沖縄の魅力を現地から発信する旅行予約サイト

キーワードで検索
  1. 芭蕉布 100年続く沖縄伝統の高級織物

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

芭蕉布 100年続く沖縄伝統の高級織物

  素材、染料などすべて自然の素材から作られる「芭蕉布」。100年以上の歴史を持ち、技術を継ぎ、国の重要無形文化財に指定されているその魅力を、達人に聞く。

芭蕉布で作られた着物。長い間に渡り沖縄で愛されてきた

  糸芭蕉から繊維を取り出し、根気づよい作業と繊細な手仕事を経て、糸を作り、織る。すべてを地元で採れる自然の材料で、今でも昔と変わらない手作業の中で生みだされる「芭蕉布」。その手仕事は国の重要無形文化財となっている。長い行程を丁寧な作業で作り上げるからこそ生まれる、やわらかい中にも芯の強い風合い。沖縄が誇るこの工芸品の魅力を紹介しよう。

更新日/平成27年(2015)12月


《この記事を読む人におすすめの情報》

平良 美恵子 さん
(たいら みえこ)
平良 美恵子 さん

芭蕉布の魅力を伝える達人
  喜如嘉芭蕉布事業協同組合 理事長。芭蕉布の維持、発展に尽力し、重要無形文化財の保持者(人間国宝)に指定されている平良敏子さんの義娘。展示会などを通して芭蕉布の魅力を沖縄県民、世界へと伝えるべく奔走している。これまでに集めてきた芭蕉布の着物などを展示する芭蕉布資料館の建設が夢。

芭蕉布は100年以上も沖縄で愛されてきた

原料の糸芭蕉は、繊維を取り出せるようになるまで3年かかる

  数多い沖縄の織物の中で、もっとも古い織物である“芭蕉布”。13世紀頃に織られるようになったと考えられている芭蕉布は、県内各地で作られていたが、生活様式の変化による需要が減ったことと、技術を受け継ぐ者が少なくなってしまったため、現在では大宜味村(おおぎみそん)の喜如嘉(きじょか)で主に作られている。
 喜如嘉の芭蕉布が有名になったきっかけは、昭和14年(1939)。当時の平良真次区長が東京三越で開かれた特産品即売会に芭蕉布を出品し、一躍脚光を浴びた。その後、大宜味村芭蕉布織物組合の結成や工場も各地に建設されたが、太平洋戦争の勃発とともに中断されてしまう。
 沖縄戦での大きな被害を免れた喜如嘉では、昭和20年(1945)7月末に芭蕉布の生産を再開。芭蕉布の復興に人力したのが平良真次区長の娘の敏子さんであった。敏子さんの作品は高く評価され、「喜如嘉の芭蕉布」は優れた工芸品として認められるようになっていった。同時に喜如嘉の女性たちを織り手として雇い、作業の集中化と合理化を進め、「産業」として成長させる努力も怠らなかった。
 こういった経緯の中で着物だけでなく、テーブルクロスやクッションカバー、帯などさざまざな商品が生み出された。昭和47年(1972)、沖縄が日本に復帰すると同時に芭蕉布は県の無形文化財に指定され、敏子さんはその保持者に、また2年後には国から「喜如嘉の芭蕉布保存会」が重要無形文化財の保持団体として認定された。現在でも喜如嘉では昔から変わらない方法で作り続けているが、技術者の高齢化と後継者不足により、その生産量が減少してる。そういった現状の中で、「沖縄にこんな素晴らしいものがある、ということを知って欲しい」と平良美恵子さんはじめとした芭蕉布事業協同組合が中心となって、その技術の継承と、広報活動が行われている。

根気づよい作業と、丁寧な仕事による工芸品

取り出した繊維をつなぎ、撚って作った芭蕉糸を成型する

  芭蕉布の原料となるのは、糸芭蕉だ。「糸芭蕉の繊維のことを『苧(うー)』といい、上質の苧を採り出すところから作業は始まります」と話す美恵子さん。「糸芭蕉の皮を、1枚ずつ剥ぎ、4種類にわける皮を剥ぎ『苧剥ぎ(うーはぎ)』、束ねた苧を大鍋に入れて灰汁(あく)で煮る『苧炊き(うーたき)』、水洗いして灰汁を落とし、皮から繊維を取り出す『苧引き(うーび)』。そして、乾かした後に苧を毬状に丸めて、その糸を繋ぐ『苧績み(うーうみ)』。ここまでの作業は、まだまだ前半部分ですよ」と笑う美恵子さん。その細かい工程には、ただただ驚くばかりだ。その後も糸を染め、いくつもの行程を経てから織り、織り上がった反物を洗濯(灰汁で煮立ててから最後の仕上げまで)し、反物の両端をひっぱる布引きで規定のサイズに揃えるなど、たくさんの工程が続く。
 このように一つひとつの行程を丁寧に、根気強くすることで、ようやく芭蕉布は完成する。だからこそ、繊細でやわらかい風合いが、芭蕉布にはあるのだ。「この時代でも、昔から変わらない手仕事で、材料はすべて地元の自然のもの。こんなに素晴らしいものは他にありませんよ」と美恵子さんと微笑んだ。

身近に感じたい、芭蕉布の魅力

芭蕉糸の質感を活かしたテーブルクロス

  年間120反ほどしか生産することができない芭蕉布。現在は技術の継承、後継者の育成に力を注いでいると美恵子さんは話す。芭蕉布の存在を知り、少しでも暮らしの中に取り入れて欲しいと考え、座布団やタペストリーといったインテリア商品から、着物や帯だけではなく、ネクタイやハンドバッグなどの衣類やファッション雑貨なども考案した。「芭蕉布は博物館の中に飾られている工芸品ではありません。だから使いやすいバッグや小物を作り、今の生活に馴染みやすい工夫を凝らしました」と美恵子さん。色や柄、その質感に応じてさまざまな商品が作られているので、ぜひ手に取って確かめて欲しい。
 最後に美恵子さんは、これから沖縄を訪れる観光客へメッセージを送った。「大宜味村にある芭蕉布会館では日々芭蕉布が作られ、脈々と受け継がれています。会館では、その作業の様子を見ることができます。喜如嘉に足を運び、ぜひその手しごとに触れて欲しいですね」。

《厳選ホテル》

沖縄のいい宿研究会厳選!沖縄リゾートホテルランキング

芭蕉布を学び、楽しむおすすめ情報

芭蕉布を見て、感じることができるおすすめ3選

  過去に作られ、暮らしの中で使われてきた芭蕉布や、現代の暮らしに合わせて作られたものまで。さまざまな「芭蕉布」に出合うことができる。

  • 大宜味村立芭蕉布会館
  • 沖縄県立博物館・美術館
おすすめポイント
  大宜味村立芭蕉布会館は、芭蕉布の歴史を知ることができる場であり、芭蕉布の生産地でもあります。日々、続けられている作業の様子を見ることができますよ。 喜如嘉の集落には原料の糸芭蕉も点在してるので、ぜひ芭蕉布の里を体感して欲しいと思います。その他県立博物館、美術館や今帰仁村の歴史文化センターでも、さまざまな芭蕉布を見ることができます。但し、展示期間にばらつきがあるので、事前にご確認を。

芭蕉布を買えるお店おすすめ3選

  ただ愛でるだけではなくて、ぜひとも使ってみて欲しい。古物などから選べば掘り出し物も見つかるかも。芭蕉布が買えるお店を紹介しよう。

  • よへな商店
  • 真南風まるかつ
  • 古布と和骨董 陶宝堂
おすすめポイント
  よへな商店は創業50年以上続く絣の専門店。平良敏子さんの芭蕉布も時に取り扱いしている。壺屋通りにあるまるかつは、器や手ぬぐいと合わせて芭蕉布で作られた財布やのれん、ペンケースなどを販売。陶宝堂では昔から一般の人が着用していたであろう芭蕉布の着物、端切れが多数。

沖縄のホテル探しなら「宿くらべ」

  • 朝食が美味しいと人気!沖縄ホテル4選
  • 女子旅でリゾートを満喫沖縄ホテル5選
  • 長期滞在におすすめ沖縄ホテル5選
編集部の視点
  沖縄のいい宿研究会が厳選した沖縄のホテルを目的別にご紹介。お得に楽しくホテルを選んで沖縄を旅するヒントがたっぷり詰まっています。自分好みのプランがきっと見つかるはず。
⇒「宿くらべ」をもっと見る

沖縄のいい宿研究会厳選!本島コンドミニアムホテル

芭蕉布のQ&A

Q 芭蕉布の魅力はどんなところ?
A 着物の場合、沖縄の気候に合ってとても涼やか。そして丈夫。
Q すべて大宜味村の喜如嘉で作られているの?
A 喜如嘉以外で作られているものもある。また、古物の中には一般家庭で作られたものもあり、製法で作られたものばかりではない。
Q 作り手になることはできる?
A なるべく地元の人でと考えてはいるが、喜如嘉の芭蕉布会館で常時作り手を募集している。詳しくは芭蕉布会館まで問い合わせを。
全部お任せ!観光バスでお得にラクラク沖縄観光

  観光スポットを効率よく、リーズナブルに巡るなら断然バスツアーがおすすめ。
 出発地や行きたい観光地からバスツアーを選べるので、自分にピッタリのツアーがすぐに検索OK。人気の観光地をバスで巡りながら、気楽に沖縄観光を満喫してみては?

⇒沖縄のバスツアー特集を読む

沖縄のホテル特集 最安値プラン!公式サイトからのご予約がお得

いざないの一枚

芭蕉布と合わせて楽しむ沖縄おすすめ情報

本島北部のおすすめカフェ

大宜味村/やんばるの豊かな緑の中にあるカフェ

がじまんろー

大宜味村/古民家カフェで地元のおいしいを頂く

茶房 ぬぅーは

東村/川のせせらぎを 聞きながら過ごすお茶屋カフェ

山甌(やまがめ)

東村/地元食材を使った体にやさしいごはん

帆風-HOKAZE(ほかぜ)

国頭村/希少なやんばる猪豚料理を堪能

わぁー家ー(わぁーやー)

国頭村/地元食材を使って作るクニガミドーナツ

森のこびと(もりのこびと)

今帰仁村/海はすぐそこ!浜辺のカフェ

海辺のCafe ピグレット

今帰仁村/北山王もお墨付きの眺望を満喫

カフェ こくう

名護市/築100年の古民家で島の恵みをいただく

古民家cafe 喜色-kiiro-(きいろ)

本部町/緑豊かな高台のカフェ

Vert(う゛ぇーる)

沖縄のおすすめ伝統工芸

沖縄の伝統工芸の魅力や奥深さを達人が紹介

旅のお土産におすすめ。沖縄の伝統工芸

やちむん(焼き物)の魅力に迫る

おとなの沖縄土産「やちむん」(焼き物)

注目を集めている「やちむんの里」を紹介

読谷・やちむんの里でおとなの沖縄土産選び

300年以上の伝統がある壺屋やちむん

那覇のおすすめ観光地「壺屋やちむん通り」

沖縄を代表する伝統の染物を紹介

おとなの沖縄土産 伝統の染物「紅型」

昔も今も人気の工芸品「琉球漆器」の魅力

おとなの沖縄土産「琉球漆器」の魅力

沖縄土産の定番、琉球ガラスを紹介

お土産に人気の工芸品「琉球ガラス」の魅力

沖縄の世界遺産

9つの世界遺産のおすすめの巡り方を紹介

沖縄の世界遺産巡りのおすすめの楽しみ方

うるま市/本島中部地域きっての名城の魅力を紹介

沖縄世界遺産・勝連城跡の楽しみ方

読谷村/15世紀初頭の最高傑作のグスク

沖縄世界遺産・座喜味城跡の楽しみ方

今帰仁村/海と城壁を望みながら琉球の歴史を知る

世界遺産・今帰仁城跡の楽しみ方

北中城村/風光明媚なグスクを紹介

世界遺産・中城城跡の楽しみ方

南城市/沖縄の御嶽の中で最も格の高い聖地

沖縄の聖地・斎場御嶽の正しい楽しみ方

那覇市/琉球王家の別邸「おもてなしの館」を紹介

世界遺産「識名園」の楽しみ方

那覇市/朱に彩られた王城の魅力に迫る

沖縄観光の定番「首里城」の楽しみ方

那覇市/琉球王朝の王族が眠る神秘的な陵墓

玉陵(たまうどぅん)

那覇市/国王の外出の際に道中の無事を祈った御嶽を守る門

園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)

泊まるならここ!人気ホテル

国頭村/もっと魅力的に、さらにオクマらしく

JALプライベートリゾートオクマ

名護市/寛ぎも、喜びも、世界基準

オキナワマリオットリゾート&スパ

名護市/圧倒的な広さを誇る楽園リゾート

カヌチャベイ&ヴィラズ

名護市/ビジネスや観光の拠点に好立地

ホテルゆがふいんおきなわ

名護市/豊かな森と心温まるおもてなしに感動

ザ・リッツカールトン沖縄

恩納村/コバルトブルーの海を眺める贅沢な時間

リザンシーパークホテル谷茶ベイ

名護市/北部観光に便利!

ホテルリゾネックス名護

名護市/東シナ海をひとり占め!

喜瀬ビーチパレス

その他の達人指南を見る

宮城守男さんの作品。沖縄の風景をモチーフにした美しい紅型の帯

「紅型」沖縄の自然を映し出した伝統の染物
沖縄を代表する伝統の染物「紅型(びんがた)」。鮮やかな色彩や繊細な文様は、まるで沖縄の自然を映し出したかのようだ。

女性に特に人気が高い赤のミンサー織り

石垣島のミンサー ロマンチックな伝統工芸
石垣島を代表する伝統工芸品のひとつである八重山ミンサー。ロマンチックな意味が込められたミンサー柄は、織物製品にとどまらず、雑貨品や街の中でも見ることができる。お・・・

独特の色合いやデザインが印象的な琉球漆器

「琉球漆器」日常で使いたい伝統工芸品
沖縄の土産品店に立ち寄ると、艶のある黒地や、明るい朱色にハイビスカスやゆうなの花模様、光沢のある貝を使って装飾する螺鈿細工(らでんさいく)を施した皿や椀を見かけ・・・

鮮やかな色合いは、まるで沖縄の豊かな自然を表しているようだ

「琉球ガラス」のおすすめ店はどこ? アクセサリーから体験
国際通りや空港などでよく見かける「琉球ガラス」。種類や店舗は多いけど、本当におすすめのお店はどこなの?そういった疑問にお答えすべく徹底調査。女性に人気のアクセサ・・・

さまざまな色や柄の「やちむん」撮影協力/壺屋焼 窯元 育陶園

「やちむん」400年続く人気の伝統工芸品
やちむんとは、沖縄の方言で焼き物のこと。長年の伝統が受け継がれている民芸品で、日常的に利用できる食器は沖縄旅行のお土産としても人気が高い。

一つ一つ手作りのやちむんは素朴な持ち味が魅力

壺屋やちむん通り かわいい器に出会えるのんびり旅
焼き物(沖縄の方言で「やちむん」と呼ぶ)のまち・壺屋。伝統的な焼き物を扱うお店に加え、最近では現代的なアレンジを加えたかわいらしい商品を扱うお店も。周辺をのんび・・・

工房の奥には登り窯。たくさんの器が焼き上がるのを待つ達人

やちむんの里 読谷でお気に入りの器を探す旅
沖縄の伝統的な焼き物「やちむん」は、日々の暮らしの中で使うほどに味が出る器。「やちむんの里」は、そんなやちむんを作る15もの工房が軒を連ねる工芸の村です。職人の・・・

やちむん(焼物)は人気の工芸品。シーサーづくりにチャレンジ

「沖縄の伝統工芸」おすすめ&人気のお土産
陶器、染織物、ガラスなど、沖縄は伝統工芸の島。伝統工芸の魅力の奥深さを達人の視点で紹介。

お土産店のメッカ、牧志公設市場付近。果物や野菜も豊富にそろう

「沖縄お土産ランキング」最新から定番まで!
せっかくの沖縄旅行なのだからお土産は沖縄らしいものをぜひ選びたいもの。「誰もが大満足!」の義理みやげ系から、「あの人には絶対にこれ!」という決め打ち系まで、売れ・・・