものが多いが、一部の岩層では波打つようにねじ曲がったものも観察できる。

その後、一級河川である五ヶ瀬川の流れが、長い年月をかけてこれを侵食していった。垂直な柱状節理に沿って崩壊を繰り返すことで、両岸が切り立った100メートルに達する峡谷が形成された。さらに川の流れがその表面を滑らかに削り取ることで、小さな窪みから、岩壁がドーム型天井のように水面を覆う空間まで、非常に複雑な地形を生み出したのだ。

そして、この自然の造形をさらに印象深いものとしているのが、高千穂峡の主役ともいえる「真名井の滝」の存在だ。平常時の落差は17メートルと、決して規模の大きな滝ではないのだが、狭く奥深い渓谷に静かに細く注ぎ落ちる様子は必見。まさに“神話のふるさと”らしい美観ともいえる。

真名井の滝の水の源をたどると……

おのころ池に浮かぶおのころ島と、奥の岩壁の玉垂の滝

  高千穂峡は五ヶ瀬川の本流に形成された渓谷だが、この辺りに支流の川はない。高千穂峡へと注ぎ落ちる真名井の滝の水は、いったいどこからやってくるのだろうか?

滝の上手には広々とした「おのころ池」がある。池の名は中にある「おのころ島」、神話の中で日本初の国土となる小島の名に由来する。さらにそのおのころ池の背後にそそり立つ断崖絶壁の途中から幾筋もの水が落ちている。「玉垂の滝」と呼ばれる湧水の滝で、柱状節理の層の境目から水が噴き出している。

この玉垂の滝こそ、おのころ池と真名井の滝の水源だ。この湧水は、ここから1.5キロほど北東の槵觸神社(くしふるじんじゃ)近くにある神話ゆかりの泉「天真名井(あまのまない)」と同じ水脈であると信じられており、これが滝の名の由来でもある。

玉垂の滝付近は御神域である上、現在町の水源地となっており、湧水に直接触れることはできない。ただ、実はおのころ池の裏手に玉垂の滝の水を引いた小さな泉がある。ここでは、用意されたひしゃくに清水を汲んで味見をすることができる。

春夏秋冬。達人おすすめの季節は?

真名井の滝にかかる虹は、晩秋から春先の一時期にしか見られない

  新緑に萌える春に、渓谷の風が心地良い夏、紅葉が彩る秋……。季節ごとの魅力がある高千穂峡だが、さすがに冬場は少々殺風景に感じられるかもしれない。ただ、そんな冬ならではの楽しみ方もある。それが、真名井の滝の“虹”だ。

普通は虹というと真夏のイメージだが、深くて狭い渓谷の底にある滝に十分な日差しが届くのは、周辺の木々が葉を落とす晩秋から春先にかけての限られた季節。それも、正午前後のそのわずかな時間だけだ。

このチャンスを逃さずに南側から見ると、滝の飛沫にかかる鮮やかな虹を拝むことができる。そばの御橋の上からでも見えるが、ボートからの眺めがとにかく素晴らしい。人気のボートも冬場なら混雑も少なく気軽に乗ることができておすすめだ(写真は12月末の撮影)。

高千穂峡周辺で食べる&遊ぶおすすめスポット

高千穂峡から少し外れた寄り道スポット

  高千穂峡で神話に触れ、自然に触れるおすすめの寄り道スポットを紹介。

  • 高千穂峡の遊歩道入口にある「高千穂淡水魚水族館」
  • 鯉やチョウザメが泳ぐ「おのころ池」。エサは100円で販売
  • 荒神鬼八が投げたとされる「鬼八の力石」
おすすめポイント
  見事な自然美を誇る高千穂峡。渓谷の自然を全身で味わうとともに、場内にある神話ゆかりのスポットやレジャーも楽しんでほしい。「おのころ池」や「鬼八の力石」では、自然に重ねて神話も体感できる。また「淡水魚水族館」では、約100種類の淡水魚が見られる。

高千穂峡周辺のおすすめグルメ

  渓谷散策の後は、滋味深い地元の味に舌鼓を。

  • 4時間ほどかけてじっくり焼き上げられる名物「鶏の丸焼き」
  • うなま山地鶏定食は1280円。まずは塩でシンプルに味わおう
  • 550円の「夜神楽そば」は、まさに高千穂の“地元の味”
おすすめポイント
  高千穂町の市街地からほど近くには、さまざまな飲食店があるが、せっかくなら地元ならでわの味に触れてほしい。野趣あふれる「鶏の丸焼き」や、厳選素材の焼肉、神楽でも振る舞われる「神楽そば」など、どれも高千穂で馴染みの地元の味だ。

高千穂峡周辺のおすすめ立ち寄りスポット

  名物のそうめん流しや高千穂ならではの土産物店などをピックアップ。

  • そうめん流しがセットになった「ヤマメ定食」
  • まるで昔話に登場しそうな店構えの「高千穂土産処 花かぐら」
  • 仲良し夫婦の奈須國生さんとカズ子さんが営む店、ひやくしようや
おすすめポイント
  「千穂の家」は、そうめん流しが一年中楽しめる元祖・そうめん流しの店。他にも高千穂定番の菓子や工芸品がそろう土産店や、自家製漬物や加工品を購入できる店など、ぜひ立ち寄ってほしいおすすめスポットを紹介している。

高千穂峡の交通アクセス

車(レンタカー)で

  ・九州自動車道の熊本インターチェンジから県道57号、国道325号を経由して約1時間35分
・熊本空港より車(レンタカー)で県道57号、国道325号を経由して約1時間35分

バスで

  ・熊本交通センターより宮崎交通または九州産交、高千穂行きで約2時間20分

高千穂峡観光のQ&A

Q 足腰に不安があるが、高千穂峡を楽しむことはできる?
A おのころ池の奥には、真名井の滝や屏風岩が一望できるバリアフリーの滝見台がある。また、おのころ池横の車道沿い(「高千穂峡」の石碑付近)には障害者用駐車場もあり、そこから滝見台までは段差なしで、車いすでも入ることができる。
Q ボートに乗りたいが、自分たちで漕ぐ自信がなく……。
A 高千穂峡の貸しボートでは通常、漕ぎ手を代行するサービスはなく、自分自身で漕ぐことが前提になっている。ただし、過去には冬季限定・条件付きで漕ぎ手を用意した例もあるほか、有償の観光ガイドに漕ぎ手(または漕ぎ方の指導)を頼むという手も考えられる。いずれも相談の際は、運営元の高千穂町観光協会まで連絡を。
Q 連休時などは高千穂峡が大変混雑すると聞くが、何か注意点はある?
A 高千穂峡は人気のある観光地である一方、駐車場不足という慢性的な問題を抱えている。そのため、連休などの混雑期には、付近の臨時駐車場との間にシャトルバスを運行している。アクセスには普段より時間がかかるため、できるだけ余裕を持って訪れよう。詳細は、シャトルバス運営元の高千穂町観光協会まで。
Q ボートの待ち時間が長いと聞くけれど……?
A 確かに高千穂峡の貸しボートは、週末などには最長で数時間程度の待ちが生じることは珍しくなく、大型連休時には6時間を超えた例もある。平成28年(2016)からは受付時に携帯電話番号を登録することで、乗船時刻が近づいたことを知らせたり、残りの待ち時間予測をスマートフォンで確認できるサービスが始まり、待機の負担軽減に努めている。また、平日やシーズンオフなら待ち時間も短い(もしくはない)。運営元の高千穂町観光協会に問い合わせれば、待ち時間の情報をリアルタイムで教えてくれる。

いざないの一枚